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特捜部Q カルテ番号64
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【この小説が収録されている参考書籍】
特捜部Q カルテ番号64の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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今まで知らなかった、デンマークの近代史に興味をそそられるような内容でした。 カルテ番号64のストーリーと平行して、主人公の襲撃事件にあらたな展開が見え隠れしてすごく気になります。 | ||||
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今回も期待を裏切らない面白さ。 騙されたと思って読んでみても、騙されない。 北欧のストーリーテラーです | ||||
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楽しみにしていたので、即効で読破しました。 期待通りで大満足です。 | ||||
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1985年11月デンマーク。シャンパングラスは心地よく冷え医師や上流階級の人々がつどうパーティーで「ニーデ・ローセン」が深いため息をついたとき、悪意に満ちた不穏な視線を感じた。30年の歳月に男は随分歳をとっていた。夫とニーデの前に立ちはだかった男は言い放つ。 「ローセンさん。自分の妻が淫売だってことを知らないんでしょう?」 すべてはこの一言から始まった。 2010年11月。カール・マーク警部補ひきいるコペンハーゲン警察部内「特捜部Q」ではあいかわらず不条理な日々が続いている。 なんと部下ハーディーに重傷を負わせ、カールのトラウマになっているあのアマー島の事件に新事実がうかびあがり、妻との家庭問題と慰謝料という経済的な影響が影をおとし、助手アサドの過去がさらなる謎をうみ、アシスタント、ローセの奇行、従兄ロニーのたわごと、愛しいカウンセラー、モーナとの行き違い。<これほど多くの問題を一度に抱えたのは初めてだ。>となげくほどカールの周辺は悩み事だらけなのだ。 そしてローセが「未解決ファイル」の中から取り出したのは1987年におきた女性の失踪事件だった。捜査が進むと同時期に5人もの失踪者がでている。 ニーデ・ローセンと失踪者たちの関連性が緻密に描き出される。そこにはデンマークの暗黒の歴史が隠されていた。 そして現代に甦るファシスト政党「明確なる一線」が人権をも侵害するような党略をかかげ勢力を拡大していることも懸念される。 ニーデをとりまく人々がすべて交錯した時、物語は大きくうなりをあげて結末に向かって収束する。 本作で4作目となる「特捜部Q」シリーズ。 毎回長大で壮絶な物語を強い緊張感で、サブストーリーをブラックなユーモアで読者を最後まで読ませてくれるのだが今回は大ドンデン返しまで用意されている超面白本なのだ。 <デンマーク王国は今日に至るまで、こうした人権侵害にあった人々に対する賠償金の支払いも、謝罪も行っていない。>−ユッシ・エーズラ・オールソン | ||||
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満点は、滅多に付けない。本当に最高傑作と言いたいものにしか付けないから星4つ。 でも、シリーズ4作目まで来て、僕はとうとう、完全にこのシリーズにはまってしまうなと覚悟しました。 素敵なサスペンスシリーズには、必ず、主人公の周りに、何人かの素敵な登場人物たちがいる。 読者は、だんだん、「また彼らに会いたくて、」次の作品を買うようになる。 この「特捜部Q」も、僕にはこの第4作で、決定的にそういうシリーズになりました。久し振りだなぁ、こういうの。最終の場面辺りでは、ちょっとぐっと来てしまったくらいだもんなぁ。 基本的に、異常だけれど実際にこの社会にあっておかしくない巨大な悪と戦うという骨太な構図なのに対して、一方、物語の半分は、ほのぼのと柔らかな感じで進んで行く。そこに時間軸と複数の視点から成る場面が錯綜し入り混じって展開して、最後のある一点に凝縮して行く。そう書くとどうもややこしそうで、実際に結構ややこしいのだけれど、なのに、読み手は、全然混乱せずに読み進める。時にドキドキしながら、時ににこにこしながら。それでいて、作品の世界が壊れない。そこがこの作者の力量の凄い所なのだろうと思う。 強大な力を持つ悪。読者もまた全力で憎むべき敵。それに、どこかのほほんとしながら、でもものすごい熱意で、いずれももの凄く濃いキャラクターの面々が、活躍しながら立ち向かって行く。そうして、過去に埋もれていた出来事の全容が、一つずつ、明らかにされて行く。また、その登場人物たちが、この4作を読み進むうちに、みんな大好きになるんだ。(本作では、主人公もそう言うけどね。) これは、そんなシリーズです。 残念ながら、第一作は、ちょっと緩い感じがします。でも、それ以降の『キジ殺し』『Pからのメッセージ』『カルテ番号64』は、どれもいいです。特に、今作は、彼らに対する読者の愛情を決定的にします。ですから、心惹かれた方は、是非、第一作から順に読まれることを薦めます。そうでないと、「彼らが好き」と思えてしまう、この快感は、薄らいでしまいますから。 まぁ、騙されたと思ってね、順に読んでみて下さい。きっと共感していただけると、思います。でも、第一作で、「ん?大したことないかな、ちょっと無理が多いし。」と思っても、やめないで。 | ||||
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特捜部Qの最大の謎は未だ未解決ですので次の本を心待ちにしています。 | ||||
