赤い鎧戸のかげで



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初公開日(参考)1960年01月
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長編小説

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赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)

1982年06月01日 赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

赤い鎧戸のかげでの総合評価:7.00/10点レビュー 9件。Cランク


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(7pt)

カーの怪盗物

なんとカー作品で怪盗物が読めるとは思わなかった。しかもその怪盗が実に変っている。銃を携帯しているが人は殺さず、唯一2人だけ怪我を負わせた程度。そして最たる特徴は猿の顔の意匠がついた鉄の箱を常に携えているというのだ。
そして本作の謎はこの怪盗アイアン・チェストが何者なのか、そしてコリアーがほんの数秒の間にどうやって鉄の箱とダイヤ原石の山を部屋から消したのかが焦点となっている。

今回のカーはかなりフェアプレイに徹したと思う。文章をよく読めば、アイアン・チェストの正体は解るし―実際、2人に絞っていたが最後の対決シーンで私も解った―、そこから最後に明かされる鉄の箱の真相もなるほどと納得が行くのである。
しかし、それでもやはり怪盗が嵩張る鉄の箱を携えているという設定には無理を感じる。HM卿はそれを怪盗の顔を忘れさせるためのガジェットだと論じているが、盗みに入る者が逆にそんな目立つ物を持ってくるだろうか?ただでさえ、帰りには盗品という荷物が加わるのに。こう考えていくと、本作ではまず鉄の箱のトリックが先にあったのではないかと思う。これを利用したいがために怪盗物の物語を肉付けしたのではないかと思えるのだ。実際、本作においてこの鉄の箱消失トリックはなかなかに面白く、そしてカー以外、考え付かないだろうというバカバカしさも孕んでいるのだ。

今回の物語の舞台はタンジールという北アフリカの国(市?)であり、ここではスペイン語、フランス語、アラビア語が公用語として使われている。英語は教育を受けた人たちでもわずかでしか喋る事が出来ないところであり、警視総監のデュロック大佐の勘違い英語も本作におけるギャグの1つになっている。
そしてHM卿の登場シーンは回を重ねる毎に派手になり、しかもよりドタバタコメディの度合いを強めているが、今回は本当に傑作!なんせお忍びで来たはずの―しかもハーバート・モリソンなる偽名まで使って!―訪れた旅先で、一国の大統領差ながらの手厚いセレモニー付きのお迎えと遭遇するのだから抱腹絶倒ものだ!しかもこれが事件の一連の捜査に密接に関わっているのだから、驚きだ。いやはやカーの隙のない演出に感嘆してしまった。

そしてこの異国の地において、HM卿は新たな一面、いや二面、三面を見せてくれる。まずは出鱈目なアラビア語を駆使してムーア人の心を摑むだけでなく、アラビア人の扮装をして、聖者さながら輿に乗って街を練り歩く。更には暗闇から襲い掛かるアラビア人の刺客を身軽に交わし、何の躊躇もなく、喉を掻っ捌くし、ボクシングの野試合ではレフェリーをも演じると、今まで観たことも、聞いたこともない設定が続々と登場する。特に本作においては従来の滑稽なデブのおっさんではなく、数々の修羅場を潜り抜けた百戦錬磨の人物として描かれている。
今まで述べたように、本作ではHM卿の色々な面を見せつつ、密室からの大きな鉄の箱の消失とたくさんのアイデアが放り込まれているのだが、総じて考えるとやはり全体のバランスに欠いているように感じる。それは前にも述べた怪盗が鉄の箱を携えて盗みに入るという設定に非常に無理を感じるのだ。

更に加えてこの題名。題名に書かれている赤い鎧戸とは怪盗の相棒コリアーがタンジールで借りた部屋の目印として宿主に塗らした鎧戸のことだ。この影で行われた事が謎の中心だとカー自身、断っているのだろうが、ちょっとそぐわない感じがする。
それも含めて考えると本作はやはり佳作の域を出ないだろう。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.8:
(3pt)

