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刑事マルティン・ベック ロセアンナ



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初公開日(参考)2014年09月
分類

長編小説

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刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)

2014年09月25日 刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)

ボーレンスフルトの閘門で、全裸女性の絞殺死体が見つかった。身元不明の遺体には誰からの問い合わせもなく、事件は膠着状態に陥ったかに見えた時、アメリカの警察から一通の電報が届いた。「ソレハコッチノサガシテイルオンナダ」。ロセアンナ・マッグロー、27歳。この知らせをきっかけに、刑事マルティン・ベックは、ロセアンナと関係をもった男達についての証言を探ってゆくが―。警察小説の金字塔シリーズ・第一作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

刑事マルティン・ベック ロセアンナの総合評価:8.39/10点レビュー 28件。Aランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

半世紀が過ぎても色褪せない、社会派警察ミステリーの金字塔

今さら説明の要はない、スウェーデンのみならず世界を代表する警察ミステリー・シリーズの第一作。迷宮入りしそうな女性惨殺事件を地道な捜査と思い切った奇策で解決に導く、社会派警察ミステリーである。
観光ルートの閘門で全裸の若い女性死体が見つかった事件は被害者の身元確認すら難航し、捜査陣は五里霧中の状態に置かれていたのだが、アメリカの警察から寄せられた情報をきっかけに被害者が旅行中のアメリカ人女性であると判明した。観光船が犯行現場だと判断したベックを始めとする捜査チームは、世界中に散らばっている同乗客・船員に聞き込みをかけ、写真や証言を積み重ねることで、有力容疑者を絞り込んだ。だが、いくら身辺調査を進めても決定的な証拠を掴むことができず、ついに違法スレスレの捨て身の作戦を立案したのだが…。
犯行の動機や背景、様態などは、様々な警察ミステリーを経験した現代の読者にとっては驚くほどではない。しかし、事件発生から解決までのプロセスの密度の濃さは、半世紀以上が経過してもいささかも薄れてはいない。警察集団が難事件を解きほぐしていく社会派警察ミステリーを見るときの不動・不変のベンチマークである。
文句なしのオススメと断言する。

iisan
927253Y1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

1965年に書かれた小説としては画期的だったと思う

昭和でいうと、40年。
その頃書かれた小説としては、斬新で読んだ人達は皆驚いたと思う。
公衆電話や電報が出てくる場面になると、「あっ!これは古い昭和40年の物語だった!」と気付くのだけど、
そういう電気機器が出てこない場面では、現代の物語とそれほど変わらなかったりする。
(ただ、捜査の方法としては、昔はこれで良かったのだろうけど、今は違法じゃないのかな~)

表紙良し!
翻訳もタイトルも良し!
ヘニングマンケル氏が献辞を寄せていたのは、読み終わったあとのサプライズで感動ものでした!

ももか
3UKDKR1P
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.26:
(4pt)

女性の対比的な描き方。

「刑事マルティン・ベック」シリーズ第1作。若い女性の遺体が発見されるが、そもそも被害者の身元すらなかなか判明しない。序破急という感じの物語の展開。最初は遅々として進まない捜査が、次第にスピードを上げていくあたりがスリリングである。
 訳者あとがきや解説によれば、本シリーズはチームとしての警察、普通の人間としての刑事を描くとともに、執筆された時期(1960~70年代)のスウェーデン社会を批判的に描いているのだという。訳者の柳澤由実子は、特に女性の描き方について「自立心が強く、正直で、装うことを嫌い、経済的に独立していて、自立と自由を重んじる。性的にも解放されていて、性生活イコール結婚とは考えない」被害者女性ロセアンナと、「子育てから手が離れるようになっても働こうとしない」ベックの妻(固有名詞すら与えられていない)が対比されているとする。その背景には著者の2人が結婚しないペア(当時としては珍しかっただろう)であったこともあろうという。
 なるほどそういう読み方もできるのかと思う。そうするとロセアンナ殺しの犯人は、因習的な社会の歪んだ拡大像と言えるのだろうか。
 しかしまあ、この時代の人は本当によく煙草を吸っていたんだなと思う。
刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)より
4041013836
No.25:
(5pt)

面白い推理小説です

最後に読み残したマルチンベックでしたが、ようやく読むことができました。おもしろかったです。
刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)より
4041013836
No.24:
(5pt)

