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騎士の盃
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騎士の盃の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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ほぼ愉しいディケンズ小説ヘンリ卿版と思っておけばよろしい。 一応は密室物の体裁ではあるが、殺人事件はない。一番の物理的被害者は、「にょろにょろ蛇くん」ことマスターズ主任警部である。 また、過去作でヘンリ卿と相性ばっちりの執事ベンスンも再登場し、我ら読者をなごませる。 作者はヘンリ卿に豊かにして幸福な引退生活を用意してくれた。卿はその悪鬼のようなチャリティリサイタル用のがなり歌声で犯人を罰するのである。 ヘンリ卿がとんでもない悪戯をすればするほど喜ぶ読者のための快作であり、間違っても本格ミステリと考えて読んではいけない。 | ||||
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H・M最後の事件となっていますが、これで最後と作者が宣言しているわけではありません。 密室トリックですが、H・M物の初期の作品の中で、“密室にするにはこんなやり方もあるよ”という例え話の中に出てきたトリックがそのまま使われています。 翻訳について。 (1)それから少数のウェールズ系もね。(p159) (原文)Also quite a few Welsh.(p139) 米国独立戦争の話の中での発言です。歴史のことはわかりません。ただ、quite a fewは「少数」ではないと思います。 (2)「これ以上あなたに調子をあわせていることはできません。(以下略)」(p160) (原文)Couldn’t agree with you more, sir! (p140) 「もうお父さんの提案はのめません」(p195) (原文)Couldn’t agree with you more! (p171) いずれも相手の言っていることを否定するような訳になっていますが、訳者は I couldn’t agree more. という文の意味がわかっているでしょうか? 2017年5月頃、新聞に掲載された「ENGLISH EX」という本の広告にこんなことが書いてありました。 次の英文の意味は? I couldn’t agree more. (途中略)この文が「賛成」か「反対」かわからない人は、他にも数多くの間違い・誤解をしているはずです。是非文法の「全範囲」を丁寧におさらいしてみてください。(解答は211頁56)。 だそうです。 | ||||
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のっけから注意をしておきましょう。ファンでない人はこの作品は読む価値は0です。事件といってもメインになっていません。正直に言ってしまえばこの作品事件が本当に存在薄いんですから。それはそれはかわいそうなぐらいですよ。なのでファン以外の人が読んだら激怒は必至。評価は間違いなく1つ星で終わってしまうことでしょう。殺人が何せ起こってすらいません。おまけにトリックに関してはまあ、読者には考えさせてはくれないのです。考え付かないのです。その代わりといってはなんですがこの作品はメリヴェール卿と彼を指導する音楽教師ラビオリ先生、いやラビオリ君との怪しげな駆け引きをお楽しみください。彼のせりふはちょっとカタカナなので読みづらいかもしれません。だけれどもこんなナイスなコンビ、そうそうはいませんからね。この作品はまじめ腐って読むのはご法度です。 | ||||
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訳者あとがき によるとヘンリー・メリヴェール卿の最後の事件簿にあたる。ということです。 内容は密室犯罪というよりはコメディー犯罪だと思いました。マスターズ警部は意地悪のように書かれているし、ヘンリー・メリヴェール卿登場作品を初めて読む人にはおすすめしたくないです。 | ||||
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カー(ディクスン)にしては割に素直に主題とサブのテーマを合流させた作品歴史的にいわれのある高価な「騎士の盃」を2重の密室状況から取り出したのは誰だ!という謎をカーにしか許されないような不可解な回答で結末をつけてくれます歴史的な背景や現代の雰囲気の2つの側面が楽しめる作品 | ||||
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カー(ディクスン)にしては 割に素直に主題とサブのテーマを合流させた作品 歴史的にいわれのある高価な「騎士の盃」を 2重の密室状況から取り出したのは誰だ!という謎を カーにしか許されないような不可解な回答で結末をつけてくれます 歴史的な背景や現代の雰囲気の2つの側面が楽しめる作品 | ||||
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戸締まりの完璧な部屋の中の、鍵のかかった金庫の中に入れた、宝石のちりばめられた高価な「騎士の盃」。部屋の中には見張りの男が一人。この男が寝ていたとはいえ、この警備の厳重な部屋の中に入って盃を持ち出した者がいた。しかも、盗めたものをそのままそこに残していった。おなじみヘンリー・メリヴェール卿の不可能犯罪もの。密室よりも、盗めたのに盗んでいかなかったという謎がなんともすばらしい。でも、盗まれていなかったのだから犯罪にはならないか。いや、不法侵入だからやっぱり犯罪か、とどうでもいいようなことまで考えてしまうほど魅力的な謎です。が、その解決となると・・・。う~ん・・・。ハッキリいって肩透かし、謎が強烈だっただけに、なおさらコケオドシ感が強まるという残念なことになっています。ヘンリー卿は老いてますます盛ん、年をとった耄碌したとブツブツ呟きながらも、その積極的な行動力は健在、いつも以上の騒々しさで存在感をアピールしています。特に長年のパートナー、スコットランドヤードのマスターズ主任警部とのやりとりは、信頼している者への気安さにも、本当に嫌いあっている者同士の会話にも見え、ハゲタカじじいヘンリー卿の面目躍如、読んでいてうれしくなってきます。また、作中で登場人物が語る探偵小説談議は、探偵小説に対する姿勢や求めるものなど作者の考えが出ていて、とても興味深く読めました。 | ||||
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戸締まりの完璧な部屋の中の、鍵のかかった金庫の中に入れた、宝石のちりばめられた高価な「騎士の盃」。部屋の中には見張りの男が一人。この男が寝ていたとはいえ、この警備の厳重な部屋の中に入って盃を持ち出した者がいた。しかも、盗めたものをそのままそこに残していった。 おなじみヘンリー・メリヴェール卿の不可能犯罪もの。密室よりも、盗めたのに盗んでいかなかったという謎がなんともすばらしい。でも、盗まれていなかったのだから犯罪にはならないか。いや、不法侵入だからやっぱり犯罪か、とどうでもいいようなことまで考えてしまうほど魅力的な謎です。が、その解決となると・・・。う~ん・・・。ハッキリいって肩透かし、謎が強烈だっただけに、なおさらコケオドシ感が強まるという残念なことになっています。 ヘンリー卿は老いてますます盛ん、年をとった耄碌したとブツブツ呟きながらも、その積極的な行動力は健在、いつも以上の騒々しさで存在感をアピールしています。特に長年のパートナー、スコットランドヤードのマスターズ主任警部とのやりとりは、信頼している者への気安さにも、本当に嫌いあっている者同士の会話にも見え、ハゲタカじじいヘンリー卿の面目躍如、読んでいてうれしくなってきます。 また、作中で登場人物が語る探偵小説談議は、探偵小説に対する姿勢や求めるものなど作者の考えが出ていて、とても興味深く読めました。 | ||||
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