寒波: P分署捜査班



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初公開日(参考)2023年02月
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長編小説

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寒波: P分署捜査班 (創元推理文庫)

2023年02月20日 寒波: P分署捜査班 (創元推理文庫)

十一月の朝、P分署に二重殺人発生の報がはいる。被害者は同じ部屋に住む二十代の兄妹。化学者の兄とモデルの妹、仲の良いふたりを誰がなぜ殺したのか。ロヤコーノ警部とディ・ナルド巡査長補は即時捜査を開始する。いっぽう、中学生が家族に虐待されているらしいとの訴えを受け、ロマーノとアラゴーナは学校に赴くのだが……。ナポリの街の事件を解決するため、型破りな刑事たちは悩み、怒り、走る!〈21世紀の87分署〉シリーズ。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

寒波: P分署捜査班の総合評価:8.50/10点レビュー 8件。Bランク


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(8pt)

やばい、“P分署のろくでなしたち”がまともな刑事に見えてきた!

21世紀の87分署シリーズことイタリアP分署捜査班シリーズの第三作。アパートの一室で仲の良い兄妹が殺害された事件を、存続の危機にあるP分署のろくでなし刑事たちが解決する、チームワーク警察ミステリーである。
史上稀に見る寒波がナポリを襲った朝、若き研究者の兄とモデルの妹が同居しているアパートの別々の部屋で殺されているのが発見された。居直り強盗とも性的目的とも考えられず、凶器は見つからず、さらに死体を発見した兄の友人やアパートの住人から事件前に兄が誰かと言い争っていたとの証言を得た刑事たちは、被害者の人間関係から糸口をつかもうとする。決定的な証拠はないものの容疑者を三人に絞り込んだ捜査班だったが、解決を急ぐ市警上層部から捜査権を返上するように圧力をかけられ、ついにはタイムリミットを設定されてしまった…。
時間が限られるなか、警察のお荷物扱いされていた“P分署のろくでなしたち”が刑事本来の使命感を取り戻し、見事なチームワークで成果を上げるところが読みどころ。前二作にはなかったメンバーの生き生きとした捜査活動が新鮮である。さらに、メンバーそれぞれが抱える家族や私生活の問題に変化が見えてくるのも、シリーズものならではの面白さ。ろくでなしたちも居場所を見つければ生き返るという、再生の物語にもなっている。
前二作よりパワーアップした警察群像小説であり、ヨーロッパ系警察ミステリーのファンならきっと満足できる傑作としてオススメする。

iisan
927253Y1
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No.7:
(5pt)

傑作

ここ数年、北欧サスペンスばかり読みあさっていましたが、こちらは本当に面白いです!
人物描写が素晴らしいし、まるでドラマを見ているようなスピード感でスラスラ読んでしまいます。まだこちらの作家さんの作品は3作品のみなので、日本にどんどん作品出していただきたいです!読みやすさは訳者も素晴らしいのだと思います!
寒波: P分署捜査班 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:寒波: P分署捜査班 (創元推理文庫)より
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No.6:
(5pt)

様々な人間模様に惹かれる✨

このシリーズ、
もちろん、事件解決に向けての謎解きの過程がとても面白いです。
合わせて、登場人物たちの人生がしっかりと描かれているところも魅力です。
めっちゃ感情移入してしまいます。
新作が待ち遠しい限りです。
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No.5:
(4pt)

87分署ファン垂涎もののイタリア式警察小説、久々の続巻

87分署シリーズのようなものをイタリアを舞台に描きたい作者と、87分署シリーズのような安定したシリーズを懐かしむ読者との融合、といった気配漂う読書時間が嬉しい、本シリーズ新作である。もっと速いペースで次々と読ませて頂けると有難いのだけれど4年目にして三作目というのは少し間が空き過ぎの印象。せっかく印象に残る個性的刑事たちの集まりなのに、今回のように二年も待たされるとさすがにせっかくの個性も忘れてしまうというもの。

