刑事マルティン・ベック 煙に消えた男(蒸発した男)
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警察小説の古典的名作「マルティン・ベック」シリーズの第二作、日本の新訳版では3番目の作品。鉄のカーテンの向こう側、ブダペストで失踪したスウェーデン人ジャーナリストの行方を探る、シリーズでも異色の警察ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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せっかくこれから休暇だというのに、事件。 しかも非常に含みの多い条件付きの行方不明事件である。 ベックの妻に嫌味を言われるのみ無理はない。 事件の舞台になるのはハンガリー。小説の書かれた当時のハンガリーは今とは比較にならないくらいの社会主義国。初めから困難が予想される状況である。しかも、ベックは常に誰かに見られているような感覚を持つ。 小説の中では、いつも登場人物が脇役に至るまで生き生きと動いている。特にベックの同僚たちは一際個性的である。 だから、ベックシリーズは古くならない。 | ||||
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シリーズ第2作。時は冷戦の真っただ中。主人公ベックはせっかくの家族との夏休みに入った途端に呼び返されてハンガリー・ブダペストに派遣される。姿を消したスウェーデンのジャーナリストを探すことが任務である。なんの手がかりもない、助けもない状態で捜査ははじまるが、という話。ストーリーも意外性があるが、何よりブダペストの街の描写が素晴らしい。私がブダペストに行ったのは2010年代で本作とは半世紀の差があるけれど、それでも「そうそう、そうだったな」と思い出すことが多い。暑さとか、ダニューブ(ドナウ)川に架かる橋とか、遊覧船とか、市内の温泉とか、グラーシュとか。当時はもっと「古都」という感じだったのだろうけれど。 最後のベックの言葉が余韻を残す。刑事は「因果な商売」だな。 | ||||
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面白いので全巻持っています。訳もこの方が好みです。 | ||||
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スウェーデン警察大河小説2作目、66年作。主な舞台はハンガリーのブダペスト。失踪したジャーナリストの行方を追うベックら。今回もブダペスト、ストックホルム、そしてマルメ、エーレ海峡の画像や地図を引き比べ読了。 そしてやはり刑事というもの、家族や人心との軋轢が織り込まれて滋味深い。1作目のアールベリみたいにベックと心通わすハンガリー警察のある人とのやりとりがいいなあ。 解説が秀逸。同じころに一世を風靡したフレデリック・フォーサイスについてこの作者が語る。本作は1作目、3作目と異なり諜報の空気もあるが、志向が違うとこうも違う。そしてやや推理もののテイストもある。3作目のスピード感あるサスペンス造成とやや異なる感じだ。 しかし、作者の狙いは謎解きにあるのではなく、人間を描くこと、人間を通じた社会の営み、病を描くことにあるのはあきらかだと思う。実直に描写を重ね、北欧や刑事、ひいては人間のありよう、佇まいに帰着する。 1977年角川文庫版 高見浩=訳(英語版からの翻訳) | ||||
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大変満足しています。 | ||||
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