パンチとジュディ
- ヘンリー・メリヴェール卿 (22)
- 指名手配 (74)
- 結婚式 (52)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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結婚式を明日に控えたケン・ブレイクは突然H・Mの要請により、隠密活動を頼まれる。予てより情報部が追いかけていた国際的ブローカー“L”の居場所を現在イギリスに滞在中の元ドイツ・スパイ、ホウゲナウアが知っており、二千ポンドでその情報を売ろうとしているので、その前にホウゲナウアの家に忍び込み、それらの情報を手に入れて欲しいというのだ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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確かに今までの作者の作品とは多少違う。ドタバタものってかんじかな | ||||
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カーター・ディクスン名義で1937年に発表されたミステリ。『パンチとジュディ』とは、イギリスの滑稽な人形劇のこと。そんなドタバタが繰り広げられる内容ですよ、というような意味だろう。元英国情報部の青年が、結婚式前日にヘンリー・メリヴェール卿に呼び出され、文字通りドタバタ劇を演ずるという物語だ。 ところで、カーという作家の市場がそれなりに活況を呈しているのは、今日、世界広しといえども日本だけではないだろうか。それは、ガラパゴス化ともいうべき独自の発展を遂げた日本の本格ミステリ界において、カーがひとつの祖として崇められているからだと思う。 しかしミステリがエンタテインメント作品である以上、いくら古典であろうが、話が時代を超えた面白さを持ち得ているかどうか、は大事だ。そういう意味では、残念ながら本作はおしなべて退屈だった。それでも★3つとしたのは、ラストの落ちがなかなか洒落ているからである。 | ||||
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一角獣(1935)の続編なので、そっちを先に読んだ方が良いかも。当時の国際情勢を反映したようなスパイ・スリラーかと思ったら不運なスコットランド人ケンが酷い目にあう冒険ドタバタ劇。結構起伏に富んでいて楽しい読書でした。ネタには皆さんガッカリされているようですがJDC/CDとしては上手く扱っている方だと思います。 原文が手に入らなかったので調査が全く行き届いていませんがトリヴィアです。 p170 そしてメクリン教会の塔から半の時鉦が鳴り渡った/そしてジョリスが沈黙を破った、『まだ時間はある!』: And from Mecheln church-steeple we heard the half-chime,/So, Joris broke silence with, ‘Yet there is time!'’ “How They Brought the Good News from Ghent to Aix”, a poem by Robert Browning(Dramatic Romances and Lyrics 1845) p174 アンニイ ローリイ: Annie Laurie 詞William Douglas 曲Alicia Scott(1834/5) The song is also known as "Maxwelton Braes". p201 『オイ、気取り屋』H.M.は引用した。: 何の引用か不明。 | ||||
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スパイものという異色の設定が 狂気さで見事に つぶされてしまっている作品。 しかもせっかく結婚式を控えている ケンはなんとも災難ですな。 ただし、そのぶん事件の犯人は ところどころに犯人に関するヒントは 出されているものの、 そこにはピントが合わないようにされていて 特定そのものが難しいです。 犯人の傾向はやはり 「カー的」なものがあります。 ふっと出てきて一撃という具合にね。 最後に犯人投票があって ちょっと珍しい作品でした。 狂気がぐっと減っていれば 評価は上がったでしょうに。 | ||||
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前作『一角獣の殺人』に続き、ケン(ケンウッド・ブレイク)のドタバタ冒険譚で、そのドタバタぶりは前作にさらに輪をかけている。 前作で結ばれたイヴリンとの結婚式前夜、無理やりH・M卿に呼び出されたケンは、元ドイツ・スパイのホウゲアナの屋敷を捜索するよう命じられる。 屋敷に向かう途中、車泥棒で逮捕され、脱出して警官たちに追われながらも屋敷に入り込むとそこで死体を発見、さらに逃走すると今度はブリストルのホテルに向かうよう命ぜられ、またまたそこで死体に遭遇するという始末。 普通なら主人公がどんどん窮地に陥っていくサスペンス・ミステリー仕立ての話となるところなのだが、本書ではケンが窮地に陥るたびに思わずニヤリとしてしまう。とくにラストのオチは、ミステリー作品の中では最高ではないかと思う。 推理作品としては、この人物が犯人かなと何度となく疑いはするものの、最後まで推理の糸口がつかめなかった。H・M卿に説明されて一応はなるほどと思いはするが、ちょっとその手がかりは明瞭とはいいがたいように思う。 推理作品としてよりも、ケンのドタバタぶりを楽しみたい作品である。 なお、タイトルの「パンチとジュディ」とは、ケンのドタバタぶりをマザー・グースの唄の歌詞に沿って演じられる人形劇に例えたものである。 パンチとジュディ パイをとりっこ パンチはジュディの おめめにいっぱつ パンチがいわく もひとついかが ジュディはいわく もうたくさん (訳:谷川俊太郎) イギリスではすごく人気のある人形劇で、毎年10月最初の日曜にロンドンのコベントガーデンで「パンチとジュディ・フェスティバル」が開かれ、20数点の「パンチとジュディ」の人形劇が催されると鷲津名都江(元・小鳩くるみ)著『マザー・グースをたずねて』(筑摩書房)に写真付きで紹介されている。 | ||||
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