姉妹殺し



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    初公開日(参考)2022年04月
    分類

    長編小説

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    姉妹殺し (ハーパーBOOKS)

    2022年04月26日 姉妹殺し (ハーパーBOOKS)

    全仏ベストセラー1位! 人気ミステリー作家の小説になぞらえて 惨殺された美しき少女たち。 25年後、同様の手口の殺人事件が発生し―― 新米刑事セルヴァズ、最初の事件簿。 世界22カ国で刊行。 累計400万部突破の絶賛シリーズ最新刊! 1993年、トゥールーズの森で大学生の姉妹が殺された。 駆け出しの刑事セルヴァズが目にしたのは、白いドレス姿で木につながれた異様な遺体。 姉のほうは美しい顔を潰されていた。 容疑者に浮上したのは人気ミステリー作家。 犯行手口が彼の小説と酷似しており、姉妹との関係も判明するが、 事件は意外な幕引きを迎える。 だが25年後、今度は作家の妻が白いドレス姿で作中の手口で殺されて……。(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    姉妹殺しの総合評価:8.00/10点レビュー 4件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
    (8pt)

    現在と過去、二つの事件の関りが秀逸

    現代フランス・ミステリーを代表する一人であるミニエの「セルヴァズ警部(警部補)」シリーズの第5作。新人時代に遭遇した事件に関連すると思われる殺人事件に直面したセルヴァズが複雑に絡み合った事件の謎を解くパワフルな警察ミステリーである。
    1993年、刑事になったばかりのセルヴァズは美人大学生姉妹の惨殺事件に遭遇する。その奇妙な犯行は人気ミステリーの内容を模倣したようで、しかも被害者二人とミステリー作家ラングは知り合いだった。警察はラングを有力容疑者として追求したのだが、想定外の犯人が見つかり事件は幕引きされた。その25年後、こんどはラングの妻が殺害され、その殺害現場は25年前の事件を想起させた。セルヴァズは二つの事件を切り離して考えることができず、両方の謎を解くべくもつれにもつれた人間関係を解きほぐしていくのだった…。
    前半では奇妙な事件の捜査を通じて新人刑事のセルヴァズが成長していく姿が丁寧に描かれ、後半では実力ナンバーワン刑事になったセルヴァズが優れた推理力と行動力を発揮する王道の警察ミステリーとなっている。さらに、セルヴァズの人物像の背景となるエピソードがあるのが、シリーズ読者にはうれしい。700ページ近い長編だが謎解き、ヒューマンドラマの両面とも完成度が高く、中だるみすることもない。
    シリーズ愛読者は必読。セルヴァズの刑事人生の原点が描かれているので、本作から読み始めても全く問題なし。警察ミステリーの傑作としてオススメする。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.3:
    (4pt)

    前半100点後半60点

    前半細かな描写でグイグイ引き込まれます。ところが後半失速します。最後の感想はあまりにハチャメチャな話だったな。
    姉妹殺し (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:姉妹殺し (ハーパーBOOKS)より
    4596428301
    No.2:
    (3pt)

    新米刑事セルヴァズの奮闘

    フランスミステリー、セルヴァズシリーズの第5弾。

    1993年に聖体拝礼の衣装で殺害された2人の姉妹。犯人が一旦は逮捕されるものの、新米刑事セルヴァズにとっては後味の悪い事件であった。
    しかし、25年後の2018年にまたも同じような事件が起こたことで、セルヴァスは否応なしに過去の事件と向き合うことに。
    果たしてセルヴァスは真相に辿り着けるのか、という話。

    フランスミステリーは、ピエール・ルメートルなどの名作もあり、面白いものが多い。
    本書も全体としては面白かったし、ボリュームも多くお勧めできる一作ではあります。

    ただ、セルヴァスの行動に疑問が残るし、個人的にはご都合主義だな、と感じる作品でもありました。
    本作は決してつまらなくはないですし、セルヴァスシリーズのファンであれば、若かりし頃のセルヴァス譚として面白く読めると思います。
    姉妹殺し (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:姉妹殺し (ハーパーBOOKS)より
    4596428301
    No.1:
    (5pt)

