曲った蝶番



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初公開日(参考)1955年09月
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長編小説

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曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)

2012年12月20日 曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)

1年前、25年ぶりにアメリカから帰国し、爵位と地所を継いだジョン・ファーンリー卿は偽者であり、自分こそが正当な相続人であると主張する男が現れた。渡米の際にタイタニック号の船上で入れ替わったのだと言う。あの沈没の夜に―。やがて、決定的な証拠によって事が決しようとした矢先に、不可解極まりない事件が発生した!巨匠カーによるフェル博士登場の逸品、新訳版。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

曲った蝶番の総合評価:8.50/10点レビュー 44件。Aランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(6pt)

古典らしい密室

ジョン・ディクスン・カーの作品で初めて読んだ、そして本作を読むまで唯一の作品であった「夜歩く」は全くもって面白くなかった記憶がある。そこから古典ミステリの巨匠である彼の作品には一切触れてこなかった。とはいえ密室といえばカーと聞くように、手を出さずにいる訳にはいかなかった。
そういった意味では本作も監視人による密室状態を作り出していることは「夜歩く」と同じだ。その結末には意外性がもちろんあったが、クオリティにおいては雲泥の差だった。これならもっとカーの作品を読んでみたいと思った。とはいえ相変わらず怪奇趣味というところは私の好みと合わないが…

これで決着か!というところから、まだまだ続けて驚かしてくれるあたりは、「Yの悲劇」を思い出した。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

トンデモミステリの傑作!

もし私がカーの作品(もちろんカーター・ディクスン名義も含めて)の中でベスト5を挙げてと頼まれたら、間違いなく本書はその1つに数えられるだろう。一般的に代表作とされる『三つの棺』、『プレーグ・コートの殺人』、『火刑法廷』などと比べると知名度の低い本書であるが、真相の衝撃度で云えば、カー作品の中でも随一ではないだろうか。

まず発端からして面白い。タイタニック号の事件ですり代わりが行われたと称する男が結婚したばかりのファーンリ卿に偽者の疑いがかかる。そして我こそはファーンリ卿だと主張するのだ。そこからどちらが本物で偽者なのかの真贋をテストするがどれも決定的な証拠が挙がらず、関係者一同、途方に暮れているうちに庭先でファーンリ卿(と思われていた人物)が刺殺されるという事件が起こる。

本作のテーマは衆人環視の庭の中で起こる殺人事件、つまり「開かれた密室」だ。カーにはこのテーマを扱った作品は他にも数あるが、この真相というかトリックは誰もが唖然とするに違いない。かの藤原宰太郎もカーのトリックを自身の推理クイズ本でほとんど暴露しているが、この作品に関してはなかった。それは恐らく載せるのをためらうほど突拍子も無かったからに違いない。そのトリックは仰天するに加え、なおかつその模様を映像で想像するとなんとも怖気が出るような代物なのだ。とにかく怖い。
この題名の意味が今では何を指しているのか、そして結局本物のファーンリ卿はどっちだったのかという真相については全く忘却の彼方だが、この殺人事件のトリックだけはもう読んでから20年近くも経つというのに未だに鮮明に覚えている。物語の導入から最後の真相に至るまで、とにかくリーダビリティに溢れた一作だ。地味な作品だと捉えられがちだが、カー作品の必読本と云えよう。

Tetchy
WHOKS60S
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

シンプルかつ明快で驚愕の真相


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No.41:
(3pt)

天下御免のバカミス(多少ネタバレあり)

