ビロードの悪魔



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初公開日(参考)1965年01月
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長編小説

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ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)

1981年01月28日 ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)

歴史学教授のフェントンは悪魔と契約を交わし、時を遡った。三百年前の貴族に乗り移り、その妻が毒殺された事件を解明しようというのだ。彼は事件を防ぎ、歴史を作り変えられるか? 中世英国が舞台の歴史ミステリ。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

ビロードの悪魔の総合評価:8.65/10点レビュー 23件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(4pt)

面白くありませんでした

ダラダラと訳のわからないことが書かれていました。

わたろう
0BCEGGR4
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ビロードの悪魔の感想

主な舞台が17世紀後半の英国なので、当時の時代背景を知らないと楽しみが半減すると思います。残念ながら無知な俺は半減した部類です;
時代考証がしっかりしているので、読書中は臨場感を楽しめます。

ただ、タイムトラベルものやミステリーを期待して読むと、分量が多い分だけ肩透かしを食らうというか違うテーマに感じるので歴史ファンタジーとして読むのが楽しく読める秘訣だと思います。

▼以下、ネタバレ感想

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mkaw11
HAAP6CBX
No.1:6人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

物語作家カーが本領発揮した冒険活劇

カーの歴史ミステリの中、いやカー全作品の中においても屈指の面白さを誇るのが本作。私的カーベスト5、いやベスト3に入る作品と断言しよう。
本書では『火よ燃えろ!』同様、現代の人間がタイムスリップして中世に行き、その時代の事件を解決するという手法が採られている。しかし、作品が書かれた年代から云えばこちらが先なので、逆に『火よ燃えろ!』が同様の趣向を取り入れたと云えよう。しかし本書のタイムスリップの仕方は一風変わってて、なんと主人公を務める歴史学者は300年前の殺人事件を調べるために悪魔と契約して、自身の魂と引換えに1675年のロンドンに送ってもらうのだ。悪魔と契約というところで、非常に読者を選ぶと思うが、これを深く考えず、単なる物語の設定と寛容に捉えていただければ、後は目くるめく物語世界が眼前に広がることになる。

歴史学者ニコラス・フェントンは300年前に自分の家の近くで殺人事件があったことを知り、そのときの家主が同姓同名の人物であること、当時の事件の詳細を記した文書が秘書ガイルズ・コリンズによって書かれていたが、抜けがあり犯人が解らなくなっていることに好奇心を書き立てられたニコラスは悪魔に魂を売り渡し、当時のロンドンへタイムスリップする。
ニコラスはニコラス・フェントン卿になりすまして毒殺された妻リディアの治療に専念する。その甲斐あって、リディアは回復し、そして犯人であった女中を追い払うことに成功する。しかしリディアが死ぬ6月10日にはまだ日があり、しかも悪魔の話では歴史は変えられぬという。そんな中、ニコラスは国を揺るがす陰謀に巻き込まれていく。果たしてリディアの命は救えるのか、そしてニコラスは窮地を見事に脱することが出来るのか。

数多くの密室トリック物はじめ不可能犯罪を取り扱ってきたカーはその作品性からトリック重視の作者と捉えられがちだが、実は物語作家としても定評がある。ただカーの場合はトリックを成立するために人物を配置させたような意図が見えてしまうのと、過剰なまでのサービス精神でドタバタ喜劇を展開してしまい、その濃度の高さから好き嫌いが分かれてしまっているのは認めざるを得ないだろう。しかし本書は歴史ミステリということでフェル博士シリーズ、HM卿シリーズとは趣を変え、不可能趣味よりも娯楽小説としての側面を前面に押し出しており、なおかつサプライズもあるというカーにしては稀有なまでの出来栄えとなっている。
『火よ燃えろ!』では過去に戻ることでの読者への先入観を利用した錯誤をトリックにしており、歴史ミステリである必然性があったが、本書も同様に現代の人物が過去にタイムスリップすることが最後のサプライズに大きく寄与している。あまり詳しく書くと未読の方にヒントを与えてしまいがちになるので、この辺で止めておくが、策士としてのカーの側面が活かされた内容だ。
そしてそれに加え、本作では物語自体が非常に芳醇である。タイムスリップしたニコラス、つまりニコラス・フェントン卿を取り巻く人物達と築かれていく信頼関係、特に日増しに募るニコラスのリディアへの思いなどロマンスの要素もさることながら、特に本書では剣戟場面が迫力満点で、単なる比喩でなく手に汗握ること間違いない。カーの筆も乗りに乗っていることは行間から明らかに窺え、数あるカー作品の中で最も躍動感に満ちたシーンといえよう。興奮冷めやらぬ体で読み終えた私は物語が終ることを惜しく思ったくらいである。

本書を手に入れたきっかけは当時山口雅也氏が早川書房の企画で作家お勧めの1冊かなにかで本書を取り上げたことから当時絶版だった本書が復刊されたことによる。この企画で山口氏が取り上げなければもしかしたら未だに手に入らなかったかもしれない。こんな傑作が絶版になっていることこそ出版社の怠惰だと思うが、それを発掘し、世に知らしめてくれた山口氏に感謝したいと思う。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.20:
(5pt)

