エコー・パーク



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初公開日(参考)2010年04月
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エコー・パーク(上) (講談社文庫)

2010年04月15日 エコー・パーク(上) (講談社文庫)

ロサンジェルスのエコー・パーク地区で、女性二人のバラバラ死体を車に乗せていた男が逮捕された。容疑者は司法取引を申し出て、死刑免除を条件に過去九件の殺人も自供するという。男の口から語られるおぞましき犯罪。その中に未解決事件班のボッシュが長年追い続ける、若い女性の失踪事件も含まれていた。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

エコー・パークの総合評価:9.25/10点レビュー 36件。Sランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

熱くなりすぎる男・ボッシュ、罠にハマる

ハリー・ボッシュ・シリーズの第12作。ボッシュが取り憑かれてきた未解決事件に新展開があったのだが、ボッシュたちのミスが発覚し、さらにパートナーのキズは負傷、ボッシュは自宅待機を命ぜられる。それでも不屈の刑事・ボッシュは解決に向けて一人奮闘するという、王道の警察ミステリー・サスペンスである。
女性のバラバラ死体を車に載せていて逮捕された男が、ボッシュが13年前から追いかけ続けている事件の犯人だと自供したのだが、それはボッシュが犯人だと目星をつけていた人物とは異なっていた。しかし、男の供述は具体的で、しかもボッシュたちの初動捜査にミスがあったことが発覚し、ボッシュは自分の捜査に自信が持てなくなる。さらに、現場検証の場で犯人に逃げられただけでなく、キズが撃たれて負傷してしまった。この事態を受けてボッシュは自宅待機にされたのだが、ボッシュは捜査資料を自宅に持ち帰り、FBI捜査官・レイチェルの助けを借りて独自の捜査を続け、捜査の裏に隠された巧妙な陰謀に気が付いた…。
さすがロス市警のはぐれ者・一匹狼のボッシュ、今回も周りと衝突を繰り返しながらひたすら捜査を進め、ついに巨悪を突き止める。いわばいつものボッシュ・シリーズなのだが、本作ではボッシュが罠に嵌められて苦悩するところが目新しい。また、レイチェルとヨリを戻していい関係になるのも、シリーズならではの読みどころと言える。物語の構成、ストーリー展開、スピード感、ミステリーの緻密さなど、すべての面でレベルが高く、各種ミステリーランキングなどで高評価を得ているのも納得できる。
ボッシュ・ファン、コナリー・ファンは必読!

iisan
927253Y1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

闇をのぞき込むボッシュもまた闇の深淵から覗かれる

前作でロス市警に復帰し、未解決事件班に配属されたボッシュは本書でもそのままキズミン・ライダーとコンビを組んで過去の未解決事件に当たる。それは折に触れ独自で再捜査を重ねていたマリー・ゲスト失踪事件。それは1993年に当時ジュリー・エドガーと共に担当し、衣類まで見つかりながら彼女自身が見つからずに今に至っている事件だ。それが思わぬ方向から犯人と思しき男が浮上し、ボッシュは否応なくその捜査に加わることになる。

たまたま深夜に職質されたことで車内にあったゴミ袋に2人の女性のバラバラ死体が入っていたことで捕まったレイナード・ウェイツが2件の未解決事件の犯人であることとまだ表出していない9件の殺人事件の犯人であることを供述する代わりに死刑を免れるよう司法取引を申し出る。そのうちの1つがマリー・ゲスト殺害だったというもの。
つまりボッシュは13年間追ってきた事件の犯人を思いも寄らぬことで知ることになるのだが、それは彼に正統なる法の裁きを与えないことで解決するという、皮肉なものだった。

さて前作から恐らく作品世界内では1年くらいしか経っていないと思われるものの、色んな変化が見られるのが特徴だ。

まず未解決事件班の頼れる班長であるエーベル・プラットはなんと4週間後に25年間の警察勤務から引退し、カリブ諸島のカジノの警備関係の職を得て第2の人生について思いを馳せているところ。従って前作よりも警察の仕事にあまり身が入っていない印象を受ける。

そして前作でロス市警からの退職を余儀なくされたアーヴィン・アーヴィングはなんと市議会選挙に立候補し、恨みを晴らさんとロス市警の改革を選挙公約として掲げている。

また本書を前に刊行されたリンカーン弁護士ことミッキー・ハラーも本書の事件の最有力容疑者であるレイナード・ウェイツの過去の事件の担当弁護士として名のみだが登場する。

またリンカーン弁護士がらみで云えば、ハラーが弁護を請け負うことになったルーレイの顧問弁護士セシル・ダブスもボッシュがマリー・ゲスト殺しの容疑者と睨んでいるアンソニー・ガーラントの父親、石油王トマス・レックス・ガーラントの顧問弁護士事務所として登場する。

