7人殺される
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催眠術というオカルト的要素を前面に押し出していますので「ミステリ」ではなく「サイコホラー」×「SNS」×「社会不満」×「官僚制警察」の合成小説となっています。 人間の根本的な欲望である「美」「色情」「金銭」「食欲」「名声」「偽善」「出世」を催眠術でコントロールすることで連続殺人事件が起こります。これほど犯人がやりたい放題ですと、捜査当局の責任問題になりかねないのですが有能な刑事が苦労しながらひとつひとつの事件に取り組んでなんとか解決にたどり着く過程が読みどころです。 ただし、ずっと秘匿されてきた人物が突然登場しますのでやはりフェアなミステリというには苦しい結末であることも否定できませんでした。 | ||||
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シリーズ前作「邪悪催眠師 "Wound in the Heart"」を読んだのは、2022/8月。 引き続き舞台は中国、龍州市。主人公は、公安局刑事隊長・羅飛(ルオ・フェイ)。いきなり凄惨な殺人事件が連続します。美しい女性モデルが硫酸風呂に浸かり生き絶え、そのモデルの恋人が憧れの女優を模した精巧なラブドールと性交中、絶頂を迎えながら殺害され、羅飛は前作の経験から被害者たちに<催眠>が使われたことを予測します。前作のマテリアルが継続しています。また、スウェーデン・スリラー、ラーシュ・ケプレルの幾つかの著作において<催眠>が的確な効果を上げながら使用されていたことを想起させます。 今回のテーマは<欲望>であり、そのコントローラーとしての<催眠>がストーリーを動かしていますが、これ以上それについて書いてはいけないというのが私の本音です。エグい連続殺人、頷ける物語背景、「中国」という国に根差した説得力のある動機。前半は比較的淡々とストーリーが進行していきますが、中盤以降、少なくとも私如きには到底予測のつかない展開が待っていました。分かりやすいと判断したミス・ディレクションがもう一度反転し、そもそも読み始めから感じていた「既視感」の原因が理解できた瞬間、驚きました。あっ、それだ!残念ながらそれらについても何かを示唆することになるので一切書くことができません。 作者は<行動認知>に関して、深い知識を持ち合わせているように感じられます。それは「人間の本当の価値は、その人の精神世界の中にある・・・」(p.432)と言ってのける羅飛の姿勢が証明しています。 チャイナ版"ジェイムズ・エルロイ"「死亡通知書 暗黒者」よりも前作「邪悪催眠師」よりも今回が断然面白い。 □「7人殺される “The Seven Sins”」(周浩暉 ハーパーBOOKS) 2024/12/26。 | ||||
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