魔女が笑う夜
- ヘンリー・メリヴェール卿 (22)
- 密室 (312)
- 密室トリック (52)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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カー版コージー・ミステリとも云うべき、ストーク・ドルイドという小さな街で起こる小さな事件の物語。読中、セイヤーズの『学寮祭の夜』を思い出した。手元に本が無いので不明だが、両書のうち、どちらが先だろうか? | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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前にこの本を読んだ人は、几帳面だったのか、きちんと本らしい体裁をしているから。 | ||||
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カーター・ディクスンの本格もの。1950年発表の本作、あのH.M.卿が登場する。 舞台はとある英国の田舎町。村人を誰彼となく中傷する手紙が大量にばらまかれるという事態が起きている中、まったくの別件のつもりで村を訪問したH.M.卿はやむをえず調査に乗り出すのだが・・・という話。 物語の構成上仕方がないようだが、扉をみればわかるように登場人物がそれなりに多く、読んでいて特に女性陣については混乱しがちだった。微妙に人物描写がビリっとしないのです。(翻訳が古いからかもしれないですが。) さて、本作のメイントリックは、密室状態の娘の部屋に魔女(?)が侵入したというものだ。すべてのドアと窓はロックされ、それぞれの出入り口には張り番が、、、という典型的密室。。。。ということなのですが、最後まで読んで、ここがメインイベントだとはとても思えない。派手な追跡劇でハラハラさせておいて、謎めいた銃創の存在の提示。予想される犯人の人物像はかなり限定される状況なのに、具体的な指摘は本当に終盤まで何もなし。冒頭の珍事件は軽い掴みなんだろうと思っていたら、終盤にきて更にとんでもないドタバタ。喜劇映画の一シーンを見ている気がしているうちに、謎解きはさらっと終わってしまった。 うーん、なんだか不完全燃焼です。 カーを読んだぞという気がしません。 | ||||
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ディクスンでは大好きな作品です。「どうして」とか「どこが」などという意見は受け付けないのでよろしく。読んで床に叩きつけるかゲラゲラ笑って許すかは人次第。 | ||||
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本書は村中に「後家」の署名による匿名の手紙がばらまかれ、それにより自殺する者まで現れるという陰湿な内容で、その展開だけ見ればクリスティーの「動く指」を思わせる。しかし、「後家」という村はずれの石像(奇岩というべきか)のイメージにより、陰湿さにかけては本書の方が上回る。 そして、その陰鬱さをH・M卿のドタバタぶりが吹き払っており、序盤のスーツケースレースと特に終盤の泥合戦は抱腹絶倒もので、本書で読む価値があるとすればこの点だけと言える。 推理作品としての本書は、その密室トリックは作者作品の中でも特にひどいもの。犯人の動機もイマイチ説得力に乏しい。 唯一、H・M卿がある人物の何気ない言葉から犯人に着目したという点だけは、名作「皇帝のかぎ煙草入れ」を思わせるが。 | ||||
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1950年発表のカーター・ディクスン名義、第24作の本作品は、「バカミス」「愚作」等の芳しくない評判が聞こえてくる作品ですが、その感想は…。<ストーク・ドルイド>は、「あざ笑う後家」という名称の巨大な石像のある、イギリスの片田舎。そんな村で、「後家」と名乗る人物からの手紙が次々と村人達に届く。内容は、恋愛沙汰や、前歴などについて中傷したもの。ある日、コーデリア・マーチンという婦人が、川に飛び込んで自殺。村を訪れた、ヘンリー・メリヴェール卿は、手紙の主を探っていくが…。さて、肝心の「密室」に関する事件ですが、何となく「殺人」を想像していましたが、そうではありませんでした。やがて、「後家」と名乗る人物が、大佐の娘、ジョーン・ベイリーに、「日曜日の真夜中に寝室を訪れる」と手紙を送ってくる。H・M卿達がジョーンの眠る部屋を見張る中、「後家」は部屋に侵入し、忽然と姿を消してしまう。−−「人体消失」に関する謎が、本作品の密室トリックです。私は、最後のH・M卿の密室トリックの解明の部分で、笑いをこらえることができませんでした。これは悪い意味で申し上げているのではありません。そもそも、本作品は、ドタバタ劇の場面も多く、「笑劇(ファース)」を狙ったものだと思われるのですが、一番の笑い所が、密室での犯行の手口を解明する場面だと思うのです。犯行現場は、「惨劇」ではなく、「喜劇」です。犯行の状況を想像すると、思わず笑いが込み上げてきてしまいます。もっとも、さすがにミステリを読み始めの方や、カー作品をこれから読もうという方にオススメできる作品でないとは思いますが…。絶版状態の本作品、中古品の価格は、やや高めですが、カーの作品世界をこよなく愛する方は、読んでおいて損はないのではないでしょうか。 | ||||
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