野兎を悼む春
- シェットランド島四部作 (4)
- シェトランド諸島 (7)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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行ってみたいなシェットランド島。 | ||||
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ジミー・ペレスに惚れる | ||||
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今回は、シェトランド本島からフェリーが15分おきに通う距離にあるウォルセイ島が舞台となっている。 たまたま実家に帰っていたウォルセイ島出身のサンディ・ウィルソンがそこで祖母の死体の第一発見者となり、否も応もなくその後の物語のキーマンになっていく。 それまで出番は短かったが、決してペレスの有能な部下とは冗談でも言えないような印象しかなかったサンディが、この自分の身内をも含む親しい関係にあった島民を相手にどのような働きを見せ、物語が終わるころにはどんな刑事に成長しているのかを見ることができるのも本書の楽しみの一つであった。 サンディにとって、幼い頃から共に育ち同じ空気を吸って生活してきた共同体の仲間が疑惑の対象となり、真相がわかるまでに、周りの誰もが怪しいような筆運びをするのはいつもの著者の手で、サンディの父母は勿論、従兄弟のロナルドや、彼の祖父、両親に至るまで例外などない。 大好きだった祖母ミマの過去の事件の真相はサンディにとってトラウマ級の残酷なものとなる。 というように、今回も、過去の出来事が現在の事件に大きく影響しているという重層的なミステリとなっており、山場では多重解決的展開も楽しめ、非常にスリリングな展開となっている。 第1弾「大鴉の啼く冬」には劣るが第2弾「百夜に惑う夏」よりは出来がいいというのが私の率直な感想である。 | ||||
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先にシェットランド四重奏後の作品を読んだ後に、このシリーズを読みましたが、設定、登場人物等限られた地域、環境での審理描写等抜群な面白さがあります。最近のイギリスミステリでは先に紹介されたミネット ウォルターズが好きでしたが、アン クリーブス恐るべしです。 | ||||
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海外ミステリーを大量に読むので、図書館で借りるという手もあるのですが、かなりの手あかがついていたりすると少し気持ちがめげることもあるのでリーズナブルな価格できれいな本で読めるというのはほんとうに助かります。今後ともよろしくお願いいたします。 | ||||
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シェットランドの四季を舞台にしたミステリ・シリーズの3作目です。英国の最北部、過去にはノルウェーが支配していたこともあるという北欧の影響が強いシェットランド諸島。コリーの小型犬シェットランド・シープドッグでも有名ですが、その名の通り、過去は放牧と漁業くらいしか産業がなかったものの、最近では観光と油田で潤いつつあります。本島以外にも100以上の島があり、今回は本島の東側に位置するウォルセイ島が舞台となっています。ウォルセイ島は主人公であるペレス警部の部下サンディ・ウィルソンの故郷で、今回は彼が重要な役目を果たします。 彼の祖母のうちの敷地から遺跡らしきものが出て、本島から研究者たちが発掘にやってきますが、その祖母が殺されてしまいます。ウサギ猟の最中に誤射をしてしまったのか、それとも最初から祖母を狙ったものだったのか?またその理由は?祖母は若い頃は奔放で、島内での評判は必ずしもよくない女性でした。しかも撃ったのはサンディ刑事の幼馴染ロナルド。ペレス警部の助けをかりながら、まだまだたよりなげなサンディ刑事の捜索が始まります。この事件で、彼は刑事としても人間としても、大きな成長を遂げることになります。 前2作と同様、昔から住んでいる住民と外部から入ってきた人たちの人間関係が描かれます。やはり少し排他的なところのある島の人々や、現地の男性と結婚したイングランド女性たちの複雑な思い、心の問題を抱えながら発掘にたずさわる女子大学院生などなど。 事件で必要に迫られてサンディ刑事がロンドンに出張する場面がありますが、「アバディーンやインバネス、エジンバラまではまだいい。が、ロンドンは遠すぎて」なにやらよくわからない世界だと島の人々が感じていることが伺えて興味深いです。事件や謎解きもおもしろいですが、シェットランドの気候風土や精神性が感じられるこのシリーズが大変気に入っています。四重奏の4作を超えて5作目も出版されましたが、まだまだ続けていってほしいと思います。 | ||||
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