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まるで天使のような



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まるで天使のようなの評価: 7.00/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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(8pt)

天使とは、何者なのか?

1962年に発表された、マーガレット・ミラーの最高傑作と呼ばれる作品の新訳版。私立探偵小説的な要素と心理ミステリーが合体した独特の味わいがあり、古さを感じさせない傑作である。
リノですっからかんになったアマチュアギャンブラーのクインは、カリフォルニアの海岸に向かう途中の山中で友達の車から放り出され、30人ほどが集団生活を送っている「塔」という新興宗教施設に助けを求めた。そこで彼は、「祝福の修道女」から「パトリック・オゴーマンという男性を探して欲しい」という依頼を受け、チコーテという小さな街を訪ねるが、オゴーマンは5年前に謎の死を遂げていた。オゴーマンは自殺なのか、殺されたのか。さらに、「祝福の修道女」は、なぜオゴーマンを探すのか。素人探偵クインは関係者の証言だけを頼りに、真相を探ることになる。
主人公は私立探偵ではあるが決してハードボイルドではなく、ストーリーは緩やかに展開される。また、舞台のひとつが世間から隔絶された新興宗教施設で、そこに暮らす人々は独特の生活観を持っていてクインの常識とズレている点も、物語全体にもやっとした雰囲気を醸し出す要素となっている。だが、オゴーマンの死の真相が明かされるプロセスは見事な心理ミステリーとなっていて、ミラーファンの期待を裏切らない。オススメです。

iisan
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