更に最も忘れてはならないのは『天使と罪の街』でボッシュとコンビを組んだFBI捜査官のレイチェル・ウォリングが登場し、ボッシュの捜査をサポートすることだ。

件の作品で干されていたレイチェルがFBIのロス支局へと栄転したが、その事件でお互い分かち合えた2人は一旦物別れする。しかしボッシュはレイナード・ウェイツと面会するに当たり、彼の為人を知るためにプロファイラーであったレイチェルの助けを借りるのが再会のきっかけとなる。

一旦ボッシュからウェイツの資料を預かり、概要的なプロファイルを行ってその夜ボッシュの家を訪れ、資料の返却と彼女のプロファイリング結果を話した後、なんと2人は寄りを戻してベッドインするのだ。
前回はレイチェルが意図的に仕組んだあることで自らボッシュの前を去った彼女はやはりボッシュへの好意は尽きていなかったのだ。この2人は似た者同士で魂で引き合っている人間なのだ。

さてそのボッシュとレイチェルが対峙するのは絶対的な悪である。レイナード・ウェイツは良心の呵責など一切感じない、人を殺すことが自分をより高みに上げると信じる、正真正銘の悪人だ。しかも深夜にたまたま職質されるまで、それまで行ってきた9人もの女性の殺人が発覚しなかった慎重かつ狡猾なシリアルキラーだ。

このレイナード・ウェイツは本書の前に書かれた『リンカーン弁護士』に登場するルイス・ロス・ルーレイに通ずるものがある。

そして捜査を進めるうちにボッシュはその絶対的悪人こそがもう1人の自分であったことに気付かされるのだ。

ボッシュはレイナードをもう1人の自分であると悟る。YES/NOの分岐点で分かれることになったもう1つの人生こそがレイナード・ウェイツだったのだと。

闇の深淵を覗き込む者はいつしか向こうから自分が覗かれていることに気付く。
これはこのシリーズで一貫したテーマだが、まさに今ボッシュは自分の人生で抱えた闇を覗き込んで向こうから自分を見る存在と出逢ったのだ。

ハリー・ボッシュという男を彼が担当する事件を通じて彼が決して逃れない闇を背負い込んでいる、業を担った存在として描くのは12作目にしても変わらぬ、寧ろまだこのような手札を用意していることに驚きを禁じ得ない。コナリーのハリー・ボッシュシリーズに包含するテーマは終始一貫してぶれなく、それがまたシリーズをより深いものにしている。

さて今回の題名『エコー・パーク』はロサンゼルスに実在する街の名だ。このエコー・パークはかつて貧困地区であり、再開発によって中公所得者層が住まう、カフェや古着屋や食料雑貨店や魚介料理屋がひしめく、おしゃれな街へと変貌していった場所で、かつての主であった労働者階級とギャングたちが追いやられた街だ。

なぜこの街の名を本書のタイトルに冠したのか、私はずっと考えていた。確かにその場所は長らくシリアル・キラーとして女性を殺害していたサイコパスの連続強姦魔レイナード・ウェイツが初めて警察に捕まるミスを犯した場所である。

深夜自身の経営する清掃会社の名前を付けた車でエコー・パークを通りかかったために不審に思った警官が職務質問をし、その際に車内を調べた後、そこに2人の女性のバラバラ死体の入ったゴミ袋が見つかったことが彼の逮捕に至った。

しかし彼はそこから更に9件の、警察の知らない殺人事件を犯していると云っていることから、今まで巧みに警察に知られぬように暗躍していた狡知に長けた殺人鬼だったとみなされていた。

また彼の生い立ちを調べていくうちに孤児だった彼を引き取った里親のうち、最も長くいたのが、彼が偽名として使っていたサクスン夫妻の家で、その家があるのがエコー・パークだった。そして彼が殺害した数多の女性死体を隠匿していたのがそのサクスン夫妻の家のガレージの奥に作ったトンネルだった。

狡猾な連続殺人犯が偶然ながら捕まった場所であること、孤児の時に最も長く住んだところ、そして彼が殺害した女性を埋め、また装飾したトンネル、つまり彼の王国があったところ。エコー・パークこそウェイツが辿り着いた園(パーク)だったのだ。

そして一方で単なる地名でありながら、本シリーズ第1作で作家コナリーのデビュー作である『ナイトホークス』の原題 “Black Echo”と同様に“Echo”という単語を使用した題名でもある。

“Black Echo”とは即ちボッシュがヴェトナム戦争時代にトンネル兵士だった頃に経験した地下に張り巡るトンネルの暗闇の中で反響する自分たちの息遣いのことを指す。

