かくして殺人へ
- ヘンリー・メリヴェール卿 (22)
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ヘンリー・メリヴェール卿ことHM卿シリーズ第10作目で『読者よ欺かるるなかれ』の後に書かれた、まだディクスンが脂の乗り切った時期に書かれた作品である。しかしこの作品は長らく邦訳されず、創元推理文庫、ハヤカワミステリ文庫のラインナップからいずれも漏れていた作品であり、初邦訳となったのがなんと1999年でしかも新樹社から刊行された。本書はそれを底本にして全面改稿された文庫化作品である。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ある新人女流作家が映画撮影所に招かれ、探偵映画の脚本を依頼される。 だが、早々に次々と、彼女の身に危難が降りかかる。 それまで映画関係者とはまったく面識がないにもかかわらず、なぜ彼女が狙われるのかというストーリー。 いつもどおりテンポのいいスト-リー展開だが、焦点がいまいちはっきりしないままクライマックスまで進んでいく。 そして結末で明かさせる真相は、意表を突いて実に鮮やか。 さすがのテクニックとうならざるを得ない。 だが、不満もある。 犯人を容疑から外す手段の一部が、ほとんどアンフェアと感じた。 また、全体を通してH・Mの行動原理が釈然としない。 読者を驚かせようとするサービス精神は理解できるが、今回はいささかあくどい面が目立ってしまって傑作になり損ねたといった印象の作品です。 | ||||
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テンポ良く読めるのはいつも通りだが、謎解きをする楽しさはあまり無く、結論を見ても驚きは無い。 | ||||
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はじめ名前を知らなくて、誰?と思っていました。でも、調べて読みすすめるうちに自分の不勉強さを大反省。さすが、大家のものはちがうねって作品! | ||||
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カーのH.M卿ものである。 舞台は第二次大戦下のイギリスはロンドン近郊、映画会社のスタジオに集まる面々にしのびよる黒い影、何度かの襲撃の末、ついに魔の手が目的を遂げたかに・・・という、なかなかサスペンスフルな雰囲気のミステリである。 まずもって舞台が映画スタジオで、おもな登場人物が映画監督であったり、脚本家、女優などというところで、なんだかハリウッド映画の原作(近作では"La La Land"とか)みたいな話なのかなぁと思ってしまった。 登場人物はおおむね冒頭に紹介され、そして続けざまに事件が勃発。これがかなり絞り込まれたクローズドサークル状態(いきなりここまで絞るのか!)。警察は当てにならず、登場人物たちは自ら謎を追うのだが・・・、と突然H.M卿登場、という読者の意表を突く展開が楽しい。 最後の最後でH.M.が指摘する錯誤(?)は、うーんこれはちょっとした見落としに近いような気もしますが、でもカーが特殊な叙述に頼ったわけでもなし、どちらかというと特異な舞台環境での速い展開に読んでいるほうがついていけてなかった、ということのような気がしたのでセーフなのでしょう。 そして事件は結末を迎え、めでたしめでたしとなる。オチも気が利いているが、それを読んでも、やっぱりこの作品は映画原作という感じがしてきます。カーにはそんなつもりはなかったのかもしれませんが。 | ||||
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創元推理文庫から続々出される新訳版、しゃれたカバーに惹かれて1冊読んでみたのが運の尽き、「なんというおもしろさだっ!」というわけで手に入る限りの作品を買い集めて読んでいたところ本書が出版された。どこか記憶にある題名だなーとネットで買った未読の単行本をひっくり返してみたら、地味なカバーの新樹社版が出てまいりました。「単なる文庫化ならまあいっか」と思っていたところ全面改稿版とのこと、どれどれと購入して読み比べたところ確かに冒頭から違っており、全体的に読みやすくなったように感じたが、なにより各章に新樹社版にはなかった副題が追加されたのに驚いた。たぶんミステリの興趣をそぐというような理由で新樹社版では削除されたのではないかと思うが(原著にあれば)、これは絶対にあったほうがいいと思うし、カーの茶目っ気のある笑顔が目に浮かぶようで、この殺人には至らない作品にはぴったりだと思う。 | ||||
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