ナイン・テイラーズ
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.00pt |
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事件は相変わらずシンプルで、偶々葬式の時に掘り起こした墓の中から身元不明の死体が発見される。死体は顔を潰され、両手首は切断されて、ない。 | ||||
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種明かしにうなりました。 | ||||
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日本に馴染みのない鳴鐘術の理解が難しい。それ以外は鐘の鳴る街並みの情景が美しく想像できるなど、文学作品として楽しめる。ミステリーとしても意外な犯人物として他に類を見ない作品。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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とにかく冗長で退屈な部分が多く、読了には多大な忍耐を要した。23%過ぎたところで、やっと事件が起きる。教会の鐘の説明とか、水門の様子とかに多くのページが割かれる(最後のオチに関連はしているが、とにかく長すぎる)。地域の地形とか建物の配置などの記述も長く、飽き飽きする。312頁(英語版)あるが、150頁にまとめて欲しかった。最後の5%の洪水の様子の記述に耐え抜くと、最後の2ページのオチでつじつまを合わせていることが解る。田舎なまりか、無教養なまりか、会話はサーット流せない部分も多い(I goes, I sees等々)。鐘に関する記述は無意味な文字の羅列が多く、退屈!私の鑑賞能力を超えた作品。 | ||||
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※ネタバレ "ナイン·テイラーズ"とは、"9人の仕立て屋"という意味ではなく、"九告鐘"と言って、死者を弔うために9つの鐘で鳴らす鐘の音のことでした。"テイラー"はテラー(teller)がなまったものだとP37の8行目に書いてあります。 オックスフォード大卒の才媛であるドロシー·L·セイヤーズが、イギリスの教会の鐘についての知識を延々と述べていますが、小説の中の犯罪に関して、鐘は大して重要な役割を果たしてはいないみたいです。……無理やり犯罪に鐘を結びつけた感じがします。……っていうか、鐘がなってる時に鐘部屋にいたら死ぬというなら、鐘部屋にいた男が死んだと分かった時に、最初にその可能性を考えなきゃだめなんじゃないかと思います。 ディーコンが、脱獄したあと生きていて、隠した宝石を取り戻すために、フェンチャーチに帰ってきたのは、半分くらい読んだところで分かったけど、その他のことは、全部予想が外れた。……でも、自分が考えた筋書きのほうが、面白いんじゃないかってちょっと思いました。 ただ、これだけ退屈な話を沢山挿入しても、なんとか最後まで読む気になるのは、人に読ませる文章を書く才能は、少しはあるからかなと思いました。……登場人物も無駄に多くて、いちいち覚えるのがめんどくさい。 | ||||
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先日、英国ミステリ作家ジム・ケリーによる「水時計」という本を読みました。その小説はドロシー・セイヤーズ「ナイン・テイラーズ」に啓発されて書かれたものだそうで、イングランドのケンブリッジシャーという地方が舞台になっているのも同じということでした。それで、次はこの「ナイン・テイラーズ」を読んでみようと思い立ったわけです。 ところが、確か「ピーター卿の事件簿」だけは読んだはず・・と思って本棚を見れば、「ナイン・テイラーズ」もすでに持っているではありませんか。つまり読んでいたのにすっかり忘れていたわけです。最後まで読んでもまったく内容を思い出すことができず・・(汗)。 ぼんやりした記憶では「ピーター卿の事件簿」はイマイチだな・・と思い、でもとりあえず代表作ということだから「ナイン・テイラーズ」くらいは・・と思って読んてみたのでは、と。結果どちらもイマイチで、現在に至るまで他の作品を手に取ることもなく何十年が経過したようです。 まだ20歳前後だったと思いますが、今から思うと、この渋い作品を理解するにはまだ若かったような気がします。正直言うと今回も、6割あたりまではかなり退屈で何度も途中で寝落ちしかけました。それでもがんばって読んでいたら、後半になってからじわじわと味がわかってきたというか、楽しくなってきました。 主題になっている鳴鐘術というものに初めて出会ったのは、コニー・ウィリス作「ドゥームズディ・ブック」でした。鳴鐘術のチームというのが登場するのですが、教会の鐘といえば1人がカラーンコローンと鳴らすだけのものだと思っていたので、へえとびっくりしました。次はイーデン・フィルポッツの「だれがコマドリを殺したのか」で、主人公が一目惚れする令嬢の父親が、鳴鐘術のことなら話し始めたら止まらないほどはまっている聖職者という設定でした。