百年の時効
- サスペンス (780)
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全2件 1~2 1/1ページ
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お見事の一言。 | ||||
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昭和、平成、令和と連綿と続く複雑な事件を追う奥の深い、骨太な小説。それぞれの時代の誰の記憶にも残る象徴的な出来事や事件を絡めて、リアリティ溢れる作品だった。「百年」の長さ・重さを思い知ることができた。 | ||||
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| 3.6㎝の厚さがある『百年の時効』(伏尾美紀著、幻冬舎)を一気に読み通してしまいました。現在と近い過去、遠い過去が交錯するという入り組んだ構造の推理小説・警察小説・犯罪小説なのに、なぜなのかという疑問が次から次へと湧いてくるので、ページを繰る手を止められなかったのです。 葛飾警察署の28歳の刑事・藤森菜摘は、警視庁刑事部捜査一課管理官の草加文夫(64歳)から、長らく未解決となっている昭和49(1974)年に起こった佃島一家四人殺傷事件の解決を託されます。草加は、若き日に共に捜査に奔走した大先輩の刑事・鎌田幸三(89歳)から、鎌田が警視庁を退職する日に、この未解決事件の解明を委ねられていたのです。 参考資料として草加から渡された湯浅卓哉(78歳)の捜査ノートを読んで、湯浅が先輩刑事の鎌田と捜査に悪戦苦闘したことを知ります。続いて、草加から与えられた鎌田の捜査ノートによって、鎌田と湯浅が、昭和49年の事件は昭和25(1950)年に起こった函館一家皆殺し事件に端を発していると睨み、過去に遡って捜査活動を行っていたことを知ります。 「八十八歳で亡くなった鎌田も、年齢だけなら充分に生きたし、大往生と呼ぶに相応しい。けれど人生において、どうしても諦められないことは誰にでもある。年を取れば野心や欲望といったものは消えていくかもしれないが、願いは消えてなくならない。むしろ自分の人生の終着点が迫ってくるにつれて、その願いを成就できないことへの強い焦りを覚えるものだ。湯浅にとってはあの事件がそうだった。あれから五十年も経って、もはや解決する望みは薄いということも理解している。それならいっそ忘れてしまいたかった。しかしわかっているのだ。あの事件への思いは、自分が死の床につき、最後の呼吸をするその瞬間まで消えてしまうことはない」。 「『畜生どものやることに道理なんてねえのさ。それは今度の事件も一緒だ』。畜生どもか。確かに鎌田の言う通りだ」。 「鎌田と湯浅は全く正反対に見えた。それなのに事件の話をする時だけは、同じ情熱を持ち、互いに茶々を入れながらも、その目は同じ方向を向いている。草加だけがその空気に馴染めないまま、気が付けば、時計の針は夜中の十二時を回ろうとしていた」。 「『お前の代で解決できなきゃ、そのまた次の代に託してくれ。そうすりゃ俺たちのやってきたことは永遠に受け継がれる』。・・・豪快に笑った鎌田幸三はその日、警視庁を去った」。 「『たとえ物証は一つも見つからなくても、徹底的に奴を追い込めば、焦って必ずボロを出す。どんな些末な事柄も見逃すんじゃない。こだわり抜くんだ。最後にはそれが、奴を追い詰める切り札になる』。これが警察官としての湯浅から送られた最後の言葉になった」。 ●代々受け継がれていく、未解決事件に対する刑事たちの執念、●28歳、64歳、78歳、89歳の各世代の人物にとっての物語という、凝った4重層の入れ子構造、●過去75年間に実際に起こった犯罪事件が随所に嵌め込まれている犯罪史的要素――が印象に残る力作です。 | ||||
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| 令和編で構図を理解することが苦しくなった。これは小生の頭が弱いせいかも。相関図が欲しい。 | ||||
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| 刑事の仕事が大変な事は解っているが、その大変さの中身が良く解った・・・読みやすくて面白かった・・・ | ||||
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| 著者のエネルギーが伝わる力作長編。人物も情景も丁寧に描写されており、やや非現実的部分もあるが筆力で問題なしかと。映画化されるかも。 | ||||
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| 毎年『本の雑誌』の年間ベスト1に選ばれた作品は購入するようにしているが、本作も正直なところ期待以上ではなかった。 これだけのボリュームを書き上げる筆力そのものは見事だと思うが、物語の動機づけや事件当日の描写には、やや作為的な印象を受けた(フィクションである以上、ある程度は致し方ないのだろうが)。 また細部では、長野県の医学部といえば松本市であるはずなのに、長野駅から特急で東京へ向かう描写があり、地理的な違和感を覚えた。 些細な点ではあるが、現実との齟齬が気になってしまい、物語への没入を妨げられたのが残念である。 | ||||
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