パンチとジュディ

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長編
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あらすじ

2004年03月24日 パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション)

結婚式前日、かつての職場、英国情報部の上司であるH・M卿に呼び出されたケンは、元ドイツ・スパイの老人の屋敷に潜入を命じられた。その老人が国際指名手配中の怪人物Lの正体を明かすと情報部に接触してきたので、真贋を確かめろというのだ。だが、屋敷でケンが目にしたのは老人の死体。事態の急変にめげず、ケンは任務を遂行し、式を挙げることができるのか?奇想天外な大犯罪を暴くH・M卿の名推理が新訳で登場。(「BOOK」データベースより)

評判

パンチとジュディの評価:

3.00/10点 レビュー 1件。 D ランク

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平均点3.00pt

パンチとジュディの総合評価:

6.43/10点 レビュー 7件。

感想一覧

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全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(3pt)

やりたかったことが理解されなかった作品

結婚式を明日に控えたケン・ブレイクは突然H・Mの要請により、隠密活動を頼まれる。予てより情報部が追いかけていた国際的ブローカー“L”の居場所を現在イギリスに滞在中の元ドイツ・スパイ、ホウゲナウアが知っており、二千ポンドでその情報を売ろうとしているので、その前にホウゲナウアの家に忍び込み、それらの情報を手に入れて欲しいというのだ。
ホウゲナウアの住む町モートン・アボットへ向かい、手違いから現地の警察に追われる身になったケンは苦労の末、ホウゲナウアの住む<カラマツ荘>に辿り着く。しかしその中で観たのは顔に微笑を湛えたまま、息を引き取ったホウゲナウアの姿だった。

道化役を演じたケンの東奔西走する姿が描かれる前半は今までのカー作品と違うドタバタスパイ劇のようで、読者はH・M卿の意図が解らぬまま、ケンと一緒に迷走させられる。やがて物語は大規模な偽札事件へと発展していくのだが、この辺の話は複雑すぎて頭に入りにくかった。
題名の「パンチとジュディ」はドタバタ喜劇の人形劇の名前に由来する。

もう一度読めば、それぞれの事柄について犯人の作為を思い浮かべながら読めるかもしれないが、それは遠慮したい。

ところで18章にて登場人物にさせられる犯人当てはもしかしたらカーなりの“読者への挑戦状”だったのかもしれない。その挑戦に私は敗れてしまったが、果たしてこの犯人を当てられる読者はいるのだろうか?恐らくカーは見破られない自信があったからこそ、今回あえてこのような挑戦状を盛り込んだのはないだろうか。だとしたら、かなりの負けず嫌いだなぁ、カーは。

しかしホウゲナウアとケッペルの殺人事件の真相はちょっとがっかりした。遠距離で起きた2つの同種殺人(どちらもストリキニーネによる毒殺)の謎が非常に魅力的だっただけに残念だった。
この二つの殺人は本作のもっとも際立つ場面であるのに、真相が明かされたら実は単なる物語の末節に過ぎなかったというのが驚いた。これがカーのケレン味なのか?いやはや・・・。

しかし本作で災難なのはケンとイヴリンの二人である。親戚とはいえ、結婚式の前日にこんな困難な仕事を頼むかね~、普通?

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Amazonレビュー

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No.6
(4pt)

愛すべきバカミス

確かに今までの作者の作品とは多少違う。ドタバタものってかんじかな
パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション) Amazon書評・レビュー: パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション)より
4150704139
No.5
(3pt)

落ちがシャレている

カーター・ディクスン名義で1937年に発表されたミステリ。『パンチとジュディ』とは、イギリスの滑稽な人形劇のこと。そんなドタバタが繰り広げられる内容ですよ、というような意味だろう。元英国情報部の青年が、結婚式前日にヘンリー・メリヴェール卿に呼び出され、文字通りドタバタ劇を演ずるという物語だ。

ところで、カーという作家の市場がそれなりに活況を呈しているのは、今日、世界広しといえども日本だけではないだろうか。それは、ガラパゴス化ともいうべき独自の発展を遂げた日本の本格ミステリ界において、カーがひとつの祖として崇められているからだと思う。

しかしミステリがエンタテインメント作品である以上、いくら古典であろうが、話が時代を超えた面白さを持ち得ているかどうか、は大事だ。そういう意味では、残念ながら本作はおしなべて退屈だった。それでも★3つとしたのは、ラストの落ちがなかなかシャレているからである。
パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション) Amazon書評・レビュー: パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション)より
4150704139
No.4
(3pt)

落ちが洒落ている

カーター・ディクスン名義で1937年に発表されたミステリ。『パンチとジュディ』とは、イギリスの滑稽な人形劇のこと。そんなドタバタが繰り広げられる内容ですよ、というような意味だろう。元英国情報部の青年が、結婚式前日にヘンリー・メリヴェール卿に呼び出され、文字通りドタバタ劇を演ずるという物語だ。

ところで、カーという作家の市場がそれなりに活況を呈しているのは、今日、世界広しといえども日本だけではないだろうか。それは、ガラパゴス化ともいうべき独自の発展を遂げた日本の本格ミステリ界において、カーがひとつの祖として崇められているからだと思う。

しかしミステリがエンタテインメント作品である以上、いくら古典であろうが、話が時代を超えた面白さを持ち得ているかどうか、は大事だ。そういう意味では、残念ながら本作はおしなべて退屈だった。それでも★3つとしたのは、ラストの落ちがなかなか洒落ているからである。
パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション) Amazon書評・レビュー: パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション)より
4150704139
No.3
(3pt)

結婚へのカウントダウン 1936年出版。翻訳1959年

一角獣(1935)の続編なので、そっちを先に読んだ方が良いかも。当時の国際情勢を反映したようなスパイ・スリラーかと思ったら不運なスコットランド人ケンが酷い目にあう冒険ドタバタ劇。結構起伏に富んでいて楽しい読書でした。ネタには皆さんガッカリされているようですがJDC/CDとしては上手く扱っている方だと思います。
原文が手に入らなかったので調査が全く行き届いていませんがトリヴィアです。
p170 そしてメクリン教会の塔から半の時鉦が鳴り渡った/そしてジョリスが沈黙を破った、『まだ時間はある!』: And from Mecheln church-steeple we heard the half-chime,/So, Joris broke silence with, ‘Yet there is time!'’ “How They Brought the Good News from Ghent to Aix”, a poem by Robert Browning(Dramatic Romances and Lyrics 1845)
p174 アンニイ ローリイ: Annie Laurie 詞William Douglas 曲Alicia Scott(1834/5) The song is also known as "Maxwelton Braes".
p201 『オイ、気取り屋』H.M.は引用した。: 何の引用か不明。
パンチとジュディ (Hayakawa pocket mystery books (485)) Amazon書評・レビュー: パンチとジュディ (Hayakawa pocket mystery books (485))より
4150004854
No.2
(4pt)

狂気めいてますな。

スパイものという異色の設定が狂気さで見事につぶされてしまっている作品。しかもせっかく結婚式を控えているケンはなんとも災難ですな。ただし、そのぶん事件の犯人はところどころに犯人に関するヒントは出されているものの、そこにはピントが合わないようにされていて特定そのものが難しいです。犯人の傾向はやはり「カー的」なものがあります。ふっと出てきて一撃という具合にね。最後に犯人投票があってちょっと珍しい作品でした。狂気がぐっと減っていれば評価は上がったでしょうに。
パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション) Amazon書評・レビュー: パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション)より
4150704139

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