騎士の盃



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初公開日(参考)1960年01月
分類

長編小説

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騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)

1982年12月01日 騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

騎士の盃の総合評価:6.11/10点レビュー 9件。Cランク


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(7pt)

シリーズ最終作におけるカーの未来の本格ミステリ作家へのメッセージ

HM卿最後の長編。カー自身も最後の長編だと意識していたのか、本作には過去の作品に出て来た人物達が見え隠れする。
依頼人のヴァージニアの友人には『青ひげの花嫁』に出て来た弁護士が出てくるし、HM卿の執事は『青銅ランプの呪い』で出て来た当事者であるヘレン・ローリングに仕えていたベンスンだったりする。そして最後でありながら、実に微妙な謎を扱っており、非常に興味深かった。なんせ密室状態の中で盃の位置がなぜかずれており、なぜ犯人はこの盃を盗まなかったのかというのがテーマだからだ。

そしてその真相は正に本格ど真ん中。手品のようなミスリードを披露してくれる。が、本作のもう1つの魅力である密室の謎は正直がっかり。
そしてもはや恒例となっているHM卿の奇矯な振る舞いは本作においても踏襲されており、なんと今回は教会の夕べの集いにて歌声を披露するためにイタリア人の教師に師事しての歌の稽古中なのだ。そして『仮面荘の怪事件』や『赤い鎧戸のかげで』などでも見られたように、この奇抜な演出が事件の解決に一役買っているのだから畏れ入る。最後の最後まで生粋のエンターテイナーぶりを見せてくれる。

そして本作においてカーは登場人物の口を借りてミステリ論を開陳する。曰く、

(探偵小説は)手のこんだ、洗練された問題を提起して、読者にも謎ときの機会を公平に与えてくれるものでないと(いけない)。

さらに曰く、

問題は謎(中略)。謎が単純だったり、簡単だったり、謎でもなんでもないときは読む気がし(ない)。

まさしくこれこそカーが未来の本格ミステリ書きに託したメッセージではないか!それは2007年の今、まだ連綿と受け継がれている。カーの精神は確かに受け継がれたのだ。

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No.8:
(5pt)

H.M卿最終作にして終始愉快な笑劇

ほぼ愉しいディケンズ小説ヘンリ卿版と思っておけばよろしい。
一応は密室物の体裁ではあるが、殺人事件はない。一番の物理的被害者は、「にょろにょろ蛇くん」ことマスターズ主任警部である。
また、過去作でヘンリ卿と相性ばっちりの執事ベンスンも再登場し、我ら読者をなごませる。

作者はヘンリ卿に豊かにして幸福な引退生活を用意してくれた。卿はその悪鬼のようなチャリティリサイタル用のがなり歌声で犯人を罰するのである。

ヘンリ卿がとんでもない悪戯をすればするほど喜ぶ読者のための快作であり、間違っても本格ミステリと考えて読んではいけない。
騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)Amazon書評・レビュー:騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)より
4150704104
No.7:
(3pt)

作者の愛読者なら…

H・M最後の事件となっていますが、これで最後と作者が宣言しているわけではありません。
密室トリックですが、H・M物の初期の作品の中で、“密室にするにはこんなやり方もあるよ”という例え話の中に出てきたトリックがそのまま使われています。
翻訳について。
(1)それから少数のウェールズ系もね。(p159)
(原文)Also quite a few Welsh.(p139)
米国独立戦争の話の中での発言です。歴史のことはわかりません。ただ、quite a fewは「少数」ではないと思います。

(2)「これ以上あなたに調子をあわせていることはできません。(以下略)」(p160)
(原文)Couldn’t agree with you more, sir! (p140)

「もうお父さんの提案はのめません」(p195)
(原文)Couldn’t agree with you more! (p171)

いずれも相手の言っていることを否定するような訳になっていますが、訳者は I couldn’t agree more. という文の意味がわかっているでしょうか?
2017年5月頃、新聞に掲載された「ENGLISH EX」という本の広告にこんなことが書いてありました。
次の英文の意味は?
I couldn’t agree more.
(途中略)この文が「賛成」か「反対」かわからない人は、他にも数多くの間違い・誤解をしているはずです。是非文法の「全範囲」を丁寧におさらいしてみてください。(解答は211頁56)。
だそうです。
騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)Amazon書評・レビュー:騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)より
4150704104
No.6:
(3pt)

100%ファン作品。

のっけから注意をしておきましょう。ファンでない人はこの作品は読む価値は0です。事件といってもメインになっていません。正直に言ってしまえばこの作品事件が本当に存在薄いんですから。それはそれはかわいそうなぐらいですよ。なのでファン以外の人が読んだら激怒は必至。評価は間違いなく1つ星で終わってしまうことでしょう。殺人が何せ起こってすらいません。おまけにトリックに関してはまあ、読者には考えさせてはくれないのです。考え付かないのです。その代わりといってはなんですがこの作品はメリヴェール卿と彼を指導する音楽教師ラビオリ先生、いやラビオリ君との怪しげな駆け引きをお楽しみください。彼のせりふはちょっとカタカナなので読みづらいかもしれません。だけれどもこんなナイスなコンビ、そうそうはいませんからね。この作品はまじめ腐って読むのはご法度です。
騎士の盃 (1982年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:騎士の盃 (1982年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J7I8G2
No.5:
(1pt)

密室犯罪?

訳者あとがき によるとヘンリー・メリヴェール卿の最後の事件簿にあたる。ということです。 内容は密室犯罪というよりはコメディー犯罪だと思いました。マスターズ警部は意地悪のように書かれているし、ヘンリー・メリヴェール卿登場作品を初めて読む人にはおすすめしたくないです。
騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)Amazon書評・レビュー:騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)より
4150704104
No.4:
(3pt)

歴史物と現代物の合作

カー(ディクスン)にしては割に素直に主題とサブのテーマを合流させた作品歴史的にいわれのある高価な「騎士の盃」を2重の密室状況から取り出したのは誰だ!という謎をカーにしか許されないような不可解な回答で結末をつけてくれます歴史的な背景や現代の雰囲気の2つの側面が楽しめる作品
騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)Amazon書評・レビュー:騎士の盃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-10)より
4150704104



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