 さて本書では二件の事件が同時に起こり、それぞれの事件に二組の刑事コンビたちが振られるという、刑事ものの王道みたいなスタートなのだが、87分署を思わせるように刑事たちの個性を重視するシリーズなので、事件そのものよりも、群像小説特有の社会派人間ドラマといったところが真の読みどころなのかなと思わせる。個性とはそのためにあるもので、それぞれが活き活きと現実に近い人生の時を過ごさねばならないし、それを本シリーズはしっかり実現させているのだ。そう、元祖87分署シリーズのように。そして読者に彼らは巻を重ねる毎に愛されてゆかねばならないだろう。そしてそれは本書でも上手に良い方向を辿っているように思われる。

 87分署でもニューヨークではなく架空の大都会アイソラを舞台にしているように、イタリアで蘇ったこの警察シリーズも架空の町の架空の分署を舞台としている。87分署との違いは、P分署が、他の警察署で問題になった刑事ばかりが集められたような掃きだめのような場所であるところにある。そして隣接する警察署はこのP分署が自壊してなくなることを端から予想していることだ。

 毎作のようにこの分署が潰されないように、そんな原因を本署に与えないために、問題児とされた個性的な刑事たちが力を合わせて頑張るのである。言わばダメ男ダメ女たちのそれぞれの生き残りを賭けた立ち直りと復活を賭けたドラマとしての側面が大きいところが、正統派であった元ネタの87分署とは異なる部分である。その分だけそれぞれのキャラクターは、より問題や悩みを抱えており、その内なる部分の描写に費やされる作者の志向はかつての87分署とは似て非なるものと言っておきたい。

 さて、本書ではアパートで発見された兄・妹二人の惨殺死体が主たる事件である。一方で父親からの性的暴行が疑われる少女の作文について学校より真偽を確認してほしいというサブ的事件の捜査も進行する。それぞれの捜査に振り分けられた刑事たち。彼らをサポートする署の捜査官たち。虎視眈々と彼らの失策を観察しようとする市警本部や、一作目から副次的に進んでゆく犯罪に手を染める謎の黒い神父。長いシリーズならではの大小の波を継続させながらシリーズは、徐々に加速を加えつつある。

 本当を言えば、毎月一冊くらいずつ読みたいシリーズである。そこまで縮めろとは言わないけれど、是非、ガンガン出してくださいますよう頑張ってください、創元さん! ちなみに87分署シリーズには『熱波』があるので、『寒波』の邦題は大変良かったと思います。
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No.4:
(3pt)

期待しすぎないで

本筋とは関係のないエピソードが多すぎて集中できない。犯人の解明が唐突すぎて伏線があったのだろうかと
思わずにはいられない。
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No.3:
(5pt)

ナポリに寒風は似合わない

ナポリを舞台にした刑事物語3作目で、イタリア好きには堪えられないシリーズである。
本作では寒風が重要な舞台設定となっているが、確かにナポリに寒風は似合わない。ローマよりも南に位置し、ナポリ湾を隔ててベスビオ火山を望む温暖で風光明媚な土地柄である。異例の厳しい寒風は、残虐な殺人事件の困難を極める捜査と、捜査が行き詰まれば署は閉鎖という圧力にさらされた署員の心象を象徴するものだろう。
物語の構成としては前2作同様、複数の事件捜査を並行させるが、本作では父親の娘に対する性虐待の告発という現代的問題にひねりを効かせてある。
署員たちの問題多き私生活が重要な横糸として絡めてあるのも最近の刑事物のお約束だが、家族関係を重視するイタリア人の気風がよく描かれている。

なお、翻訳には何箇所か疑問が残った。
・「二重殺人」は英語ならdouble murderだろうが、日本語としてはこなれない。複数殺人とか2人の殺人でよいのではないか。
・「ダブルエスプレッソ」はエスプレッソ・ダブル。
・アラゴーナ刑事が副署長を「大統領」と呼ぶ場面があるが、プレジデンテの直訳にしても違和感がある。
・オッターヴィアが「ルルドかメジュゴリエからレターが来たのか」と夫を傷つけるという記載があるが、どちらも聖母の奇跡が示された土地であり、訳註が必要だろう。
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