そしてボッシュは逃亡したウェイツと対峙するために彼が拵えた死体を隠し、埋め、また装飾した隠れ家兼王国であるトンネルに入る。ヴェトナム戦争でヴェトコンと対峙したのと同じように今度は連続殺人犯と対峙し、そこに捕らわれているまだ息のある女性を取り戻すために。

この類似性は敢えて意図的にしたものか。私は本作でFBI捜査官レイチェルがサポートして捜査するボッシュの構造と同じくFBI捜査官だったエレノア・ウィッシュと共同で捜査する第1作がダブって見えて仕方がなかった。
やはり同じ“Echo”という名を冠したことにコナリーは意図的であった、そう私は思いたい。

また本書ではボッシュの相棒キズミン・ライダーが瀕死の重傷を負うショッキングな展開がある。現場検証の際にオリーヴァスの銃を奪って逃走したウェイツに彼女は撃たれて頸動脈に傷を負い、一時は生死の境をさまよう危ない状況に陥る。
意識を取り戻した彼女がボッシュに告白するのは思いもかけない内容だった。

ボッシュが自分の復職の条件として自分の相棒となるよう要請したほど刑事としての資質を認めていた彼女の弱さを思い知らされたシーンだ。これはシリーズ読者にとっても驚きの告白だった。

そして事件の真相はまたも衝撃的だった。

未解決事件、いわゆる“コールドケース”と呼ばれる事件の関係者たちは何年経っても事件の記憶は消えず、その中に家族が当事者である人々にとっては犯人が見つかるまでは終わらないもので、ボッシュも13年間追い続け、その都度事件の捜査経過を家族に連絡していることが描かれている。
失踪したマリーの母親アイリーンはその連絡の後、ボッシュに「幸運を」と投げ掛ける。それはボッシュが無事犯人を見つけられるようにでもあるし、自分たちの娘が無事、もしくは最悪の形であれ見つかることを祈念してのメッセージだろう。

FBI捜査官という緊張を強いられる仕事で安らぎを与えてくれる存在を求めていた彼女は同じ魂の匂いを感じるボッシュにそれを見出すが、彼が逃亡したウェイツの居所を発見して応援要請を待たずに犯人の待つ暗いトンネルへと突き進むのを見て、レイチェルは彼が現場でやっていることを目の当たりにする。それは彼女にとっては安らぎを得られるものではなく、寧ろその帰りをいつも心配して待たねばならない姿だったからだ。まさに似ているからこそ一緒になれない存在だ。

コナリーの作品を読むと人と人の間には絶対はないと思わされる。特にボッシュの場合、その執念とまで云える悪に対する憎悪が周囲の人を慄かせるから、彼が真剣に取り組めば取り組むほど人が離れていってしまうという皮肉を生み出している。

シリーズはまだ続く。毎回思うが、次作への興味が本当に尽きないシリーズだ。


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Tetchy
WHOKS60S
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No.34:
(5pt)

AmazonPrimeの「BOSH」ファーストシーズンの原案の一つです

AmazonPrimeの「BOSH」を全シーズン観終わった後からマイクル・コナリーの原作を第1作目『ナイトホークス』から読み出し、ようやくドラマのファーストシーズンに使われた原案の一つである本作(ハリーボッシュシリーズとしては第12作目、コナリーの作品としては17作目)にたどり着きました。
 ドラマはファーストシーズンがうまくいかないと、当然セカンド、サードと続かないわけで、ファーストシーズンにはかなり力を入れて脚本が書かれたであろうことが予想されますが、その原案として『シティーオブボーンズ』と本作が使われているのは、それだけ本作の出来が良いということなのでしょう。
 相変わらずのクオリティーの高さが維持され続けており、ドラマとかぶる部分もありますが、そんなことも気にならないグイグイと読ませるマイクル・コナリーの筆力に舌を巻きます。
 本作でボッシュとともに活躍するFBI捜査官レイチェル・ウォリングは、新聞記者マカヴォイが主役の『ポエット』で初登場し、その続編『天使と罪の街』でボッシュと共演して以来の三度めの登場です。
 レイチェルの魅力は次のように表現されています。
 「息をのむほど魅力的で、なおかつ一見して分からないものの、どこかに傷を負っている雰囲気」が漂よう目を持っている。
 そんなレイチェルに惹かれるボッシュ。
 なぜなら、その目はボッシュが鏡の中に見出す自分の目と同じだからだ。
 それは内面から傷ついている目だ。
 コナリーもレイチェルが気に入っているようで、本作以降も何度か登場するようですね。

