まるで天使のような
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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とても座りの悪いミステリーでした。結末でなんとか体裁は保てましたが、なんてことのない犯罪小説でした。 | ||||
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新訳で読了。 | ||||
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最後の一撃をするためには、①「そこまでにすべてデータは揃っている」のに | ||||
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1962年に発表された、マーガレット・ミラーの最高傑作と呼ばれる作品の新訳版。私立探偵小説的な要素と心理ミステリーが合体した独特の味わいがあり、古さを感じさせない傑作である。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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小泉喜美子の『弁護側の証人』を読んだとき、あ~あというような思いにとらわれた。よくできた作品なのだが、あまりにどんでん返しがすごいと版元が煽るので、図らずも結末が読めて、かえって驚きが半減してしまったのだ。 本作にも同じようなこと(版元による煽り文句の過剰)が言える。結末は読めなかったのだが、かえって、この程度かという索漠とした感想がよぎった。いや、よく考えるとすごいのだが、どこか拍子抜けした感があったのも否めない。 それでも読んでいる間は、普通に面白かった。カルト集団を描くことで不思議なムードを持った作品になっていると思う。しかし『まるで天使のような(How Like An Angel)』というタイトルの意味は、実のところよくわからない。 作者のマーガレット・ミラーは、同じく推理作家として知られるロス・マクドナルドの奥さんだったとか。ほかの著作は読んだことがないけれど、本作の作風にはややハードボイルドな味を感じる。基本的には心理サスペンスものが多いようだ。 | ||||
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カジノで磨った探偵がある隔絶された宗教団体に救われて・・・というお話。 一応申し上げると、以前の訳で過去に読んだ事があり、漠然と覚えていて、最後に驚いた記憶がありますが、今回は細部を忘れていたので、初読と言ってもいい感じで読みましたが、最後は意外性はありますが、それ程驚かなかったので、私がミステリを沢山読んだ性で免疫が出来ていたのか、ちと残念でした。 その代りに、今回は筋の方を慎重に読みまして、結構細部まで疎かにしない感じの推理小説になっているのに気づきました。かなり細かく配慮して書いてあるので、精読をしないと、筋が判りにくくなりますが、ある程度まで読めると、完成度の高い話しになっているのが判ります。旦那のロス・マクドナルドがこの頃書いた物で、「ウィチャリー家の女」、「縞模様の霊柩車」、「さむけ」といった代表作が多い頃で、確か「さむけ」の犯人設定を、奥さんのミラーが助言したという事があったという話を聞いたので(多分:違ったらすいません)、夫婦でお互いに刺激しあいながら、代表作と言える作品を創作していた、クリエイティビティがピークに達していた頃だったらしいです。 解説で我孫子さんが指摘されてらっしゃる通り、色々な宗教絡みの事件が起こってから、宗教とは何かを突き付けられた日本の読者に、この作品でも、他人事ではない、我々の問題としての宗教とは何なのかという答えの出ない問題を問われている様で、今読んでもアクチュアリティのある作品にも思いました。社会から隔絶された環境で、集団生活を送る信者の様は、否応なくオウム真理教を想起させるし、最近解散させられたカルト系の宗教の異様な戒律(強制的に結婚相手をマッチングされる)等もこの小説に出てくる異様な感じの集団を想起させられました。 トルーマン・カポーティもファンだったというミラーの透き通る様な文章も、極みに達している感じで、文章を読む醍醐味を味わえました。訳者の方も相当文章力があるみたで、感謝です。 宗教をネタに、巧妙に仕組まれた精緻なサスペンス。是非ご一読を。 | ||||
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"『ある人を捜してほしいの。いえ、見つけるというのじゃなくて、その人がいまどうしてるか確かめてほしいのよ。わかる?』"1962年発刊の本書は"心理サスペンスの女王"の代表作にして『最後の三行』で意味が変わるミステリ傑作。 個人的には良質な海外ミステリが読みたくなったので本書についても手にとりました。 さて、そんな本書はギャンブルで無一文になってしまい、しかも山道で知り合いの車からも降ろされてしまった青年クインが仕方なく"塔”と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めることになるのですが。そこで彼は今度は一人の修道女『祝福の修道女』からパトリック・オゴーマンという男の身辺調査を依頼されることになってしまい。。 と、冒頭から流れるように展開していくのですが。主人公のクインが【やる気があるんだかないんだか】とぼけた感じの私立探偵役で、その"あー言えばこう言う"的な口調も含めて面白かった。(翻訳の方、頑張ってます) また、物語自体は主に"塔"と近くにある小さな町"チコーテ"を行ったり来たりしながら、少しずつ【登場人物たちの関係性が浮かび上がってくる】のですが。それでもラストの"どんでん返し"は全く予想がつかず"お見事!"と驚かされました。 古き良き私立探偵ミステリが好きな方にオススメ。 | ||||
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私はミステリーファンではなく、クリスティでもクイーンでも、作品世界の雰囲気とか登場人物たちのクセとかを楽しむ方なのですが、この作品も、お調子野郎の主人公や謎のカルト集団の連中など曲者揃いで、なかなか楽しめました。アメリカの田舎町の風物や人々の描写も興味深かったです。ストーリー展開も、十分に読者を引っ張っていく力があります。謎解きは私にはまあどうでもよかったのですが笑、驚愕はしないのではないかと。 | ||||
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他の評価1のレビューの方と同じことを主張します。 この本の出版及び編集に関わった関係者達のあまりのお粗末さに感激した。こんな連中がはびこるようでは日本という国はこの先潰れるぞ。 あとがき解説で我孫子武丸氏が「最後の一撃とは、本来、それがあるとすらいってはいけないものなのだ。わたしがバラしたせいで、途中ですべてが分かってしまったとしたら、本当にごめんなさい。」と書いている。にも関わらず、帯には「最後の一撃・・・」、巻頭の作品紹介には「「最後の一行」がもたらす衝撃ゆえに・・」とある。自分は我孫子氏の解説に目を通す前に本文を読み終わったのであるが、帯と巻頭の作品紹介の「最後の一・・」のおかげで、まさに我孫子氏が言うように、最後の数十ページのクライマックスが始まった時点で最後の結末が分かってしまったぜ。 そもそもこの本、2015年に33年ぶりに新たに翻訳されて販売された本であり、そんなことまでしておきながら、ミステリーファンのレベルが従来よりも上がっているに違いないこのご時世にこのザマはいくらなんでもお粗末すぎる。それが分かっていないのか、分かっているが宣伝による金儲け優先なのか、どちらにしても、どっかのインチキ臭い出版社ならいざ知らず、創元推理文庫がこのザマでは、本当に日本は潰れるぜ。 | ||||
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