盲目の理髪師



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初公開日(参考)1962年01月
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長編小説

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盲目の理髪師【新訳版】 (創元推理文庫)

2018年05月31日 盲目の理髪師【新訳版】 (創元推理文庫)

大西洋をイギリスに向かう豪華客船クイーン・ヴィクトリア号のなかでふたつの重大な盗難事件が、さらには奇怪な殺人事件が発生する。なくなったはずのエメラルドがいつの間にか持ち主の手にもどったり、死体が消えたあとに〈盲目の理髪師〉が柄に描かれた、血まみれの剃刀が残っていたり。すれ違いと酔っ払いのどんちゃん騒ぎに織り込まれる、不気味なサスペンスと意表を突くトリック。フェル博士が安楽椅子探偵を務める名長編!(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点1.00pt

盲目の理髪師の総合評価:7.65/10点レビュー 20件。Eランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

これは全く合わなかった

『帽子収集狂事件』が私のツボにはまり、嬉々としてすぐさま次の本書に取り掛かったのだが、これが全くの期待はずれだった。とにかく終始ドタバタで途中から何が事件で何を解決しなければならないのかが全く見えなくなってしまい、単純に義務だけの読書になってしまった、つまり最後のページに辿りつくことだけを目的にした流し読みになったことを告白しよう。

一応備忘録的にあらすじを書くと、客船に乗り込んだアメリカ青年の荷物に政治家の醜聞に纏わるフィルムが紛れ込んでおり、それを処分するよう頼まれるが、船内でそれが盗まれ、探しているうちに瀕死の女性が現れ、さらに別の盗難事件も発生し、加えて船内には稀代の悪党「盲目の理髪師」が乗り込んでいて、それら複数の事件が錯綜して船内はやがてパニックに・・・といった感じだ。

カーの作品の特徴の一つに笑劇(ファルス)というのがある。しかし彼のサービス精神は旺盛で、数ある笑劇の中でもとりわけスラップスティックコメディの色が濃くなるわけだが、本書はそれがほとんど全編を覆い尽くしており、非常に物語が散漫な印象を受ける。
この笑劇の要素を好む人、またカーの独特の作風が好きな人はこの味は妙味となって堪らないのだろうが、まだこの頃はカーの作品を読み始めて間もない頃で、単に悪ふざけとしか思えなかった。前作『帽子収集狂事件』でカーの本質が解ったと思っていたが、彼の作風の一面であるこの笑劇趣味が過分に出たこの作品では前作で感じた半ば呆然、半ば感心の域を遙かに越え、呆れてしまった。
初期の作品だが、本書を読むにはある程度カーの作品を通読した方がこの作品の味わいとカーのコメディ作家としての特質がよく解るのかもしれない。実際、本書は本国アメリカでも不評だったというから早すぎた作品だったと云えよう。また日本で“カーキチ”と呼ばれるカー信奉者にはカーの作品で面白かった物として本書を挙げる人もいるくらいだ。
ではカーの作品をほとんど読破した私はと云えば、やはり初読時の悪印象から再度本書を手に取るには二の足を踏んでしまう。尊敬する作家の誰かがどこかで本書を激賞しているのを目にすれば、多少は手に取ろうと気になるかもしれないが、当面その気は起こりそうにない。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.19:
(5pt)

爆笑海洋推理物

時は大戦間の一時の平和な時代。ところは大西洋の真っ只中。
謎の女が大型客船の中で失踪。
まさか殺人が…?
と、力んではみたものの、素人探偵たちの推理ならぬ
当てずっぽうの捜査に、思わぬ不具合が次から次へと生じて…
行き当たりばったり極まりない主人公たちをさらに
ややこしくさせる変人たちがしゃしゃり出て大混乱。
はたして犯罪はあったのか、それとも単なる妄想か。

なにぶん古い時代だし、そこまで
面白くないだろうと思いきや…
声を上げて笑ったのは初めてです、推理小説で。
盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)Amazon書評・レビュー:盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)より
4488118054
No.18:
(5pt)

作者悪乗りのドタバタ喜劇! 怪作にして傑作!

この作品には著者お得意の密室もオカルトも不可能犯罪も出てこない。(正体・生死不明の女性の消失ぐらいか)
長い間私は、本作を取るに足らないものだと思い込んでいた。旧訳を読んだはずなのにほとんど記憶がない。
しかし本書の面白いことよ。ファルス(笑劇)趣味と言うらしいが、人の不幸を見て大笑いするような質の悪い冗談に溢れた作品だ。
豪華船で発生した二つの盗難事件と、殺人事件をめぐって、海賊船さながらの酒と乱行と混乱の中で、騒動が次々と巻き起こる。
特に終始悲惨な目に遭い続ける船長、終盤のアル中の人形師の「おじさん」の大活躍、そして酒乱の欲求不満の人妻の乱れ様等々、途中犯人とか真相とかはどうでもよくなって、ただただ楽しんで読んだ。
しかし流石ディクスン・カー。最後には、探偵役フェル博士と犯人の対峙の場面まで用意し、事件は真相へと収斂する。
16個の手がかりを示し、記載のページ数まで併記して、伏線を手際よく回収するくだりは見事と唸るしかない。
また同時に「俺はふざけているだけじゃない。やることはやってんだ。気が付いたか!」との自慢ぶりも覗える。
私には、そんな巨匠らしからぬ稚気が、微笑ましくてしかたない。
盲目の理髪師【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:盲目の理髪師【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118445
No.17:
(3pt)