本作はカーを代表するバカミスとしては素晴らしい。
ただし、あくまでバカミスとしてであって、普通のミステリとしては到底合格点は与えられないであろう。
もちろん、本作のトリック自体は素晴らしいと思うが、一番の問題点はこのトリックに直結する「〇〇〇である犯人が、〇〇〇と誰にも気づかれないように振る舞うことは(おそらく現代の科学技術をもってしたとしても)絶対にありえない」点にある。
むしろ、殺人トリックよりも、〇〇〇と気づかれないために、どのようなトリックが施されてあったか、その点が非常に重要であるにも関わらず、そこは完全にスルー、また〇〇〇であることについて、読者から見た手がかりもごく軽微な書き方で1か所はあるが、それ以外は皆無、というのもあんまりである。
実は書きようによってはその点である程度不自然さを免れる方法もなくはない。カーもどちらかというとトリックの物理的な成立要件とか細かいところに気が回る作家であるだけに、余計に本作では作者の手抜き(というか、矛盾に無理に目を背けたような無関心、のほうが適切か)が惜しまれる。
ただ、最初に述べたようにバカミスとしては一級品であり、少なくともミステリファンにとっては一読の価値はあるに違いないだろう。
曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118348
No.40:
(5pt)

きれいでした

外側も中身もきれいな状態で、うれしかったです。
曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118348
No.39:
(1pt)

字が小さく、翻訳も古くて読みずらい。

本質的なことではないが、この文庫、字が小さくて読めない。翻訳も古くて分かりにくい。これって意外に重要なことです。新訳版を読んだ方がいい。
曲った蝶番 (創元推理文庫 118)Amazon書評・レビュー:曲った蝶番 (創元推理文庫 118)より
4488118070
No.38:
(3pt)

確かに無理がある。

いかにも無理があるの書いていたレビューがあったが、全く同感。25年前にあったきりだとしてもどちらが本物か、わからないはずがない。ここの部分の前提が納得できずに読んだせいか、星5つ評価の人が言うほど楽しめなかった。
曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118348
No.37:
(5pt)

カー特有の怪奇趣味あふれる傑作

最近、勝手にマイブームで古典ミステリを再読しています。この「曲がった蝶番」は、小学校の図書室にあった「踊る人形の謎」というタイトルで子供向けにアレンジされたものを読んだのが最初でした。そしてこれで一気にカー作品にはまるきっかけになりました。元々、怪奇、ホラー、幻想、ゴシック小説の系統が好きだったので、怪奇趣味とミステリをあわせたカーの作風はまさにツボだったわけです。

情けないことに内容はほとんど忘れていたのですが、再読してみて、なるほど、これは夢中になったはずだと思いました。1930年代の英国、ケント州に広大な地所を持つ準男爵家に「現在の当主は偽者であり、自分こそが本物だ」と名乗る男が弁護士とともに乗り込んできます。彼らはまだ子供だった頃、あのタイタニック号でアメリカへ渡る途中、船が沈没した時に頭を殴られて気を失い、入れ替わられてしまったのだということ。それを証明するために、当時の家庭教師がバミューダ島から呼び寄せられるのですが、彼が持っている指紋が証拠になると言うのです。緊張した空気の中、みんなが待機するうちに、殺人が起きてしまい、殺されたのは・・・という意表を突いたテンポのいい出だしで引き込まれます。
また、悪魔崇拝に凝っていた準男爵家のご先祖や、1600年代に作られたカラクリで動く人間にそっくりの自動人形など不気味な要素もちりばめて、異色のミステリに仕上がっています。
当時のミステリの特徴として、ロマンスやメロドラマ的な要素も強く、今ならルール違反になりそうなトリックもあります。なので日本の現代ミステリに慣れた方や、トリックと推理過程を重視する人には古めかしく感じられるかもしれません。私は、犯人像にフィルポッツ作「赤毛のレドメイン家」と共通したものを感じました。なかなか魅力的な犯人像です。

新訳の方のレビューで、こちらの旧訳の酷評が多いですが、個人的には、古めかしい中にも当時の時代の風情が感じられて良いと思いました。特にむずかしい言い回しや漢字もありませんので、レトロな雰囲気を味わいたい方はこちらもおすすめです。
曲った蝶番 (創元推理文庫 118)Amazon書評・レビュー:曲った蝶番 (創元推理文庫 118)より
4488118070



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