    25年前から現在を繋ぐ二つの時差事件を解くセルヴァズ警部補の個人史的事件の妙味

    セルヴァズ警部、と呼び掛けられると、前作で降格させられた経緯があるので、「警部補です」と敢えて答える主人公が、本作ではとにかく目につくし、それもまたなかなかの味である。銃をあまり持たないセルヴァズ。射撃にとんと自信がないからである。そんな主人公の警察シリーズで良いのか? と読者が心配してしまうタイプの警察官が主人公なのだ。

     好敵手は、かのハンニバル・レクターに比肩されるほど怖い、サイコ過ぎる元検事の殺人鬼ジュリアン・ハルトマン。この怖い元検事の殺人鬼が出演しないストーリーであれ、セズヴァズの夢には必ず出てきたりするくらい、シリーズ中、圧倒的存在感を誇る。前作ではハルトマンとの一部直接対決など、どきどきする巻でもあったのだが、本作では思い切り趣向が変わる。

     しかもセルヴァズ警部ファンにはこたえられないことに、何と20代、新米刑事時代のセルヴァズ登場によって、本作はスタートするのである。銃を使いこなせない不器用さはもちろん各方面で駆使されるし、新米であれ、彼なりの性格の強さや勘どころの鋭さといった、今に繋がるセルヴァズならではの特徴はこの年齢でも早くも味わえる。特に彼の実力を伴いそうにない無謀さは、この頃から何とも一流である。

     本シリーズは最初から順番に読んでいるのだが、何といっても『氷結』で知ったトゥールーズという作者在住でもある地方都市が良い。ピレネー山脈やスペイン国境にフランス一近い大都市が、トゥールーズである。なので、冬には雪と山岳を舞台にしたアドベンチャー・ノヴェルをシリーズ内で披露できるという、この年に住む作者ならではの強みがある。それこそ一作目の『氷結』はこの都市、そして冬のピレネーという個性を存分に生かしてくれたのだ。事件も個性的で第一作としてはなかなかの大物デビューぶりを示したのだったし、セルヴァズの無謀ぶりも存分に表現してくれたものだった。

     その後、シリーズを重ねるにつれ、ハルトマンとの因縁の経緯を背景に楽しみながら、各作品毎の大きめの変化も楽しむことができたのが本シリーズ。『魔女の組曲』などは独立作品でも成功しただろうと思うのだが、セルヴァズのシリーズに組み込むことにより、読者的にはより楽しむことができた。療養中のセルヴァズを無理やり出演させることで、作者の、また読者側からのセルヴァズ拘りを確認できたくらいである。

     さて本書は、そういったセルヴァズ・ファンにとっても、初読の方にも最高のサービス作品である。物語は二部制となっており、前述の通り、二十代のセルヴァズが担当した事件、そしてその時点での謎多い結末までが描かれる。最大の容疑者はその時点で自殺している。

     その25年後、続編とも言える新たな事件が起こる。二つの事件は一見遠いように見えるが、繋がるのは25年前と同じ被害者の白いドレスと、両方の事件に関与した作家の存在。作家が書く作家。そんなややこしい多重構造重だけでも、かなり好奇心を刺激されるのだが、両方の事件を繋ぐものの何ものかに対する好奇心が半端ではなくなるのが、25年を経た二つの事件の繋ぎの部分である。

     シリーズ中、最もサービス過多と思われるエンタメ作品でありながら、まだまだ宿敵との怨恨も残しつつ、さらにセルヴァズの青年から熟年への変化をも楽しみつつ、事件の複雑な謎解きにももちろん迫ることができる作品内多重構造の、これは超エンタメ作品なのである。訳者解説にもある通り、確かに時系列としてはシリーズ主人公セルヴァズの20代から物語がスタートするとあって、シリーズ読者でなくともこの作品に限っては、本書から最初に読んでも問題はないかもしれない。

     著者のベルナール・ミニエは、今、最も人気のあるフレンチ・ミステリ作家であるらしい。作品毎にこの作家はかなり趣向を変え、見方をずらしてみせる。そのマジックぶりに、セルヴァズという個性的な警部、じゃない、今は警部補、の魅力を存分に味わって頂きたいと思う。
    姉妹殺し (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:姉妹殺し (ハーパーBOOKS)より
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