よって漠然とした知識があったので、この小説でも、牧師さんや村人たちがチームを組んで熱心に取り組んでいる様子がすんなりと入ってきました。 ヨーロッパの教会では、鐘がひとつだけでなく複数あって、どの鐘をどういう順番で鳴らすかやその強弱などにマニアックなこだわりがあるようです。この小説では、鐘になにやら神秘的なものを感じる人々が多く、各鐘には名前までついていますし、ひょっとして人格を持つのではないか?と言う人まで出てきます。巨大な鐘が並ぶ教会のてっぺんの部屋で、次々に鐘が鳴る様を見、音を聞く機会があれば、怖いようなその雰囲気が感じられるのかもしれません。ただし、大音響で耳がおかしくなってしまうかもしれませんが・・。 ミステリではありますが、犯罪捜査とその真相をストレートに楽しみたい方には、じれったくて、はっきり言ってつまらないと思います。そこかしこにちりばめられた英国的ユーモアもわかりにくくて、ただ退屈でしょうし、どこかとぼけた味の探偵役、貴族のピーター卿もなんだかたよりなさげです。 私が思い浮かべたのは、たとえばオクスフォードの学寮なんかで、学者の先生が忙しい講義の息抜きに、暖炉の前でこの本を読みながらリラックスしてクスっと笑っている姿です。さまざまな古典や聖書からの引用、しゃれた警句などは、広い教養がなければくすっと笑うことさえできません。 このあたりは訳者の浅羽莢子さんが細やかに注釈をつけてくださっているので、その場で出所や意味を理解することができます。この方は「死者の書」をはじめとするジョナサン・キャロル作品のすばらしい翻訳で出会って以来、敬服しています。この作品に登場する田舎の農民たちの方言も、味があってとてもよく雰囲気が出ていると思います。人物ごとの言葉の使い分けも見事で、それがまたこの作品を味わい深いものにしています。 ラスト、水害で堤防が決壊し人々が教会に避難、村が水に沈んでゆく圧巻のシーンは、先に読んでいた「水時計」と同じでした。いや、「水時計」が「ナイン・テイラーズ」をまねたのですね。この作品を読んでいると、教会は村の中心であり、人々の心の支えであり、人生の通過点での数々の行事に関わり、いかに大切な存在かがよくわかります。昔の日本のお寺もこんな感じだったのでしょうか。1930年代の英国の村落や人々の生活もわかって興味深いです。 肝心の犯罪ですが、いったい殺されたのは誰なのか?なんのために?殺したのは誰か、は最後まで明らかにされません。真相は賛否両論あるかと思いますが、個人的にはとても良い終わり方だと感じました。 セイヤーズを楽しむにはまだまだ修行が足りない気がしますが(笑)年を重ねて昔よりは少しわかるようになったかもしれません。確かに忍耐がいりますが、今回はこれきりにせず他の作品も読んでみたいと思いました。 | ||||
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今回購入したのは三冊目です。 厚みがあるので落丁がひどい。 好きな作家でよみなおすので買いました。 | ||||
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クリスティと並ぶイギリスの女流推理作家、セイヤーズの最大傑作ということで期待して読んだが、前半はあまりの冗長さに忍耐の連続であった。後半から緊迫感が出て来るが推理小説という面だけで考えると全体の半分以下の頁数で十分な内容である。教会の鐘を鳴らす技術(鳴鐘術)や教会内部の建築、イギリスの小さな村の住民たちの生活や自然との関わり等がきめ細かく描かれる。また会話がピンポンのようなやりとりではなく一方的に喋りまくるというパターンが多く読みにくい。ただ、最後の3頁まで来ると今まで冗長と思われたものが壮大な建築物のようなものを生み出すといったスケールの大きさを実感できた。 全体は四つの巻から構成されている。巻の一はプロローグといえる内容で貴族探偵ピーター卿が大晦日の夜に鐘を鳴らすメンバーの一人となることや十年前に発生した宝石盗難事件が述べられる。巻の二は事件編といえる内容で、病で死亡した人を埋葬しようとして墓を掘り返した所見知らぬ人の死体が埋められていたという殺人事件がテーマとなる。捜査を開始したピーター卿と地元の警察署長は十年前に起きた宝石盗難事件が関係している事に気づく。巻の三は解決編といえる内容で、容疑者たちの証言で真相がほぼ明らかになる。巻の四はエピローグといえる内容で、最後の3頁で全てが明らかになる。 このエピローグは人間の本来持つ善意といった一つの理想的な姿が描かれており、それまで饒舌と思われた内容が説得力を持ちうまく生かされているように思う。 全体的におとぎ話のような雰囲気があり現実感という点では物足りない。登場人物は女性陣は上手く描き分けられているが男性陣は類型的で現実感がなく魅力に乏しい。また比喩や引用が多く訳注が無ければもっと読みにくかったと思う。原文の誤り等も指摘されており訳者に敬意を表したい。 | ||||
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