九人と死で十人だ
- クローズド・サークル (178)
- ヘンリー・メリヴェール卿 (22)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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HM卿シリーズ11作目の本書は1999年に国書刊行会から刊行されたものの改稿版。約19年を経てようやく文庫化となった。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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船上で殺人が起こり、犯人の血染めの指紋が残されている。 だが、船内にいる全員の指紋を調べても一致する指紋がない、というストーリー。 トリックはシンプルですが、実に巧妙なプロットに仕上げてある思います。 また、伏線の中には細かすぎたり知識を要するものだったりもありますが、一方で思い込みを利用した大胆なミスディレクションは見事としか言いようがありません。 ただし、第一の事件については、まったく無意味な行動で手がかりを残して捜査側にわざわざトリックのヒントを与えているし、第二の事件については、真相に至るための手がかりがほぼ皆無なのが残念でした。 | ||||
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確かに九人と死で十人です。 そしてこれ以上かっこいいタイトルの本を私は知りません。 | ||||
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船内で起きた殺人事件を捜査する物語です。 最初から最後の解決まで判りやすく読むことができました。 1点だけ指紋については、実際にできるのかどうか、と思っています。 | ||||
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トリックそのものはあっと驚く様なものではないが、極めてテンポよく読めて、一気に最後まで読み切ってしまう作品である。 | ||||
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印鑑をキレイに押すのが下手だったりしないですか? まさに私がそうです。 まっすぐ押そうとしてなんとなく歪んでしまったり、朱肉に印面をつけすぎたり反対につけるのが薄かったり。 シャチハタや拇印なら問題ないんですけどね~。 〝拇印〟といえば・・・。 ▼ ▼ 本作は『ユダの窓』『白い僧院の殺人』後の事件。 アメリカ東海岸からイギリスへ、爆撃機四機と高性能爆薬を輸送する大型客船エドワードディック号。 ひとたび北太平洋へ出たら敵国ドイツの潜水艦にいつ攻撃されるかわからない〝死と隣り合わせ〟の旅、 乗船した訳ありな客はほんの数人たらず。荒れた暗黒の海上を進む二日目にマックス・マシューズは発見した。 残忍に喉元をブチ切られたエステル・ジア・ベイ夫人の屍体を。頼るべき警察はいない。屍体にはクッキリ残る血の指紋。 数少ない乗客に容疑は絞られ正確な指紋採集が行われるが、屍体上のものと一致する該当者がなく、 クローズドな状況で加害者の船外逃走もありえない。では誰の仕業か? そんな中もうひとり隠れたる乗客が・・・体重二百ポンドのあの人物、ヘンリ・メリヴェール卿(H・M)だった・・・。 作者カーが序盤で匂わせているように誰かが出航時に全乗客をもれなく観察しとけば事件は防げたかも。 この事がすべてのトリックに繋がっていくので頭の片隅に置いて犯人のたくらみをあばいてみてほしい。 動機が軍事スパイと関係あるのかないのか、そこも最後まで読んでのお楽しみ。 甲板でマッチ一本つける事も憚られる海上の闇と、波に揺らぐ閉ざされた船中の不安な空間・・・。 トリックもさながらその雰囲気描写が見事で、時間にゆとりがあれば一日で一気に読み終えられる位に面白い。 もちろん堂々たる〝本格〟探偵小説だし、また第二次大戦時下サスペンス航海小説として読むのも可能だ。 原題は『Nine – And Death Makes Ten』といって『九人と死で十人だ』と人数を強調することで、 ここでもカーは読者に目くらましを仕掛けてるのだろう。もっとジャストなタイトル訳がありそうにも思うけど。 ▽ ▽ エンディングで謎解きを求められてH・Mは、私語が多くおとなしく耳を傾けようとしない人々に怒ったり、 説明を終わって「感謝のかけらもない!」とムクれる大人げないキャラクター。こんな人に私はなりたい。 解決後の謎解き場面でやたら周りの人々を立てて謙遜がいちいちわざとらしい金田一耕助より、 いいひと感の押し付けがないこの罵詈雑言男のほうが名探偵としてふさわしい。 | ||||
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