酔っ払い達の茶番劇に圧倒されました。

推理小説を読み始めた高校時代に1回読んでおり今回は2回目。ファース(笑劇)の味が濃いというのは記憶があったが内容は忘れていたので、どんな笑いだったのかに注目して読んだのだが…ミステリとしては期待したほどではなかった。

前半は謎に満ちて緊迫感も十分でさすがはカーと思わせるが中盤から冗漫で事件とは全く無関係の騒動(殺虫剤)まで起こるあたりは読むのがつらくなってきた。後半の第15章「いかにしてペリゴール夫人がシェンペンを注文し、エメラルドがふたたび現れたか」からは船上での晩餐シーンとなり酔っ払い達の珍騒動がこれでもかとばかりに繰り広げられる。その迫力には圧倒されるが、残念ながら品がない。

解決も中途半端な感がありミステリとしては評価できない。犯人側から見たときの動機や心理面も強引な説明で最終的にどうするつもりだったのかを考えると荒唐無稽な計画としか言いようがないと思われる。ファースの裏で不気味に犯罪が進行するといった雰囲気を期待したのだが、残念ながら後半はファースのみという感じで物足りなかった。

カーの作品によくあるパターン、つまり前半の謎は不思議さに満ちてその後の展開に期待を持たせるのだがその解決が強引で納得できないというパターンの一つと思われる。ただ、酔っ払い達の茶番劇という意味ではこれほどまでに描かれた作品はめったにないのではなかろうか。
盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)Amazon書評・レビュー:盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)より
4488118054
No.16:
(4pt)

JDC流ミュージカル 1934年作 翻訳1962年

四十年ほど前、創元推理文庫で読んだのですが全然覚えていなくて、新訳カーシリーズの印象が良いので1930年代のJDC/CDを全部読みたい! でも新訳版が手元に無く、井上一夫先生の旧訳で再読。会話が快調で、井上先生なかなかやるな、全然古びていない! 最後まで読み通せました。客船が舞台の大騒ぎドタバタ物語です。フェル博士の提示するヒントが漠然とし過ぎていて謎解き要素にドキドキ感が薄いのですが、アクション多目の楽しめる小説で、無茶苦茶な話が好きな人向け。JDCは酔っ払いが好きですね。沢山出てくる歌の出典を原文から調べてみました。
p52『学生王子』The Student Prince: ミュージカル1924
p112&p129 大海原の波に生き… A Life on the Ocean Wave: 詩 Epes Sargent 1838, 曲Henry Russell
p241 『ポール船長はヤンキーの奴隷、あんな野郎はぶっ倒せ』とかいう歌 Captain Ball was a Yankee slaver, blow, blow, blow the man down!: 「ボール」「奴隷商人」ですね… Benetの詩John Brown’s Body 1928から?
p250『ロザリオ』を歌う sing ‘The Rosary’: 不明
p255 『サンタクローズの橇鈴』Santa’s Sleigh-Bells: 不明、Jingle bellsのこと?
p258『ギルバートとサリバン』やなぎよ、やなぎよ、ちっちゃなやなぎよ Willow, tit-willow: Guilbert & Sullivan作 The Mikadoから)
p260『ピルセンの王子』The Prince of Pilsen: ミュージカル1903・映画1926
p267 『賣人のむれ、街を去り』When chapman-billies leave the street: Robert Burns作 詩Tam O’ Shanterより
p302 協調の手をわかつなく 真理の旗を固守すべし! May the service united ne’er sever, But hold to its colours so true.: “Columbia, the Gem of the Ocean”より
p307 『さあ、桑の藪を回ってゆこう』round-the-mulberry-bush: Here We Go Round the Mulberry Bush、English nursery rhyme and singing game.
p344 『ラ マデロン』La Madelon: 第一次大戦時のフランスの流行歌
p344 『オール マン リバー』Old Man River: ミュージカルThe Show Boatより
p346 『ラ マルセーエズ』La Marseillaise: フランス国歌
盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)Amazon書評・レビュー:盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)より
4488118054
No.15:
(3pt)

授業の課題本で読みました。

舞台が旧クウィーン・ビクトリア号なので、期待していましたが、ミステリーとしては、ちょっと物足りない感じがしました。作者の他の作品を期待していると、裏切られるそうです。
盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)Amazon書評・レビュー:盲目の理髪師 (創元推理文庫 118-5)より
4488118054



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