リッチ・ブラッド



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    初公開日(参考)2025年01月
    分類

    長編小説

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    リッチ・ブラッド

    2025年01月07日 リッチ・ブラッド

    「事故った? GET RICH(リッチに電話を/一攫千金)」 アラバマからフロリダまでのハイウェイに看板を掲げ、交通事故案件を専門とし、いわば他人の不幸で財を成してきた通称「ビルボード弁護士」ジェイソン・リッチ。しかし彼は離婚と父親の死、さらに独善的な姉との関係に悩み、アルコール依存症に陥っていた。3か月間のリハビリを終えて退院した直後、突然疎遠だった姉からの電話が鳴る。姉は夫殺害の容疑で逮捕されており、ジェイソンに弁護を依頼したいという。ジェイソンは刑事事件の経験が無く、地域で疎まれていた姉にとっては不利な裁判となることは確定的で、ジェイソンは葛藤しつつも、父母を失った姪たちのために弁護を引き受ける。アルコールの誘惑と闘いながら姉の無罪を裏付ける証拠を探し続けるが、事件は想像以上に複雑で闇が深くーー 米国南部を舞台に「トム・マクマートリー」シリーズ、「ボーセフィス・ヘインズ」シリーズと、傑作リーガル・スリラーを生み出してきたリーガル・スリラーの名手ロバート・ベイリーが贈る昂奮の新シリーズ第1弾!(「BOOK」データベースより)




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    リッチ・ブラッドの総合評価:8.40/10点レビュー 5件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
    (8pt)

    胸熱度は抑制され、サスペンスはアップした新シリーズ登場!

    「プロフェッサー」シリーズ、「ボー・ヘインズ」シリーズに続く新シリーズの第一作。殺人の犯人とされた姉を救うために36歳の民事専門弁護士・リッチが初めての刑事裁判に挑戦するリーガル・サスペンスである。
    ハイウェイ沿いに顔写真入りの看板を並べ立て「看板(ビルボード)弁護士」と揶揄されるジェイソン・リッチ。高収入を得ながらアルコール依存症に苦しみ、所属する法曹協会からリハビリ施設に強制入院させられた。90日間の入院を終えて退院した直後、しばらく疎遠だった姉・ジャナから「夫殺害の容疑をかけられている。弁護してもらいたい」という電話が来た。民事での示談が専門で法廷に立った経験もないリッチだったが、いきなり両親を失うことになりそうな二人の姪を思うと弁護を引き受けるしかなかった。状況証拠や関係者の証言は圧倒的に姉に不利でリッチ自身もジャナを信じきれなかったのだが、それでも事務所仲間たちの助けを借り、事件の真相を明らかにしていくのだった…。
    圧倒的に不利な状況から逆転無罪を勝ち取るというR.ベイリーお得意の展開になるのだが、これまでの作品とは違って主人公の弁護士が人格高潔、信念強固ではなく、ちょっと頼りない。その分、リーガル・サスペンスの要素が強められ、より読みやすくエンタメ性が強い作品と言える。
    「プロフェッサー」、「ボー・ヘインズ」のファンはもちろん、リーガルもののファンならきっと満足できる傑作としてオススメする。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.4:
    (4pt)

    新シリーズ第一作。

    私的感想
    ◯特に難しいところはなく、すらすら読めた。
    ◯登場人物表に載っているのは26人だが、表外の人物も出てきて、かなり多い。出番少ない人物もうまく描き分けられていて、それぞれ印象に残る。
    ◯ミステリーとしては、よくある真相といえなくはないが、こういう形で展開されると、やられた、叫びたくなる。
    ◯家族リーガルドラマとして、たいへん面白い。
    ◯アルコール依存、薬物依存の人々が、意外とパワフルに描かれている。
    ◯脇役女性達の好感度高い。弁護士パートナーのイジー、ジャーナリストのキーシャ、再会する初体験相手のチェイス。この点では、主人公は幸せ者に見える。
    ◯決め手となる証人の登場と、✕✕✕✕が主人公にとってラッキーすぎるように思うが、面白いから、まあいいでしょう。
    ◯池上氏の解説の、リーガル・サスペンスの黄金時代は二十年前に終わった、は面白かった。
    ◯次作も読みたい。
    リッチ・ブラッドAmazon書評・レビュー:リッチ・ブラッドより
    4094073353
    No.3:
    (5pt)

    リーガル小説の名手の新たな主役の登場・物語

    米国南部州で現実にありそうなリーガルスリラーを堪能できる傑作。続編を期待!
    リッチ・ブラッドAmazon書評・レビュー:リッチ・ブラッドより
    4094073353
    No.2:
    (4pt)

    真実の愛とは

    依存症やPTSDとの闘い、腹立たしい愚姉との葛藤を通した自己再生ストーリー。
    リッチ・ブラッドAmazon書評・レビュー:リッチ・ブラッドより
    4094073353
    No.1:
    (4pt)