意外とボディーガードとして有能なH.M. 1952年

謎の設定は良いのですが、途中の展開(囮作戦とかボクシング熱とか)が全然効果を高めません。敵がアレではサスペンスが盛り上がらないです。最後の解決も犯人もスッキリしません。タンジールの暑さが生んだ作品なのでしょう。銃マニアにはコルトバンカーズスペシャル38口径(ポリスポジティブの2インチ銃身版で1926〜1943製造)とウェブリー45口径(正確には455口径)のリボルバー対決が出てきます。(ブリュッセルで警官の額を撃ったブローニング32口径はFNオートM1910かな?)
赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)Amazon書評・レビュー:赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)より
4150704074
No.7:
(5pt)

H・M卿のファンの「ため」の作品。

この評価にしているのには
あくまでもファンには思いっきり楽しめるような
騒動記的内容がたっぷりと含まれているから。

だけれどもそうでない
普通の読者の方の評価は
おおむね星2〜3ぐらいでしょう。
とかく事件とは関係ない描写に
ページ数が占められていますからね。

こう念を押しておきたいと思います。
この作品はあくまでも
H・M卿ファンの「ため」の作品です。
なのであまりトリックや展開には
期待しないでください。
カー名義にはないファースを楽しむ
作品なのですから。

だけれども申し訳程度には
きちんと犯人は意外性を
保つようにはされています。
こういう作品を読んでいれば
よくわかることですが、
間違えても目立つ人に疑いを
かけてはいけません。

それとある人が
言う罠にかける発言も
鵜呑みにしてはいけませんよ。

この作品の楽しみ方は
事件以外の描写に目を向けること。
そのひきつけ役の男と
ある男とのボクシング対決や
H・M卿がやったある行動など
楽しめる場面はいくらでも
この作品には見つけられるはずです。

ギャグミステリーです。
しかもギャグ色が強めの。

あまり期待するとがっかりするので
肩の力を抜いて読みましょう。
赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)Amazon書評・レビュー:赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)より
4150704074
No.6:
(5pt)

H・M卿のファンの「ため」の作品。

この評価にしているのには
あくまでもファンには思いっきり楽しめるような
騒動記的内容がたっぷりと含まれているから。

だけれどもそうでない
普通の読者の方の評価は
おおむね星2〜3ぐらいでしょう。
とかく事件とは関係ない描写に
ページ数が占められていますからね。

こう念を押しておきたいと思います。
この作品はあくまでも
H・M卿ファンの「ため」の作品です。
なのであまりトリックや展開には
期待しないでください。
カー名義にはないファースを楽しむ
作品なのですから。

だけれども申し訳程度には
きちんと犯人は意外性を
保つようにはされています。
こういう作品を読んでいれば
よくわかることですが、
間違えても目立つ人に疑いを
かけてはいけません。

それとある人が
言う罠にかける発言も
鵜呑みにしてはいけませんよ。

この作品の楽しみ方は
事件以外の描写に目を向けること。
そのひきつけ役の男と
ある男とのボクシング対決や
H・M卿がやったある行動など
楽しめる場面はいくらでも
この作品には見つけられるはずです。

ギャグミステリーです。
しかもギャグ色が強めの。

あまり期待するとがっかりするので
肩の力を抜いて読みましょう。
赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)Amazon書評・レビュー:赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)より
4150704074
No.5:
(3pt)

アイアンチェストの謎

衆人環視の中消える怪盗アイアンチェストの暗躍を
食い止めるメリヴェール卿の活躍
本当にこんな方法で
消えることができるのなら
私もしたいところですけどね
赤い鎧戸のかげで (1982年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:赤い鎧戸のかげで (1982年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J7N9OS
No.4:
(3pt)

アイアンチェストの謎

衆人環視の中消える怪盗アイアンチェストの暗躍を食い止めるメリヴェール卿の活躍本当にこんな方法で消えることができるのなら私もしたいところですけどね
赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)Amazon書評・レビュー:赤い鎧戸のかげで (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 3-7)より
4150704074



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