 マイクル・コナリーといえばやはりボッシュシリーズが柱ですが、これまで読んできたコナリー作品では元FBI捜査官テリーマッケイレブを主役とする『わが心臓の痛み』のあまりの面白さに驚かされた経験があります。
 本作『エコーパーク』の前年に発表された『リンカーン弁護士』は未読ですので、次からはコナリーの新シリーズであるミッキーハラーものを読んでいこうと思います。ミッキーハラーもの2作目『真鍮の評決』にてボッシュとの共演があるとのことでこれも楽しみです。
 『わが心臓の痛み』で味わった新鮮な驚きを期待しています。
エコー・パーク(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:エコー・パーク(上) (講談社文庫)より
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No.33:
(3pt)

あの悪党は何をやらかす気だ

内容がちと荒唐無稽な気がするので前作「終結者」より劣ると評価します。警察・検察ら法執行官はボッシュがいかに優れた嗅覚をもつ刑事かを理解し、陰謀を企むならばボッシュが一切関わらない事件に限るといいかげん学習しなければいけません。
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No.32:
(5pt)

驚きの結末

シリーズ12弾は、ラストまで二転三転。
結末をここまですっきりさせるところは、小説ならではのエンタテイメント。
ボッシュが自負する強い刑事魂は、実はダークな面もあり(本人の認識は如何ほど?だが)、そこがこのシリーズをおもしろくしている。正義感満々で清廉潔白なだけだと退屈だ。
本作では#10『天使と罪の街』で微妙な別れ方をしたFBI捜査官レイチェル・ウォリングと非公式の共同作業を行うが、やっぱり微妙な関係。
ボッシュの推理力が際立ち(時に的を外すが)、自宅待機を命じられても聞かず、孤軍奮闘するところがいい。

余談だが、そういえば(やっぱり現れた)アーヴィングは…?と、どんでん返しのうちに存在を忘れてしまった。

レイチェルが再三自分のことを「女の子」と表現するところは受け入れられなかった。原文がどうなっているのかわからないが。40代にはなっていると思われ、とても“愛嬌”と流せない。女性として恥ずかしい。まあ、現実いくつになっても「女子会」とか言っているのだが…。
エコー・パーク(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:エコー・パーク(上) (講談社文庫)より
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No.31:
(5pt)

片持ち梁のバルコニー、男はビール片手にLA郊外斜陽に立つ

2020年の1月にボッシュシリーズのKindle版がセールを行っていたので、第一作『ナイトホークス』から『ラスト・コヨーテ』までをまとめて購入。すっかりハマりました。第一作は92年、電話ボックスを探して走るボッシュ。その後も電話回線でネットに接続したり…昔は大変だったんだなあ、などと呑気にウナっていたら、3月のコロナ禍で自宅待機。この際だからと一気にスピンオフも含めて、コナリー17作目の本作『エコー・パーク』まで読了。
やはり発表・発売順(スピンオフも)に読むことをオススメします。毎回変わる彼女や妻。対立・妥協を経て互いに認め合いながらも、今作では完全に敵対したアーヴィン・アーヴィング。ジェリーやキズミンら同僚達との友情や信頼。ボッシュ自身の生い立ちやベトナム兵時代のトラウマとその克服。何より刻々変化し、ある面では何も変わらないLAという都市と犯罪は時系列で読むことでより味わい深くなります。

しかし、重要なスピンオフ『わが心臓の痛み』、その続編ボッシュシリーズ第7作『夜より暗き闇』、ボッシュシリーズ14作『ナイン・ドラゴンズ』はKindle版が有りません!一刻も早い電子化を希望します。
以上、本作というよりボッシュシリーズの感想・レビューでした。
エコー・パーク(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:エコー・パーク(上) (講談社文庫)より
4062766272
No.30:
(5pt)

シリーズ中コナリー屈指の力作。

マイクル・コナリーのストーリーを進める手法の上手さは、読者を主人公ボッシュに感情移入させることで、ボッシュがミスディレクションに気が付くと同時に読者も気が付き、その袋小路で戸惑うと読者も戸惑わせることである。
 ボッシュが次に進むヒントに閃くが、読者は一歩遅れているから慌ててその閃きに追尾してゆくことになる。
 サプライズの次にまた次のサプライズを用意するという著者コナリーの緻密なプロット構成の上手さには舌を巻いてしまう。
 本書『エコー・パーク』を、評者は読むことをパスしていたが、『転落の街』を読み終え、あえて時系列を遡り読んでよかったと思っている。
 なぜならシリーズの中でもコナリーの指折りの力作であり楽しめた作品だったからである。
エコー・パーク(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:エコー・パーク(下) (講談社文庫)より
4062766280



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