帰れない探偵



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    初公開日(参考)2025年06月
    分類

    長編小説

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    帰れない探偵

    2025年06月26日 帰れない探偵

    『続きと始まり』『百年と一日』が話題の柴崎友香による全く新しい「探偵小説」 「世界探偵委員会連盟」に所属する「わたし」は、ある日突然、探偵事務所兼自宅の部屋に帰れなくなった。 急な坂ばかりの街、雨でも傘を差さない街、夜にならない夏の街、太陽と砂の街、雨季の始まりの暑い街、そして「あの街」の空港で……「帰れない探偵」が激動する世界を駆け巡る。(「BOOK」データベースより)




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    No.4:
    (4pt)

    文明社会批判と未来への警鐘

    「探偵」という文字から、出版社の要請に応じて売れ筋のミステリー小説を執筆したのかと思ったがまったく違った。人探しや産業スパイなど探偵らしい業務の描写はあるものの、それはまったく本題ではなく 近未来の国際社会を描く作品だった。日本(とおぼしき国)の大阪(とおぼしき国)出身と思われる探偵が、近未来のアメリカ(とおぼしき国)やUAE(とおぼしき国)、ベトナム(とおぼしき国)などをまわり不可思議な指示にしたがって探偵業務をこなしていく。それぞれの国の固有の社会問題と、(Facebookを思わせる)巨大テック企業による世界支配に危機感を抱きながら、業務の全貌を知らされることもなく世界探偵委員会連盟の歯車として働かされる日々が描かれる。それが本当に自分のやりたい仕事であるのか疑問をいだきつつも、目の前に与えられた仕事をこなしていくのは、現代人の日常と同じだろう。
    この作品中の日本(とおぼしき国)は災害やパンデミックをへて 独裁政権が樹立されており、あらゆる国際法から離脱した国として描かれている。しかも、その政権交代は さしたる反対運動もないまま達成されたという。これは、災害やパンデミック発生時に政府の指示に唯々諾々としたがい 自分で考えるということをしない日本人を批判する意図があるのだろう。新体制下の日本では、自由や人権は制限され、新技術や機械の実証実験の場として世界から利用される国となっているようだ。
    これはおそらく、柴崎さんによる社会への警鐘なのだろう。GAFAM に代表される巨大企業と為政者の癒着により、一般大衆の権利が侵害されている現代、この流れが加速していけば「今から十年くらいあと」にはデストピアが待っている、そんなことを伝えようとしているのだろう。作品のラストでは、ザ・ブルーハーツ(とおぼしきバンド)がゲリラライブを行う様子が描かれている。甲本ヒロト(と思われるボーカル)が歌う「終わらない歌」こそが、作者から日本人へのメッセージということだ。
    終わらない歌を歌おうクソッタレの世界のため
    終わらない歌を歌おう全てのクズ共のために
    終わらない歌を歌おう僕や君や彼らのため
    終わらない歌を歌おう明日には笑えるように
    帰れない探偵Amazon書評・レビュー:帰れない探偵より
    4065397103
    No.3:
    (5pt)

    不思議な探偵小説!

    ①前代未聞の探偵小説だ。ミステリー小説ではない。タイトルに探偵が付く文学作品だ。舞台設定がミステリー。高層ビル群の坂道等ない。自分の住居がわからなくなって、帰れなくなり、依頼者の家に寝泊まりする探偵もいない。すべてがミステリーで無意味である。物語の展開も予測不可能である。しかしこういう小説を書いた著者の力量だけは確かである。
    帰れない探偵Amazon書評・レビュー:帰れない探偵より
    4065397103
    No.2:
    (5pt)

    小説の中だけの時空、「今から十年くらいあとの話」

    「(これは)今から十年くらいあとの話」連作各編の冒頭(と末尾近く)におかれるこの一文は、よく考えると、小説の中以外では(もっともらしい「未来予測、つまりウソ」以外)ありえないことに気が付きます。拙い喩えですが、「むかしむかし、、あったとさ」という昔話の定型を、未来の方に一位相ずらした、という感じ。「これからこれから、、(ある/あった とさ)」とか(動詞を省ける日本語の特徴も利用して、いわゆる時制も指定していない)。連作の承転の中でも時間は結構経過していて、足し算したら10年近くは過ぎているようにも読めるのですが、お構いなしで、全編「今から十年くらいあとの話」です。さすが、一方で「あらゆることは今起こる」はずの柴崎さんならでは、です。この、とんでもない(歴史のない)時間と、リアル「この世界」と微妙に重なりかつ意図的に乖離させている「小説内世界」空間の描写が、なんというか、リアルの一(時)点にフォーカスされるようなラスト(かなりの「ぶち壊し」の印象を持ちました)に、実は、感動しました。一般に、ラストは賛否が分かれるのかもしれません、わたし(この語を出すのも反則的ですが「同世代・少し上の、同じ言語圏の」わたし)は感動しました。「ぶち壊し」方そのものが「彼ら」のようだから、です。
    帰れない探偵Amazon書評・レビュー:帰れない探偵より
    4065397103
    No.1:
    (4pt)

    どことなくある、哀しみに触れて。

    時空を超えてロジックのない世界観を描く新種の小説。
    それは”今から十年くらいあとの話”から始まる話。
    そこにはあり得そうに思えてしまう不思議空間が広がっていく。
    では今は?と思えば、ずっと同じ場所に居てる自分が存在しているんだろう。
    その探偵は色んな所を彷徨っていて。
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