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展開は実に興味津々。一級品のミステリー、なんだけど。名前の複雑で覚えにくいのに難儀したよ。スウェーデンのスティグ・ラーソンのミレニアムさらにアイスランドの湿地、緑衣の女、同じですね。名前の一覧表を作って、それを片手に読みました。 | ||||
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シリーズ四作目。一作目が良すぎたのでその面白さを100とすると、75くらい?と感じました。しかしやっぱり面白い。 ミステリーとしての謎解き部分を重視すると物足りなさもありますが、 北欧ミステリは心の闇の深さ、残酷さ、日本とは異なる社会構造が生み出す人間ドラマが読みどころと感じているので、 その点では十分に堪能できました。 復讐者の女性には同情すべき正当な理由だけでなく、いくらなんでも逆恨みが過ぎるという部分もあり、残酷な復讐劇の爽快感は減じているかも。 悪役にも狂っているのに愛情深い部分が見えたり、人間の中の一括りにならない感情の複雑さが描かれています。 被害者加害者の過去編が半分を占めていて、そこもひとつのストーリーとして読み応えがあります。 身勝手な「遺伝断種」のための「強制中絶・不妊手術」という題材は許せないものだと思いますが、それが実際に行われていたという歴史に一番ぞっとしました。 主要キャラクターの三人の微妙な関係とユーモラスなやり取りはバージョンアップしていて、過去編の凄惨さとバランスよく読ませてくれます。 カールに残りの二人がなんか心を許していない感じが微笑ましく緊張感もあって、いい。 カールのどうもツイてないイケてないところは応援したくなります。 アサドやローセの謎はまだ明らかになっていないので次作も気になるところです。 | ||||
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レビュー少ないね。ミレニアムで欧州ミステリに嵌ったクチだけど、めっちゃ面白いと思うよ。 ジェノサイドや悪の教典なんか邦人の作品読んだけど、全然北欧作品の方が面白いと思うのは 俺だけ!?ヨーローッパの作品は「人種差別」「移民問題」「同性愛問題」「家庭内暴力」 「人身売買」「男女差別」「貧富の差による犯罪(秋葉原みたいな)」を真摯に捉えた作品が多い ので非常に現在・及び未来の日本に関する参考になると思う。ミステリー小説なんだけど 個人的には様々な社会問題の勉強にもなってる。ちなみに、クアト・ヴァズは大嫌いだけど 一理あると思ってしまうのはオレだけ?? | ||||
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好きなシリーズで全て読んでいる。相変わらず主人公3人の個性が、面白く読ませる。翻訳もうまい。ただ、ミステリとしては、残念ながら一級品とはいえない。まず偶然を多用しすぎる点がきになった。相方を助けに行く場面、暗証コードを当てるところなど。偶然に助けられているとしか思えない。そしてメインのどんでん返し。途中で、もしかして、と思ったが、もしそうならひどいアンフェアになるので、それはないはずと思っていたが、そうだった。これはまずい。ミステリとしてやってはいけません。クアト・ヴァズの悪役ぶりはすさまじく、収容所の描写は興味深く読んだ。お話としてはおもしろかったが。 | ||||
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特捜部Qシリーズはこの作品で初めて読みましたが、人気の理由がよくわかりました。本当に面白かったです。 主人公のカール(警部補)を中心とした、特捜部のメンバーは非常に魅力的です。 軽妙な会話を掛け合いつつ、強いチームワークで困難の局面に立ち向かう姿。そして、時折垣間見えるメンバー同士の思いやりも良いです。 舞台であるデンマークにかつて存在した「女子収容所」、そして「優生法」等の悪法。事件のヒロイン、ニーデが過去に強いられた悲しく苛烈な人生の描写を通じ、過去の暗い社会問題が見事に抉り出されています。ニーデに対し、憐憫、同情の思いを禁じえませんが、特捜部が捜査を開始した過去の失踪事件とニーデのとのかかわりが明るみになるにつれ、ニーデの行動はおどろおどろしさを増してきます。 現在の捜査の進行と過去の事件が並行して描かれます。この失踪事件の真相は、過去の事件の記述により読者は知ることができますが、この真相に、いかに特捜部Qのメンバーが辿りついていくか、ハラハラ、ドキドキです。 そして、この過去の事件に暗く関わる男、クアト・ヴアズ。彼は過去の優生思想を現在によみがえらそうとする狂信的な政党「明確なる一線」の党首として急進的に活動します。ただ、彼は自身の狂った思想を実現するため、過去に悪行の限りをつくし、そしてニーデの人生に耐え難い苦痛を与え、また、自己の目的のために特捜部Qのメンバーをつけ狙います。 特捜部Qのメンバーが真相に近づくにつれ、クアト・ヴアズが魔手を差し出し、特捜部メンバーがどんどん危険な状態に陥るのでですが、この特捜部VSクアト・ヴァズの対決が物語に緊迫感を加え、中盤から終盤にかけての展開にどんどん引き込まれます。 本作品で最も印象に残ったのが、このクアト・ブアズでした。 他人の人生をなんとも思わない狂信的な許しがたい悪党ですが、かたや、余命わずかな愛妻への愛情あふれる振る舞いもみせ、悪役キャラクターの描写に深みを与えています。 デンマークといえば、美しく牧歌的な風景をまずは思い浮かべますが、作品を通じてこの国の社会問題を抉り出そうとした作者のスタンスには強い共感を覚え、また、これだけ重いテーマを扱いながらも、読後には「この小説に出会えてよかった」と大きな満足感に浸ることができました。 未だに余韻がさめません。今からこのシリーズの次作が待ち遠しいと思います。 | ||||
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