黒い谷



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初公開日(参考)2024年11月
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長編小説

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黒い谷 (ハーパーBOOKS)

2024年11月22日 黒い谷 (ハーパーBOOKS)

ピレネー山中で男性の惨殺体が見つかった。 死体の傍には謎の記号が描かれた石が残されていた。 8年前に拉致された元恋人を追って村を訪れていた刑事セルヴァズは、捜査を担う憲兵隊大尉ジーグラーから以前にもこの地で同様の手口の殺しが起きていたと聞き、拉致事件との関連を調べ始める。 その矢先、何者かによって道が寸断され、一行は村に閉じこめられることに。 そしてさらなる殺人が発生し――。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

黒い谷の総合評価:5.75/10点レビュー 4件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
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(7pt)

同工異曲の感があるが、凝った仕掛けが読みどころ

2020年のフランスでベストセラーに輝いた警察ミステリーの傑作。セルヴァズ警部補(警部)シリーズの第6作である。
停職処分を受け、拳銃も警察バッジも取り上げられて身動きがままならないセルヴァズ警部補(警部から降格された)のもとに8年前から行方不明になっている最愛の恋人・マリアンヌから「お願い、助けてほしい」との電話があった。にわかには信じられなかったセルヴァズだが、違法を承知で元の部下に依頼して発信元がピレネー山地であることを確認すると、即座に駆けつけた。だが何の手掛かりも得られず焦燥を深めるうちに凄惨な殺人事件に遭遇し、捜査の指揮を取る憲兵隊大尉・ジーグラーと再会した。ジーグラーから、この地で以前にも同様な猟奇殺人が起きていたことを聞かされ、マリアンヌの失踪との関連を疑って捜査を始めた矢先に、外部へ通じる道路が爆破で通行不可能にされ村は孤立してしまった。停職中で何の権限もないセルヴァズはもどかしい思いに苛まれながらジーグラーに協力し、殺人の捜査とマリアンヌ救出をめざす。だが、追い討ちをかけるように新たな猟奇殺人が発生し、村は不穏な空気に包まれていく…。
まさかまさかの過去からの呼びかけに慌てて走り出したものの、停職中で十分な捜査ができないセルヴァズの焦りが強すぎて、警察ミステリーとしては展開が重苦しい。だが、切れ者のジーグラー、妖艶な精神科医、世の悩みを一身に引き受けたような修道院長、さらには全霊を掛けても守りたい息子、新たな恋人など、さまざまな登場人物が絡み合うヒューマン・ドラマとしての多彩さが物語を盛り上げている。その背景にあるフランス現代社会の分断に対する嘆きも、日本の読者にアピールするものがある。
謎解きミステリーとしては傑作ではないが、さまざまな読み方ができる社会派ミステリーとして一読をオススメしたい。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3:
(2pt)

冗長すぎ

冗長すぎて最後まで読むのには相当苦労する。その割にははじめから犯人がわかる。
黒い谷 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:黒い谷 (ハーパーBOOKS)より
4596718539
No.2:
(3pt)

久しぶりの登場で、、、

作品も久しぶりで、登場人物の関係性を思い出すのに時間がかかった。その関係を思い出しながら読めば相変わらずのスピードで、物語が続く。
いつもと違うラストが待っている。
ここからまた新たな物語が始まるのかどうか
楽しみである。
黒い谷 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:黒い谷 (ハーパーBOOKS)より
4596718539
No.1:
(3pt)

少し冗長で、サスペンスは分断されつつ結末へ

私がベルナール・ミニエを読むのは、「夜」(2021/5月)以来になります。丁寧な記述ゆえに毎回長尺だと感じられるのは私だけでしょうか?
 舞台は、フランス、トゥールーズ。停職処分を受けている主人公、トゥールーズ署の警部補、セルヴァズ宛、八年前行方不明になったマリアンヌが助けを求めてきます。彼女はセルヴァスの最愛の恋人であり、息子ギュスターヴの母親でもありました。セルヴァズはピレネーの谷間の村、エグヴィヴを訪ねることになります。しかし、マリアンヌの行方は一向に把握できず、尚且つ村では凄惨な殺人事件が発生します。加えて、人為的な要因により(?)山崩れが発生し、村は殺人犯の特定もできないまま外部から孤立してしまいます。マリアンヌは何処へ?殺人犯は一体誰?関連は?その取り巻くシチュエーションはとても魅力溢れるものでした。
 しかし、スリラーとしては少し冗長で、登場人物たちのそれぞれの描写が長過ぎることもあって、サスペンスは分断されつつ結末へと導かれます。犯人の<動機>については、大好きな種類の<動機>です(笑)が、これほどの事件に相応しいのかどうか疑問が残りました。
 とは言え、フランスという国に於ける「宗教」へのアプローチ、それは自分自身を神と考える犯人へのアプローチでもあったり、フランスという国家社会そのものへのアクチュアルな視点による言及が本書の最大の読ませどころだったと言っていいでしょう。
 「・・・今や国中に広がるありとあらゆる分裂ー社会的格差、地理的分断、世代間の分裂、イデオロギーの分裂ーによって脅かされ、壊されようとしている。新しいタイプの善悪二言論が台頭している」(p.537)というセルヴァスの嘆きは、フランスから遠く離れたこの国で暮らす私の嘆きでもあります。
 最後に、巻頭に「権力と栄光」(グレアム・グリーン)からの引用がありますが、尽きるところ作者も読者もグレアム・グリーンの「くびき」から未だに逃れられないのでしょう。何故なら世界は既に壊れてしまっているからに他なりません。
 □「黒い谷」(ベルナール・ミニエ ハーパーBOOKS) 2024/11/30。
黒い谷 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:黒い谷 (ハーパーBOOKS)より
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