バウムガートナー



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    初公開日(参考)2025年12月
    分類

    長編小説

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    バウムガートナー

    2025年12月17日 バウムガートナー

    ポール・オースターの前作『4321』は著者をして「この本を書くために一生待ち続けていたような気がする」と言わしめ、1947年生まれの複数のファーガソンの青春と成長を描いた集大成的大著でした。遺作となる本書は、70歳の哲学者にして大学教授のS・T・バウムガートナーが詩人で翻訳者でもあった妻アンナとの出会いと別れを回想し(アンナの遺したエッセイなど、作中作が複数挿入されています)、自身の死も見つめながら生きる日々を綴っています。訳者の柴田元幸さんは「悼むことは21世紀のオースター作品のモチーフでありつづけてきたが、この作品に至ってついに中心に据えられた」「基本的に淡々としたリアリスティックな小説だが(略)その静かな大胆さは見事」「さしずめ無伴奏チェロソナタに喩えるのが相応しい」と紹介しています(MONKEY vol.35より)。(「BOOK」データベースより)




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    No.2:
    (3pt)

    梱包が簡単すぎる

    内容はみていません。梱包が簡単すぎてびっくりしました。角が折れていたため返金を依頼。本は本屋さんで買うことにします。美しい装丁の本なので、なおさらがっかりしてしまいました。
    バウムガートナーAmazon書評・レビュー:バウムガートナーより
    4105217232
    No.1:
    (5pt)

    回想録と想像力のはざまに生まれた最後の傑作

    本作「バウムガートナー」は回想録に似ている。オースターが2024年4月に亡くなった後、私は、メモアール(回想録)を中心に再読を進めてきた。まず「トゥルー・ストーリーズ」、次に「冬の日誌」「ガラスの街」、そして「孤独の発明」。そこではオースターの生活史が明確になっており、それが本作とも密接につながっている。

    オースターの小説は、作者自身の生活史が色濃く反映されていることが多いが、本作「バウムガートナー」はその色合いが最も濃く、メモアールとの区別がつきにくい部分さえある。「ガラスの街」が妻のシリ・ハストヴェットに出会えなかった自分を主人公にしていたように、本作は妻に先立たれた自分を主人公にして、想像の世界を生きているように思える。

    本作はオースターと同年齢(70歳)の高齢男性が主人公であり、それ故「ある種の不安感」が漂っている。「不安感」から自由になることができにくい人(自分を含む)にとっては、オースター作品にどっぷり浸かることが、芸術作品のもつ不思議な肯定的な力を手に入れることにつながっていくようだ。本作は何故か閉塞感がない点も特徴だ。若いころの回想録が多いせいかもしれない。

    その意味で、本作もまさにオースター印の傑作である。初期の名作「最後の者たちの国で」や「ムーンパレス」のような完成度はなく、どことなくとりとめのなさは感じるが、オースターの最後にふさわしい名作だ。柴田元幸氏の名訳で読めることに感謝したい。

    追記:朝日新聞の広告では「バウムガートナーに恩寵が訪れる」と紹介されている。本作のラストシーンも、深い読みをすれば「恩寵」なのかもしれない。
    バウムガートナーAmazon書評・レビュー:バウムガートナーより
    4105217232



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