バウムガートナー
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| 最後は自動車に集約される。 バウムガードーナーは無事、帰宅できたであろうか。 いや、きっと途中でへたれこんで凍死したか何かで亡くなったと思う。 なぜ、運転なんかしたのか? ポール・オースターはムーン・パレス以来の2作目である。 なんとなく、惹かれる、引っかかることのある作品だった。 あれもやはり最後の展開だったのか。 薄い本だったので、早く読み終わると思っていたが、併読本もあったせいか、3ヶ月かかった。 手に取りやすい、ちょうどよいサイズで字の大きさもギリギリ良かった。 主人公は自分よりすこし年上だけが、その差(生き方、考え方、そもそも生い立ちは全然違うのだ)は大きいようにも感じた。 亡くなった妻を愛していたが、別の女性にもたやすく心を動かされた。 ちょっと日本社会の高齢男性の動静としてはそぐわないところもある気がしましたが、いまや、そんなに変わらないのですかね。 | ||||
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| 内容はみていません。梱包が簡単すぎてびっくりしました。角が折れていたため返金を依頼。本は本屋さんで買うことにします。美しい装丁の本なので、なおさらがっかりしてしまいました。 | ||||
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| 本作「バウムガートナー」は回想録に似ている。オースターが2024年4月に亡くなった後、私は、メモアール(回想録)を中心に再読を進めてきた。まず「トゥルー・ストーリーズ」、次に「冬の日誌」「ガラスの街」、そして「孤独の発明」。そこではオースターの生活史が明確になっており、それが本作とも密接につながっている。 オースターの小説は、作者自身の生活史が色濃く反映されていることが多いが、本作「バウムガートナー」はその色合いが最も濃く、メモアールとの区別がつきにくい部分さえある。「ガラスの街」が妻のシリ・ハストヴェットに出会えなかった自分を主人公にしていたように、本作は妻に先立たれた自分を主人公にして、想像の世界を生きているように思える。 本作はオースターと同年齢(70歳)の高齢男性が主人公であり、それ故「ある種の不安感」が漂っている。「不安感」から自由になることができにくい人(自分を含む)にとっては、オースター作品にどっぷり浸かることが、芸術作品のもつ不思議な肯定的な力を手に入れることにつながっていくようだ。本作は何故か閉塞感がない点も特徴だ。若いころの回想録が多いせいかもしれない。 その意味で、本作もまさにオースター印の傑作である。初期の名作「最後の者たちの国で」や「ムーンパレス」のような完成度はなく、どことなくとりとめのなさは感じるが、オースターの最後にふさわしい名作だ。柴田元幸氏の名訳で読めることに感謝したい。 追記:朝日新聞の広告では「バウムガートナーに恩寵が訪れる」と紹介されている。本作のラストシーンも、深い読みをすれば「恩寵」なのかもしれない。 | ||||
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