歴史ミステリも面白い❣️

カー好きな方は是非ご一読下さい!日本の大御所ミステリー作家でも最後は歴史物に挑戦したいらしく、自分で作り出した謎より、過去の歴史的謎の方に最後は挑戦したくなるのではないでしょうか?
歴史物というと、その時代に書かれたものが真実味があると思いますが、実はその時代の社会的背景で書けないことがあります。そんなタブーを現代から見て真実を語れることがあることを教えられました。カーにとって充実し乗って描かれた作品だとおもいます。
ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)Amazon書評・レビュー:ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)より
4150703574
No.19:
(5pt)

カーの歴史(時代)ミステリの傑作

ジョン・ディクスン・カーは不可能犯罪の巨匠と言われている作家です。

両大戦間のいわゆる探偵小説の黄金時代にデビューし、数多くのトリックを生み出して、一時代を築いた正に巨匠ですが、本国では忘れられつつある作家です。しかし、ここ日本では現役の新本格派の作家が影響を公言して称揚された事(熱過ぎて却って贔屓の引き倒しと思う時がありますが…)で、再評価著しく、未訳作品の翻訳や旧作の新訳出版が続いています。

1950年に発表された本作は作家活動の後半の作風を占める事となる歴史ミステリです。

その歴史ミステリですが、著名な作品『時の娘』のように、史実の謎を残されたデータを基に本格ミステリとして再構成したものと、ある年代を舞台とした時代小説の要素の濃いものの二つに大別できます。

カーの場合は、前者は『エドマンド・ゴッドフリー殺人事件』があるのみで、後者が多くを占めます。
本作は、その代表作であり、後続の作品でもカーが好んで使うタイムスリップを用いた最初の作品でもあります。

物語の舞台は英国の王政復古(1660年~1688年)のチャールズ2世の治世下です。

かなりの英国の歴史の好事家で博識なカーですが、取り分けこの時代にかなり思い入れがあるらしく、本作の他にも前述の『エドマンド…』や『深夜の密使』でも扱っています。
しかし、実社会でも保守的で王党派を自認するカーですが、認知した子だけでも14人というただの好色男とも思えるチャールズ2世を好意的に凛々しい名君然と描いているのは興味深いです。
恐らく創作ではリアリズムを忌避して、過ぎ去った時代に思いを馳せるロマンチストであるカーなので、多くの王が流転の生涯を辿ったスチュワート朝に多いに共感した為と思われます。(その証拠に後のハノーヴァ朝を嫌っています)

歴史学者のニック・フェントンは、1925年の現代から1675年にタイムスリップする事を悪魔に望みます。

同名の貴族ニコラス・フェントン卿の妻を狙う毒殺者から救うため歴史を変えに―。

物語は、剣戟やロマンスがありながら、肝心の毒殺へのタイムリミットが迫っていく中、それを阻止できるのか、というクライマックスに向かい絞め上げるような盛り上がりを見せます。
しかし、意外な結末が…

本格ミステリの驍将のカーだけに、意外な毒殺の犯人を用意していましたが、これには賛否分かれると思いますね。

自分は伏線も張ってあるし、タイムスリップ物という特質を生かした結末だと納得しましたが。

ともあれ、カーの歴史ミステリでは、ベスト3を争う佳作としてオススメします
ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)Amazon書評・レビュー:ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)より
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No.18:
(5pt)

カーのベスト3

ディクスン名義を含むカーの著作全ての中で、「火刑法廷」に次ぐものであると思います。
当方はミステリ、冒険小説、SFなどをつまみ食いしてきたやや邪道なミステリファンですが、
この作品はデュマの「ダルタニャン物語」の系譜を継ぐチャンバラ小説として楽しませて頂きました。
 カーの愛読書は「三銃士」で、彼の歴史物はその世界を自分なりに再現しようという試みであると私は思っているのですが、
その試みはこの作品で確実に成功しています。それも異色の解決というおまけをつけて。
 17世紀イギリスという馴染みのない舞台での時代考証を要求されるのがネックですが、とにかく無類に面白い「読物」ですので、我慢して読んでください。
 主人公の性格が好きになれないという意見もありますが、
カーはシチュエーションの作家ですので、キャラクターに関する不満は「味」と割り切って純粋に物語を愉しむのがいいでしょう。
 本格への興味が薄れても、手元に置いておきたい本の一つであると思います。
ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)Amazon書評・レビュー:ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)より
4150703574
No.17:
(4pt)

面白かったかな

しばらく前に購入したので、また読み直してみようと思います。確か面白かった記憶が・・・
ビロードの悪魔 (1965年) (世界ミステリシリーズ)Amazon書評・レビュー:ビロードの悪魔 (1965年) (世界ミステリシリーズ)より
B000JACELO
No.16:
(4pt)

歴史ミステリーの名作

ディクスン・カーの歴史ミステリーの諸作の中でも一番の出来では。廃版なのが残念なぐらい、秀逸な出来栄えです。
ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)Amazon書評・レビュー:ビロードの悪魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-7)より
4150703574



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