帰れない探偵



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    初公開日(参考)2025年06月
    分類

    長編小説

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    帰れない探偵

    2025年06月26日 帰れない探偵

    『続きと始まり』『百年と一日』が話題の柴崎友香による全く新しい「探偵小説」 「世界探偵委員会連盟」に所属する「わたし」は、ある日突然、探偵事務所兼自宅の部屋に帰れなくなった。 急な坂ばかりの街、雨でも傘を差さない街、夜にならない夏の街、太陽と砂の街、雨季の始まりの暑い街、そして「あの街」の空港で……「帰れない探偵」が激動する世界を駆け巡る。(「BOOK」データベースより)




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    No.7:
    (4pt)

    読むことの意味

    確か「ツインピークス」では最初事件が起こるが途中も最後も混沌であった、かな。
    ここ「双子山」町ではたいした事件は起こらず、しかし探偵は自己の居場所すら探すことが出来ずに、他人の居場所を探し続ける、結論の出ないままに。
    終盤近くから登場する先輩は、まるで、上司役のディビッド・リンチのようだ。
    結論の出ないラビリンスだ、といっている。読むことの意味は、、、。
    帰れない探偵Amazon書評・レビュー:帰れない探偵より
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    No.6:
    (5pt)

    読みやすくて面白い、時間と場所が宙づりの世界

    久しぶりに、とても面白い小説を読んだ。それも、すらすら読めるのだ。すらすら読める小説はエンターテインメント系のものだけかと思っていた。「エンターテインメント系」と「純文学」に分けることの意味はとっくになくなっているのかもしれないけど、やっぱり、読みやすさが絶対的に必要な小説はあって、それが「エンターテインメント系」ということで、「純文学」の中にエンターテインメントもあるかもしれないけど、と書いているうちに、書きたいことにたどりつかない気がしてきたので、その話はここらへんでやめる。
     『帰れない探偵』は、探偵の話だ。主人公は探偵で、最初に登場した町では、探偵として来たこの町で、住んでいた場所が突然なくなり(その場所に行こうとしても、その場所にたどりつけなくなってしまったのだ)、帰れなくなってしまって、しょうがなく、依頼人の家に泊めてもらいながら探偵をして日々を過ごしている。探偵の内容は、殺人の調査とかではなく、昔の恋人の住んでいた家を探してほしいとか、そういう細々としたこと。その町での話が一段落すると、連載の次の回では、探偵は別の街に住んでいる。
     街のある国は、依頼者の名前などから、日本の中なのかと思っていると、実は違うらしいことがわかってくる。この先の話を書きたいが、そうすると、ネタバレになってしまうので書かない。どういう風に話が進んでいくのか予測できないし、予測しようとも思ってもいないのだが、どんどん読んでしまい、どこまで行っても、ぜんぜん思いつかない展開が続くのがすごい。 
     それでも、カフカを読んでいるときのような、主人公に感情移入できない感じがしなくて、普通のエンターテインメント小説のように、主人公に肩入れできるし、読みやすいので、読者の負荷が低いのに面白い。こんなに読みやすいのにこんなに面白くていいのか、ということから、冒頭の段落になった。いや、エンターテインメント小説というか、ジャンル小説も面白いんだけど、面白さの質が違う、ということだ。
     あ、書き忘れていたけれど、この本では、「今」は、この本で語られる10年前で、後に探偵となる主人公は、空港にいて飛行機を待っている。
     場所の固有名詞が出てこず、架空の設定がいろいろ出てきながら、現実を思わせる企業とか国とか都市とか場所とかがいろいろでてきて、現実の世界とファンタジーのような世界の中間というか、いったりきたりするというのか、柴崎友香さんは、こういう作品を書く人だったのか、とびっくりした。 前に読んだ本は2冊しかなくて、どちらも、完全に現実の世界を書いているようだったから。
     場所や現実性や時間が、宙づりになっている。
     こんな面白い小説を書けるなんて、いいなあ、すごいなあ、と感嘆したのだった。
    帰れない探偵Amazon書評・レビュー:帰れない探偵より
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    No.5:
    (1pt)

    私に合わない小説

    この作者や作品が好きな方には悪いが、全く私には合わない。他のひとも言っているようにミステリーではないので、そのつもりでね。もっと言えば、全くつまらんし意味不明。これを純文学だというなら◯◯だ。
    途中で投げ出した本リストに追加された。
    帰れない探偵Amazon書評・レビュー:帰れない探偵より
    4065397103
    No.4:
    (4pt)

    文明社会批判と未来への警鐘

    「探偵」という文字から、出版社の要請に応じて売れ筋のミステリー小説を執筆したのかと思ったがまったく違った。人探しや産業スパイなど探偵らしい業務の描写はあるものの、それはまったく本題ではなく 近未来の国際社会を描く作品だった。日本(とおぼしき国)の大阪(とおぼしき国)出身と思われる探偵が、近未来のアメリカ(とおぼしき国)やUAE(とおぼしき国)、ベトナム(とおぼしき国)などをまわり不可思議な指示にしたがって探偵業務をこなしていく。それぞれの国の固有の社会問題と、(Facebookを思わせる)巨大テック企業による世界支配に危機感を抱きながら、業務の全貌を知らされることもなく世界探偵委員会連盟の歯車として働かされる日々が描かれる。それが本当に自分のやりたい仕事であるのか疑問をいだきつつも、目の前に与えられた仕事をこなしていくのは、現代人の日常と同じだろう。
    この作品中の日本(とおぼしき国)は災害やパンデミックをへて 独裁政権が樹立されており、あらゆる国際法から離脱した国として描かれている。しかも、その政権交代は さしたる反対運動もないまま達成されたという。これは、災害やパンデミック発生時に政府の指示に唯々諾々としたがい 自分で考えるということをしない日本人を批判する意図があるのだろう。新体制下の日本では、自由や人権は制限され、新技術や機械の実証実験の場として世界から利用される国となっているようだ。
    これはおそらく、柴崎さんによる社会への警鐘なのだろう。GAFAM に代表される巨大企業と為政者の癒着により、一般大衆の権利が侵害されている現代、この流れが加速していけば「今から十年くらいあと」にはデストピアが待っている、そんなことを伝えようとしているのだろう。作品のラストでは、ザ・ブルーハーツ(とおぼしきバンド)がゲリラライブを行う様子が描かれている。甲本ヒロト(と思われるボーカル)が歌う「終わらない歌」こそが、作者から日本人へのメッセージということだ。
    終わらない歌を歌おうクソッタレの世界のため
    終わらない歌を歌おう全てのクズ共のために
    終わらない歌を歌おう僕や君や彼らのため
    終わらない歌を歌おう明日には笑えるように
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    No.3:
    (5pt)

    不思議な探偵小説!

    ①前代未聞の探偵小説だ。ミステリー小説ではない。タイトルに探偵が付く文学作品だ。舞台設定がミステリー。高層ビル群の坂道等ない。自分の住居がわからなくなって、帰れなくなり、依頼者の家に寝泊まりする探偵もいない。すべてがミステリーで無意味である。物語の展開も予測不可能である。しかしこういう小説を書いた著者の力量だけは確かである。
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