ザ・警察小説(14年柳沢由美子訳角川文庫レビュー) ベック・シリーズ第1作

レビューが不当に結合されているが、2014年、柳沢由美子=訳(スウェーデン語より)へのレビュー

後半1/3 を一気読みして読了。この取り調べ・尾行・おとり捜査部分はとりわけスリリング。しかし本作を傑作たらしめているのは、ロセアンナの身元がわれ、その足取りが判明するまで。この部分にベック刑事、アールベリら捜査陣の心の動き、刑事を刑事たらしめている契機や過程が大袈裟になることなく誠実・リアルに綴られている気がする。この女性は誰なんだ。そして名前が判明してから彼女という人物像が浮き上がってくる。捜査というものは、犯人を突き止める前に、犠牲者の人物像を知ることなのか、と思う。ロセアンナはどんな女性だったのかと。本作の題名が「ロセアンナ」というのは重要だ。

読みどころを幾つか挙げよう。この身に沁みついた刑事魂ともいうべきものが彼の家族に落とすネガティブな側面。捜査と共にこの家庭生活がうまく挿入され、ベックのプロフィールに深み・奥行きを与えて。そして触れなければならないのはこの本に流れている時間。事件発覚から解決にいたるまで半年。遅々として進まない事件。何も起こらない期間。この「時間」描写がさらに本作に現実味を与える。さらに(これはシリーズを読んでいけばわかることだが)60年代以降のスウェーデン社会の空気。行政、警察改革が描かれ、

また当時「フリーセックス」などと呼ばれた北欧の女性の、そして女性への価値観も匂わせる。そして個人的に面白かったのが、地図、ストリートビュー、写真などを使いなが読むこと。ここがロセアンナと「彼」が下ったイェータ運河か、とかここがベックらが車を飛ばした街道なのか、ここが犯人の勤めていた界隈かとか、非情に面白く読み進めることが出来た。「ミレニアム」シリーズ(「映画「ドラゴン・タトゥーの女」なども」、北欧ミステリの原型がここにある。寒々と自然豊かな、しかし他の国と同様に諸問題を抱えた国。映画「ドラゴン・タトゥーの女」はこの国の女性の立ち位置を改めて示し、その「復讐」ともいうべきものを中心に置いていた。北欧ミステリの嚆矢とも呼ぶべき「ロセアンナ」はすでにこの点を鋭く提示していたと言えよう。
肉厚の筆致と空気、そして人々と社会の息遣い。謎解きがとか、伏線がとか、ひねりが、オチがとか、犯人の異常性とか・・そんなものミステリにおいても、小説の出来に関係ない。

なおこの「マルティン・ベック」シリーズは75年に角川文庫より高見浩による英語からの訳本が全10作刊行され、2014年には「ミレニアム」人気からか、原著からの訳による柳沢由美子の翻訳が5作品同じく角川文庫より刊行された。しかし6作品目以降の出版の予定はきかない。この「ロセアンナ」はごく一部に名前の誤訳があるがとても読みやすい。スウェーデンとストックホルムにいってみたくなる。
本シリーズはそれぞれ別の事件であり、単体で読むことができるが、ベックと家族、同僚刑事ら、そしてスウェーデンを描く10作の連作とみることもできる。読むのであれば「ロセアンナ」からが望ましい。
Roseanna(65年)。

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4041013836
No.23:
(3pt)

警察ものの醍醐味が薄れた翻訳

40年ほど前、マルチン・ベックシリーズに夢中になった。たまたま新訳が出たということを知り『笑う警官』とともに購入。しかし読んでみて二作品とも何か違うのだ。古本で若い頃夢中になった高見訳を購入して読み比べてみた。結論は「まあ、読み手の好みの問題でしょうが」でお茶を濁します。ただ、警察ものの訳者が銃器に無知というのは致命傷では。
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4041013836
No.22:
(3pt)

登場人物一覧がない!

主人公ベックはコーヒーを飲んだら胃が痛くなる胃弱に、地下鉄の中や煙草の煙の中にいると息苦しくなったりと虚弱のうえに腕っ節も頼りなく頭が切れるようにも読めないし夫婦関係は末期的。これで事件を解決しよってんだから大変です。これは忍耐と我慢の男マルティン・ベックの物語でした。
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4041013836



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