苦悩する男

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種別
長編
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あらすじ

2020年08月31日 苦悩する男 上 (創元推理文庫)

刑事クルト・ヴァランダー59歳、娘のリンダも、同じ刑事の道を歩んでいる。そのリンダに子供が生まれた。リンダのパートナー、ハンスの父親のホーカンは退役した海軍司令官、母親のルイースは元教師で、気持ちのよい人たちだ。だが、ホーカンが誕生パーティの三ヶ月後に姿を消してしまう。ルイースもハンスも原因に心当たりはない。だがヴァランダーは、ホーカンの様子に違和感を覚えていた。北欧ミステリの金字塔シリーズ最終巻。(「BOOK」データベースより)

評判

苦悩する男の評価:

8.00/10点 レビュー 2件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点8.00pt

苦悩する男の総合評価:

8.84/10点 レビュー 19件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(8pt)

ヴァランダーファンの方には是非とも!

最終章と書いてあったのですが、ほんとにこれで終わりなのでしょうか。
続きがあったらいいな〜と願いを込めて「8」です。

ミステリーとしてもよく出来ていて、老体に鞭打って戦うヴァランダーが愛おしいくらいでした。
リンダもお孫ちゃんもいい味だしてます。
ずっとこのシリーズを読んできて、最後のタイトルが「苦悩する男」
彼にふさわしい題名と思いませんか?


ももか
3UKDKR1P
No.1
(8pt)

老いてゆく自分への怒り、絶望、そして受容。ヴァランダーの最終章

現代北欧警察ミステリーの最高峰である「刑事・ヴァランダー」シリーズの第11作で実質的な最終作。娘・リンダの義理の両親の不可解な行方不明事件を解明するために、組織とは距離を保ちながら孤軍奮闘するヴァランダーの執念の捜査を描いた、傑作捜査ミステリーである。
かねてから憧れていた田舎暮らしを始め、娘のリンダは妊娠・出産して孫娘ができたヴァランダーだったが、ときおり発生する記憶喪失に悩み、肉体的な衰えを自覚するとともに、それに対する反発心、怒りの感情を持て余していた。そんな中、娘の相手であるハンスの父親で退役海軍司令官のホーカンが突然姿を消してしまった。自分のミスで謹慎中だったヴァランダーは、娘や孫のために事件の解明に乗り出したのだが、全く成果が上がらないうちに、今度はホーカンの妻であるルイースまで行方不明になってしまった。ホーカンが姿を消す前にヴァランダーに語った「国籍不明の潜水艦」の謎が関係しているのではないかと推測したヴァランダーは、事件の背景に冷戦時代の闇を見るのだった・・・。
冷戦時代のスウェーデンのスパイ活動から派生した事件の解明が本筋だが、それ以上に力点が置かれているのが、還暦を間近にしたヴァランダーの老いの現実と、それに対する戸惑い、怒り、反発、絶望と、否応無く受け入れざるを得なくなるまでの心理的な紆余曲折である。身体的な健康だけでなく、頭脳でも不具合を感じ出したヴァランダーが、どうやって老いとの共存を受け入れるか、その「苦悩する男」の姿が心を打つ。
社会性を帯びた謎解きミステリーであるとともに、仕事ひとすじで生きてきた男がいかにして仕事を終えるかという、終活の物語でもある。
シリーズ・ファンには必読。近頃増えて来た老人が主役のミステリー、ハードボイルドのファンにもオススメする。

iisan
927253Y1

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.17
(5pt)

もっと、続いてほしかった

この作品の読後感は、読む者の年代によって大きく異なるだろう。クルトと同世代の読者にとっては、あまりにも切なく、胸を締めつけられる物語である。二十代の読者はこの物語から何を学び、何を感じ取るのだろうか。一方で、物語の根底に流れるスウェーデン社会への批判や国際情勢への不安、クルト個人の内省、他者への不信、家族への悔恨といった要素が、このシリーズの大きな魅力となっているのも事実。ただこの作品はあまりにも切ない。

目標どおり、この三か月で刑事ヴァランダー・シリーズを読破したが、17巻目でこのようなフィナーレはまったく想像していなかった。娘リンダ、そして初孫クラーラ。謎が謎を呼ぶホーカンの失踪が、米瑞露を巻き込む国際的な陰謀を背景に語られる。しかし、そんなコアなストリー以上に、クルトの苦悩が押し寄せる波のように読者の胸に迫ってくる。まさに題名が示すとおりだ。

最後のページを読み終えいたたまれない思いに駆られたのは、決して私だけではないだろう。18巻目の『手』が短編集であることを考えると、これがまさに最後の最後である。もっと、もっと、続いてほしかった。
苦悩する男 下 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 苦悩する男 下 (創元推理文庫)より
448820922X
No.16
(4pt)

消えていくヴァランダー。

刑事ヴァランダー・シリーズ最終長編。まだ60歳だというのに、いままでにも増して自分の老い、認知や記憶の危うさへの不安や恐怖の述懐が多い。元妻モナとの関係も彼にとってはネガティブなものでしかない。扱う殺人事件はスウェーデンの安全保障に関わる大きなものだが、そこでも夫婦間や友人間の不信や疑惑が描かれる。
 こういう暗い終わり方も悪くない。
苦悩する男 下 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 苦悩する男 下 (創元推理文庫)より
448820922X
No.15
(3pt)

苦悩したのは私だ。

ドラマを観ているので筋書きは分かっていたが、いつもより暗く・冷たく、ラストは主人公が闇の中に消えてしまうのだ。シリーズ最後の事件とは言え、長く付き合ってきたので、直ぐにお別れと言うのも何なんで、
ピラミッドより先に読んでしまったが、これは気持ちに整理がついて正解であった。
苦悩する男 下 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 苦悩する男 下 (創元推理文庫)より
448820922X
No.14
(5pt)

読み応えのある内容をゆっくり味わいながら読みました

幾重にも「苦悩」の「糸」が交錯するあらすじと、主人公ヴァランダーの「感情」が深く絡み合い、深く考察され書き込まれた本文だと思いました。また本文の意図を伝えようとする上品な日本語の訳文で、安心してなめらかに読み進められます。
苦悩する男 下 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 苦悩する男 下 (創元推理文庫)より
448820922X
No.13
(3pt)

ヴァランダー警部ご苦労様でした

ついにシリーズも完結。

ヴァランダー警部も最後に苦悩から解放された事だと思います。
苦悩する男 下 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 苦悩する男 下 (創元推理文庫)より
448820922X

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