    嘘つきジャナ。流れゆく血と共感

    ロバート・ベイリーを読むのは「ザ・ロング・サイド 嘘と聖域」(2024/2月)以来になります。そして、新たなリーガル・スリラー、「ジェイソン・リッチ」シリーズの幕開けです。舞台はアラバマ州。前作の舞台テネシー州プラスキからそれほど遠いわけではありません。
     ジェイソン・リッチは主要幹線道路に自らの顔写真を載せた看板をばら撒く民事専門の弁護士。(顔写真を載せた看板というとどうしても我が国のインプラントの歯科医を想起してしまいます(笑))リンカーン弁護士ではなくビルボード弁護士。彼は凄腕弁護士でありながら多くの機能不全を抱えた「アルコール依存症者」としてその姿を現します。彼は或ることが起因して法曹協会からリハビリ施設への入院を命じられ、退院したその日に姉のジャナから連絡を受けることになります。ジャナの夫、ブラクストン・ウォーターズ医師が自宅で遺体で発見され、ジャナはその殺害を教唆した容疑により告発されていました。
     ジェイソンはその依頼を受けるかどうか懊悩します。自身が「アルコール依存症者」であり、刑事裁判の経験が全くなく、加えて依頼者・ジャナの存在そのものを果たして信頼していいのかどうか?
     ジャナの存在が大きくクローズ・アップされる訳ですが、彼女は地元の麻薬王、タイソン・ケイドから麻薬を買い、<性>にも問題を抱える妖しい依存症者として圧倒的な存在感を示しています。言ってしまいましょう。依存症者は自分を守るためであれば、嘘に嘘を重ねながら嘘をつきまくります。その存在そのものがこの物語にサスペンスを与えています。果たして、ジャナは自分の夫の殺害を実行者に指示したのか?中盤から開始される法廷はいかなる経過を辿るのか?
     スリラーですからこれ以上詳述することはできませんが、ミステリの枠組みだけを捉えた時、ベイリーの過去の作品と比べて事件が小ぶりであることに加えて、幾つかの違和感を抱きました。一つは、実行犯・パイクの言動に関連して解せないことがあること(笑)。二つ目は、もしかすると真実は別にあるのではないかと思わせられること。
     しかしながら、相変わらず物語には多くの美点があって、それらがつづれ織のように精緻に織り上げられています。
     複雑さを増すこの世の<家族の問題>について。ジェイソンを陰で支援する法律事務所のパートナー、イジー。私立探偵・ハリーの存在には、<リンカーン弁護士>にとってのシスコを思いながら、ジェイソンの家族を守るトニダンデル兄弟という軍団とジェイソンの幼馴染、美しいチェイスに至ってはいかなるシリーズモノの主人公もまた一人では何もやりおおせることはできないことを再確認させてくれます。
     特筆すべきは新シリーズを作るにあたってベイリーは、主人公を等身大のキャラクターとして造型したことにあるのでしょう。「アルコール依存症者」の弁護士は、度々アルコールを前にして深い苦しみを味わう訳ですが、もしかすると彼はアルコールを摂取してしまうのではないか?というもう一つのサスペンスがこのスリラーに与えられることになります。(そこに嘘つきのジャナの存在があって、何故かタイトルがシンボライズする<血>へと繋がり、肉親としての愛以上に<依存症者>どおしだけが理解できる<共感>が<血>のように流れているのではないかと思えたりもしました)
     解決されない問題が残されたままエンディングを迎えますが、それについては継続するシリーズの中で明らかにされていくのでしょう。次作を期待します。

     さて、多くの物語の中でAA(Alcoholics Anonymous)のミーティングが(取り上げられることはあっても)ほとんど描写されることはありませんでしたが、今回はさり気なく、しっかりと描かれていると感じました。アルコールであれ、ギャンブルであれ、薬物であれ、セックスであれ、買物であれ、<依存症者>たちが回復への道へ向かうとき、ミーティングへの参加と"12ステップ・プログラム"への学びなくして<回復>を語ることはできません。よって、ジェイソンが初めてAAのミーティングに参加する姿に何がしかの感動を覚えたことも確かです。
     しかし、AA(Alcoholics Anonymous)は何故、「断酒会」と邦訳されることが多いのでしょうね?それは間違いではありませんが、"12ステップ・プログラム"を学んだ人間たちにとっては違和感を覚える部分であるかもしれません。あくまで断酒することは始まりであって目的ではありませんね。それではどう訳すべきなのか?世界保健機関に従えば<アルコホーリクス・アノニマス>("AA")そのままで充分通用するような気がします。
     □「リッチ・ブラッド “Rich Blood”」(ロバート・ベイリー 小学館文庫) 2025/1/09。
    リッチ・ブラッドAmazon書評・レビュー:リッチ・ブラッドより
    4094073353



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