イタリアン・シューズ

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初版刊行(参考)
種別
長編
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2,760回
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1
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あらすじ

2022年10月11日 イタリアン・シューズ (創元推理文庫)

恋人との人生で一番美しい約束を果たすため、男は旅に出る〈刑事ヴァランダー・シリーズ〉の著者、北欧ミステリの帝王が描く、孤独な男の贖罪と再生、そして希望の物語ひとり小島に住む元医師フレドリックのもとに、37年前に捨てた恋人がやってきた。不治の病に冒された彼女は、白夜の空の下、森に広がる美しい湖に連れていくという約束を果たすよう求めに来たのだ。願いをかなえるべく、フレドリックは島をあとにする。だが、その旅が彼の人生を思いがけない方向へと導く。〈刑事ヴァランダー・シリーズ〉の著者が描く、孤独な男の再生と希望の物語。(「BOOK」データベースより)

評判

イタリアン・シューズの評価:

6.50/10点 レビュー 2件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.50pt

イタリアン・シューズの総合評価:

8.50/10点 レビュー 18件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(6pt)

こういう人間関係がイマイチ理解できません、おこちゃまなのか?!

ミステリーというより人間ドラマ感が強いです。
夫婦にも色々な関係が人の数だけあるのは分かっていますが、この小説に登場する男女の関係がよく理解できませんでした。
それは私が未熟なせいなのか、それとも登場人物が異色なのか。さてさて・・

マンケル氏は、人間ドラマよりもヴァランダーシリーズが合っていると思います。

ももか
3UKDKR1P
No.1
(7pt)

66年間逃げ続けた男がたどり着いたのは(非ミステリー)

刑事ヴァランダー・シリーズで知られるマンケルのノン・シリーズ作品。恋人を捨て、世の中を捨てて一人孤島に暮らす男が否応なく過去に連れ戻され、自分が歩んできた道を苦悩とともに振り返るヒューマンドラマである。
一匹の犬と一匹の猫だけを同居人に、一人で離れ小島に暮らす66歳の元外科医フレドリックは厳寒の朝、凍り付いた道を歩行器を使って歩いてくる女性の姿を発見し、驚愕する。それは37年前に捨てた恋人ハリエットだったのだ。意識を失って氷の上に倒れこんだハリエットを家に運び込んだフレドリックは彼女が死の病に侵されており、「人生で一番美しい約束」を果たしてもらうために最後の死力を尽くして訪れたことを知らされる。その約束とは「深い森の中の湖にハリエットを連れていくこと」だった。ハリエットの望みをかなえるために一度だけ付き合って行動することを渋々承知したフレドリックだったが、その旅は彼が捨ててきた世の中に戻っていくことであり、忘れようとした過去と否応なく向き合うことでもあった・・・。
フレドリックが世捨て人になったのは、なぜか? 子供時代から現在まで、彼が求めたこと、逃げてきたことは何なのか? 老年期に入った男が過去を振り返り、赤裸々に語る物語は後悔と自己弁護が入り乱れ、かなり重苦しい。それを救っているのが、スウェーデンの厳しくも美しい自然で、特に冬景色の描写が印象的である。
ヴァランダー・シリーズとは全く異なるタイプの作品であり、ミステリーファンというより、生きることの意味を追求する文学作品のファンにおススメする。

iisan
927253Y1

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.16
(5pt)

存在と時間

ヘニング・マンケルの作品で有名なのは『刑事ヴァランダー』全18巻で、したがって彼は「推理作家」というカテゴリーに入れられているが、どうして『イタリアン・シューズ』とその実質的な続編である『スウェーディッシュ・ブーツ』は存在と時間あるいは存在と無を意識した作品で、彼自身「いずれ推理作家がノーベル文学賞を取る」と言ったのは「・・の誰かが」ではなく「自分が」ということではなかったか思わせるぐらいで、この二つの非推理作品はその方向への決意を示したものではなかったか。とすればそこに至る前に逝ってしまったのは惜しい。一方、こちらは実際にノーベル文学賞を受賞した川端康成の『眠れる美女』と比較してみると、ほぼ同じ歳の作者が、同じ老年に向き合った作品として、あまりに違うものになっている。これを文化の違いと言ってしまえばそれまでだが、国柄、習慣、伝統その他地域的な個別事情とは別に人間として見たときに、「フレドリック・ヴェリーン」と「江口老人」の違いは何なのだろうと思ってしまう。二人の「老人」に共通するのは年相応の性的能力の衰えに対する寂寥と、なお消え去らない女性への関心であるが、その精神的健康さの度合いは比べ物にならない。後者(江口老人)はまさに死者と同衾する死者同然の者だが前者は今生きて時間をたぐっている存在そのものである。その川端を美意識という観点から盲目的に評価する向きもあるが、そういう人には是非この『イタリアン・シューズ』と『スウェーディッシュ・ブーツ』を読ませたい。美とはまさに存在の美しさであり力強さであり、優しさであることを知らせるために。
イタリアン・シューズ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: イタリアン・シューズ (創元推理文庫)より
4488209246
No.15
(5pt)

