エコー・パーク
- バラバラ殺人 (74)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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ハリー・ボッシュ・シリーズの第12作。ボッシュが取り憑かれてきた未解決事件に新展開があったのだが、ボッシュたちのミスが発覚し、さらにパートナーのキズは負傷、ボッシュは自宅待機を命ぜられる。それでも不屈の刑事・ボッシュは解決に向けて一人奮闘するという、王道の警察ミステリー・サスペンスである。 | ||||
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【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する
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前作でロス市警に復帰し、未解決事件班に配属されたボッシュは本書でもそのままキズミン・ライダーとコンビを組んで過去の未解決事件に当たる。それは折に触れ独自で再捜査を重ねていたマリー・ゲスト失踪事件。それは1993年に当時ジュリー・エドガーと共に担当し、衣類まで見つかりながら彼女自身が見つからずに今に至っている事件だ。それが思わぬ方向から犯人と思しき男が浮上し、ボッシュは否応なくその捜査に加わることになる。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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AmazonPrimeの「BOSH」を全シーズン観終わった後からマイクル・コナリーの原作を第1作目『ナイトホークス』から読み出し、ようやくドラマのファーストシーズンに使われた原案の一つである本作(ハリーボッシュシリーズとしては第12作目、コナリーの作品としては17作目)にたどり着きました。 ドラマはファーストシーズンがうまくいかないと、当然セカンド、サードと続かないわけで、ファーストシーズンにはかなり力を入れて脚本が書かれたであろうことが予想されますが、その原案として『シティーオブボーンズ』と本作が使われているのは、それだけ本作の出来が良いということなのでしょう。 相変わらずのクオリティーの高さが維持され続けており、ドラマとかぶる部分もありますが、そんなことも気にならないグイグイと読ませるマイクル・コナリーの筆力に舌を巻きます。 本作でボッシュとともに活躍するFBI捜査官レイチェル・ウォリングは、新聞記者マカヴォイが主役の『ポエット』で初登場し、その続編『天使と罪の街』でボッシュと共演して以来の三度めの登場です。 レイチェルの魅力は次のように表現されています。 「息をのむほど魅力的で、なおかつ一見して分からないものの、どこかに傷を負っている雰囲気」が漂よう目を持っている。 そんなレイチェルに惹かれるボッシュ。 なぜなら、その目はボッシュが鏡の中に見出す自分の目と同じだからだ。 それは内面から傷ついている目だ。 コナリーもレイチェルが気に入っているようで、本作以降も何度か登場するようですね。 マイクル・コナリーといえばやはりボッシュシリーズが柱ですが、これまで読んできたコナリー作品では元FBI捜査官テリーマッケイレブを主役とする『わが心臓の痛み』のあまりの面白さに驚かされた経験があります。 本作『エコーパーク』の前年に発表された『リンカーン弁護士』は未読ですので、次からはコナリーの新シリーズであるミッキーハラーものを読んでいこうと思います。ミッキーハラーもの2作目『真鍮の評決』にてボッシュとの共演があるとのことでこれも楽しみです。 『わが心臓の痛み』で味わった新鮮な驚きを期待しています。 | ||||
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内容がちと荒唐無稽な気がするので前作「終結者」より劣ると評価します。警察・検察ら法執行官はボッシュがいかに優れた嗅覚をもつ刑事かを理解し、陰謀を企むならばボッシュが一切関わらない事件に限るといいかげん学習しなければいけません。 | ||||
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シリーズ12弾は、ラストまで二転三転。 結末をここまですっきりさせるところは、小説ならではのエンタテイメント。 ボッシュが自負する強い刑事魂は、実はダークな面もあり(本人の認識は如何ほど?だが)、そこがこのシリーズをおもしろくしている。正義感満々で清廉潔白なだけだと退屈だ。 本作では#10『天使と罪の街』で微妙な別れ方をしたFBI捜査官レイチェル・ウォリングと非公式の共同作業を行うが、やっぱり微妙な関係。 ボッシュの推理力が際立ち(時に的を外すが)、自宅待機を命じられても聞かず、孤軍奮闘するところがいい。 余談だが、そういえば(やっぱり現れた)アーヴィングは…?と、どんでん返しのうちに存在を忘れてしまった。 レイチェルが再三自分のことを「女の子」と表現するところは受け入れられなかった。原文がどうなっているのかわからないが。40代にはなっていると思われ、とても“愛嬌”と流せない。女性として恥ずかしい。まあ、現実いくつになっても「女子会」とか言っているのだが…。 | ||||
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2020年の1月にボッシュシリーズのKindle版がセールを行っていたので、第一作『ナイトホークス』から『ラスト・コヨーテ』までをまとめて購入。すっかりハマりました。第一作は92年、電話ボックスを探して走るボッシュ。その後も電話回線でネットに接続したり…昔は大変だったんだなあ、などと呑気にウナっていたら、3月のコロナ禍で自宅待機。この際だからと一気にスピンオフも含めて、コナリー17作目の本作『エコー・パーク』まで読了。 やはり発表・発売順(スピンオフも)に読むことをオススメします。毎回変わる彼女や妻。対立・妥協を経て互いに認め合いながらも、今作では完全に敵対したアーヴィン・アーヴィング。ジェリーやキズミンら同僚達との友情や信頼。ボッシュ自身の生い立ちやベトナム兵時代のトラウマとその克服。何より刻々変化し、ある面では何も変わらないLAという都市と犯罪は時系列で読むことでより味わい深くなります。 しかし、重要なスピンオフ『わが心臓の痛み』、その続編ボッシュシリーズ第7作『夜より暗き闇』、ボッシュシリーズ14作『ナイン・ドラゴンズ』はKindle版が有りません!一刻も早い電子化を希望します。 以上、本作というよりボッシュシリーズの感想・レビューでした。 | ||||
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マイクル・コナリーのストーリーを進める手法の上手さは、読者を主人公ボッシュに感情移入させることで、ボッシュがミスディレクションに気が付くと同時に読者も気が付き、その袋小路で戸惑うと読者も戸惑わせることである。 ボッシュが次に進むヒントに閃くが、読者は一歩遅れているから慌ててその閃きに追尾してゆくことになる。 サプライズの次にまた次のサプライズを用意するという著者コナリーの緻密なプロット構成の上手さには舌を巻いてしまう。 本書『エコー・パーク』を、評者は読むことをパスしていたが、『転落の街』を読み終え、あえて時系列を遡り読んでよかったと思っている。 なぜならシリーズの中でもコナリーの指折りの力作であり楽しめた作品だったからである。 | ||||
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