ブラウン神父の秘密
- 『ブラウン神父の秘密』収録作品 (10)
- ブラウン神父シリーズ (56)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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本作はまず「ブラウン神父の秘密」という短編で幕を開け、最後に「フランボウの秘密」という短編で閉幕する。内容的には神父が自身の推理方法について語り、その実施例として神父が解決した9つの事件が語られるという構成になっている。アルバムでいうところのコンセプト・アルバムのような内容になっている。神父の推理方法については後で述べることにしよう。 | ||||
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こんなに、小さくて、偉大な書物が、入手出来ることは、有難いです。 あらゆる対応が、素晴らしいと思います。 | ||||
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ブラウン神父ものの四冊目です。 人間心理の達人である神父の言葉を(本書から)ご紹介します。 トリックとは無関係です… 「人はよく目の前にあるものを遠方のものと勘違いして、 ごく身近なもの、多分ご当人によく似たものに気づかないことがあるものです…」 (飛び魚の歌 111ページ) 文脈とは違いますが、私は、 自分自身の心の特性を、他人の中に映し出して、そして(自分の中で、自分が)反応している… 姿を思い出しました。 もし犯人が人間心理の達人であるならば、 ブラウン神父はさらにその上をゆく人間心理の達人のようです。 日頃、人々かの懺悔を聴いている神父という職業柄もあると思いますが、 ブラウン神父の自分自身を見つめる心の目も澄み切っているのでしょう^^; どのお話か忘れたのですが、 ブラウン神父がその真相を解明する手際に驚愕した知人から、 「事件を解決する秘密(秘訣)」を明かすように迫られます。 それに答えて、神父は、「自分の心を犯人の心を全く同じにできたときにその事件の全貌がわかるのです…」 と説明し、同時に、「犯人の心情と全く一つになり切ることは(自分の)宗教的修行です」と言います。 神父は「自分がどれだけの悪人であり、どれほどの悪人になりそこなっているかがわからなければ、 もし善人ぶって何をしてもしたかがない」と不思議がる知人に説明しています。 推理小説としてのトリックに絞りますと、 流石に四冊目ですから、読者も馴染んできて、驚きはやや少なめかもと思います。 ただ、トリックを抜きにして、神父の「お説教」を読みますと、 作者、チェスタトンの名言、満載という感じです。 | ||||
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パタリロの作者が絶賛していたので、興味を引かれて手に取った。確かに、100年くらい前に書かれた代物とは思えない重厚な作品だった。なにより驚くのはキャラクター造詣の深さ。あぁ、確かにそんな人います!というような癖のある人が次から次へと登場し、その性格さ故に事件が起こる。そして何より、罪を犯した人を非難するだけの人に厳しい言葉を吐き、極悪人でも受け入れるのが我々聖職者の務めなのだと言い切る神父の覚悟に、作品の凄みを見せつけられた。古典になる作品は、古典になるだけの理由がちゃんとあった。このレベルに行きつく現代の作品はどれだけあるだろうかと唸らせる一品。 | ||||
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昨今のどんでん返しが主流の日本の推理(?)小説(ともいうべきほどでない駄文)を書かれている作家たちは、ブラウン神父シリーズを読んだことがあるのでしょうか?最後の一ページで驚かすためだけにそんなに引っ張らなくても、こんなにコンパクトな量で面白い小説はかけるんです。 キリスト教や説教くさいところが鼻に付くという方もいらっしゃるようですが、「マーン城の喪主」などは人と神の許しの違いという解釈を超えて哲学の考え方にも匹敵するものがあります。 ブラウン神父を読んでいると、「一つの事柄に真理は一つしかありえない。」といったデカルトの言葉を思い出します。 シリーズ全編においてブラウン神父のこの考え方が貫かれています。 何事においても自分の信念は曲げない、簡単なようでとても今の時代、それをやろうとするのは難しいです。 頑固とは違うので。 | ||||
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ブラウン神父の名推理が収められた短編集の第4弾です。 本書は、10編の作品から構成されていますが、 第1編の「ブラウン神父の秘密」と 第10編の「フランボウの秘密」は2つで1つの作品となっています。 第1編「ブラウン神父の秘密」で神父の推理法が語られ、 その具体例として、以下の第2編から第9編があり、 事件を語り終えたところで、 第10編「フランボウの秘密」が語られるという 形態となっています。 第4弾となっても、 奇抜な作品が読者を楽しませてくれます。 以下に、各編に対し簡単なコメントを記します。 「ブラウン神父の秘密」 神父独自の推理法とは。初公開。 「大法律家の鏡」 鏡が謎の焦点。神父の指摘する犯人とは。 「顎ひげの二つある男」 なぜ、顎ひげを二つ持っていたのか? その疑問が真相を導き出す。 「飛び魚の歌」 謎のアラビア風の人物。金魚盗難の真相とは。 「俳優とアリバイ」 神父が挑む、アリバイ崩し。 「ヴォードリーの失踪」 謎を解く鍵はたばこ屋。 意外な動機も盛り込まれています。 「世の中で一番重い罪」 一番重い罪とは。神父、城のお堀に落ちる。 「メルーの赤い月」 ルビーの盗難事件。<山岳導師>とは、何する者ぞ。 「マーン城の喪主」 決闘の意外な真相を神父が推理する。 「フランボウの秘密」 フランボウ、自らを語る。 | ||||
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