幽霊射手
- 名探偵アンリ・バンコラン (6)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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東京創元社によるカーの第4短編集。本書から通常の短編に加え、ラジオドラマの脚本も併載され、ますますマニアのコレクション・アイテム度が増している。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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という組み合わせの落ち穂蒐集した短篇集だが、冒頭30頁に渡って、ダグラス・G・グリーンなる編者の「奇跡を創出した男――ジョン・ディクスン・カーについて」が配されているのが、一番の読み処か。 わたしはいくつかのカー作品に感銘を受けながらも、それほどのファンではなく、つまらん作品も多いと思っている。だからべた褒めの長い賛辞には首をかしげながら読んだ。 先日読んだ『不可能犯罪捜査課』について、エラリー・クイーンが「現代流派のもっとも目覚ましい成果の一つ」(P.27)と称えたなんて記述には少々引き気味だw 一方で、米国人のカーが、何度か英国と米国に交互に移り住んだ話を聞いたことはあったが、その理由は知らなかったので、そこは興味深かった。 カーには元々、当時力を持ちつつあった中産階級が金や権利を高らかに主張したり、それを守るための法治の精神よりも、保守的な英国風の貴族風騎士道趣味により惹かれる傾向があったらしい。その彼は英国人の女性と結婚したことを切っ掛けに英国で暮すようになったが、大戦後のかの国で労働党が政権を握ったことで米国に戻り、再び保守党が政権を獲ったことで英国に戻り……、なんて変遷があったことを知った。 そういった流れの上で、戦後は「現代」から距離を置いた時代もののミステリを多く執筆したようだ。 本書(と、おそらく次巻の『黒い塔の恐怖』)には、「傑れた出来栄えでありながら、何らかの理由で、単行本形式の著書には未採録であった作品」(P.35)を収録したらしい。 (1)は著者21歳のデビュー作、(2)~(5)は長篇デビュー前のアンリ・バンコランもの、(6)~(9)はラジオドラマである。 | ||||
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1926年カー21歳の頃の処女作を含む初期短編集。 チェザレ・ボルジア父子毒殺の謎に迫る「死者を飲むかのように…..」(処女作)、密室からの人体消失と殺人を掛け合わせた「山羊の影」、アンリ・バンコランもの4作品、スパイ殺しの犯人を探す「第四の容疑者」、殺人犯は冤罪か「正義の果て」、夜行列車内の殺人事件「四号車室の殺人」、 そして、ラジオ・ドラマ4作品、新婚旅行の船中から消えた新郎「B13号室」、死刑執行目前のフェル博士の推理「絞首人は待ってくれない」、見えない射手の矢による殺人「幽霊射手」、命を狙われた花嫁「花嫁消失」。 ラジオ・ドラマ脚本がよくできている。タイトル作が本短編集ではベストワン。タイムリミットものとして「絞首人は待ってくれない」が次だろうか。トリックはバリエーションに富んでおり、飽きさせない。 | ||||
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ラジオドラマ脚本ですが、長編、短編小説も含めて カーの生み出した作品の中で最高のものかもしれません。 まあ、子供の頃、学級文庫で読んで感銘を受けたからですが 謎が凄いです。 | ||||
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アンリ・バンコランのファンなのである。子供の頃読んだ少年推理小説全集などになぜかバンコランの登場する作品が多く収録されていたのが原因だと思うが、フェル博士やH・M 卿に比べキャラクターが弱いと言われているバンコランを贔屓しようとするあまのじゃく根性も大きな理由である。横溝正史で言えば金田一耕助でなく由利麟太郎を贔屓にするようなもの。そんなバンコラン・ファン必読のカー習作時代のバンコラン登場作品を含む短編集が本書である。 | ||||
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この作品は既に所持してましたが、状態が悪くなっていたので、補填で購入しました。他意はありません。 | ||||
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