存在と時間

ヘニング・マンケルの作品で有名なのは『刑事ヴァランダー』全18巻で、したがって彼は「推理作家」というカテゴリーに入れられているが、どうして『イタリアン・シューズ』とその実質的な続編である『スウェーディッシュ・ブーツ』は存在と時間あるいは存在と無を意識した作品で、彼自身「いずれ推理作家がノーベル文学賞を取る」と言ったのは「・・の誰かが」ではなく「自分が」ということではなかったか思わせるぐらいで、この二つの非推理作品はその方向への決意を示したものではなかったか。とすればそこに至る前に逝ってしまったのは惜しい。一方、こちらは実際にノーベル文学賞を受賞した川端康成の『眠れる美女』と比較してみると、ほぼ同じ歳の作者が、同じ老年に向き合った作品として、あまりに違うものになっている。これを文化の違いと言ってしまえばそれまでだが、国柄、習慣、伝統その他地域的な個別事情とは別に人間として見たときに、「フレドリック・ヴェリーン」と「江口老人」の違いは何なのだろうと思ってしまう。二人の「老人」に共通するのは年相応の性的能力の衰えに対する寂寥と、なお消え去らない女性への関心であるが、その精神的健康さの度合いは比べ物にならない。後者(江口老人)はまさに死者と同衾する死者同然の者だが前者は今生きて時間をたぐっている存在そのものである。その川端を美意識という観点から盲目的に評価する向きもあるが、そういう人には是非この『イタリアン・シューズ』と『スウェーディッシュ・ブーツ』を読ませたい。美とはまさに存在の美しさであり力強さであり、優しさであることを知らせるために。
イタリアン・シューズ Amazon書評・レビュー: イタリアン・シューズより
4488010873
No.14
(4pt)

老人の止まっていた時計が、動き出す。

スウェーデンの小島で、孤独に暮らす元医師のフレデリック、66歳。取り返しのつかない医療ミスを犯した後、島に来て12年になる。共に暮らすのは犬と猫だけ。会話するのは毎日2時頃にやってくる郵便配達人のヤンソンだけ。そんな冬の日、37年前に捨てた恋人ハリエットが訪ねてくる。これをきっかけにフレデリックの人生の時計が再び動き出すのだった… スウェーデンの冬の荒涼とした白い風景と主人公の悲哀がかさなり、胸にせまる。フレデリックが様々な人と交流して行く中、コミカルなシーンもはさまれていく。続編「スウェーディッシュ・ブーツ」があるようなので、そちらもこれから読むことに決めた。
イタリアン・シューズ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: イタリアン・シューズ (創元推理文庫)より
4488209246
No.13
(4pt)

老人の止まっていた時計が、動き出す。

スウェーデンの小島で、孤独に暮らす元医師のフレデリック、66歳。取り返しのつかない医療ミスを犯した後、島に来て12年になる。共に暮らすのは犬と猫だけ。会話するのは毎日2時頃にやってくる郵便配達人のヤンソンだけ。そんな冬の日、37年前に捨てた恋人ハリエットが訪ねてくる。これをきっかけにフレデリックの人生の時計が再び動き出すのだった… スウェーデンの冬の荒涼とした白い風景と主人公の悲哀がかさなり、胸にせまる。フレデリックが様々な人と交流して行く中、コミカルなシーンもはさまれていく。続編「スウェーディッシュ・ブーツ」があるようなので、そちらもこれから読むことに決めた。
イタリアン・シューズ Amazon書評・レビュー: イタリアン・シューズより
4488010873
No.12
(4pt)

ヴァランダー・シリーズより読み応えあり。

気晴らしにミステリー小説を読んでみようと思い、ヘニング・マンケルの本を内容も調べずに入手してしまいました。
読み始めて本書がミステリー小説ではないことに気が付き、訳者あとがきを読んでみたら、ヘニング・マンケルは、クルト・ヴァランダー警部シリーズから離れて小説を書くようになったと記してありました。
評者は、昔読んで面白かった『目くらましの道』などと同じような内容の本を期待していたから『イタリアン・シューズ』は、気晴らしになるような本ではなかったのです。
小説としての評価は優れていると思いましたが、内容が「Serious」なので気分が落ち込んでしまった。
イタリアン・シューズ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: イタリアン・シューズ (創元推理文庫)より
4488209246

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