闇からの声



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    初公開日(参考)1963年06月
    分類

    長編小説

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    闇からの声 (創元推理文庫)

    1963年06月28日 闇からの声 (創元推理文庫)

    隠退した名探偵リングローズはイギリス海峡に面した旧領主邸ホテルに招待された。ところがその夜、彼の耳に闇をつんざく幼児の悲鳴、恐怖のどん底におののく、いたいけな叫びが聞えてきた。生来子供好きのリングローズは事情を調べようと思って翌朝ホテルの中を捜してみたが、それらしい子供は見あたらなかった。声は確かに聞えたのに、その声の主はいないのだ。すると、不審の念にかられたリングローズに、同宿の老婦人が説明してくれた―その子供は亡くなったのですよ。このホテルで一年以上も前に、と。名作「赤毛のレドメイン家」と並んで推理小説史上に、不滅の光茫を放つ傑作。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

    闇からの声の総合評価:8.08/10点レビュー 13件。Bランク


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    全2件 1~2 1/1ページ
    No.2:
    (6pt)

    英国大邸宅の謎

    意外と面白かったです。

    わたろう
    0BCEGGR4
    No.1:
    (7pt)

    『赤毛~』もいいが、こちらもネ♪

    フィルポッツと云えば『赤毛のレドメイン家』と連想されるように、あまりそれ以外の作品については巷間に知られていない。しかし、逆にそれが仇になっていると私は思っている。
    はっきり云って『赤毛~』は今読むとミステリの歴史に燦然と輝く名作かと訊かれれば、万人が万人とも首肯するとは限らないだろう。昔のミステリにありがちな冗長さを感じるし、同じアイデアでもっと優れたミステリが現在では存在しているからだ。だから『赤毛~』を読んで、「なんだ、フィルポッツとはこんなものか」と思われ、それ以外の作品に手を伸ばしていない方々が多くいると思う。しかし、私はそれは勿体無いと思う。なぜなら私は『赤毛~』よりも本書の方が面白いと感じたからだ。

    本書は全く『赤毛~』とは設定が違う。なぜなら犯人は誰だという謎解きがあるわけではない。犯人は事前に解っており、探偵はその犯行を暴くために存在している。では倒叙物かと云われれば、そうとも云いきれないところがある。あえて云うならばサスペンスの部類に入るだろう。
    本書の主人公は引退した刑事。彼が招待されたホテルで床に就くと闇から聞こえる子供の悲痛な叫び声。しかし子供の姿はどこにも見えなかった。気味悪がった刑事は宿泊客の1人、老婦人にその話をすると、それはこのホテルで亡くなった少年に違いないという。その婦人によればその少年は貴族の息子で、父親と付添夫とで滞在していたが、夜毎彼の叫び声が聞こえ、とうとう衰弱死してしまったのだという。元刑事はその2人が犯人に違いないと見当をつけ、犯罪を証明しようとするというのがあらすじ。
    幽霊からのメッセージといささかオカルティックな導入で始まる本書の主眼はこの元刑事と犯人と目される男との頭脳戦・心理戦を楽しむ作品だ。
    人間を描くという意味で、既に文学界の大家だったフィルポッツの実力は十分であり、この対決も様々な駆け引きが成され、読み物として楽しめる。『赤毛~』が視覚的に鮮烈なイメージの導入であったのに対し、本作では題名どおり「闇からの声」と聴覚的な導入であるのもなかなか興味深い。

    で、本作はホラーではなく、ミステリである。従って冒頭の幽霊からのメッセージも合理的な説明がなされる。私は当時この真相が気に入らなくて、評点を1つ下げたのだが、今ならば、確かにこういうトリックはありえるなぁと思える。
    ぜひ読むべきという作品ではないが、読むと意外に面白いといった類いの作品である。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.11:
    (5pt)

    古い記憶の底から

    小学6年生の夏、白黒テレビで見た、東野栄治郎主演のドラマ「闇からの声」
    ずっと心の中にいつか読まなければ…という思いがありましたが、50年もたって
    ついに読みました!
    東野栄治郎といえば水戸黄門ですが、私はこのドラマの「塙平七」の印象があまりにも
    つよかったので、水戸黄門のほうが違和感あります。
    引退した名刑事のジョン・リングローズが、イギリス海峡に面した旧領主亭ホテルに
    招かれて宿泊した時、真夜中に、突然聞こえてきた子どもの叫び声。
    それから、謎を解く旅が始まる。すべて解決し、殺人犯が絞首台に送られたあと、
    リングローズがもういちどホテルに立ち戻ったときに、声の謎がすべて明かされる。
    読後の満足感と余韻が心地よい。
    闇からの声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:闇からの声 (創元推理文庫)より
    4488111025
    No.10:
    (4pt)

    「追憶からの声」

    中学2年だった'70年の夏休み、NHKの銀河ドラマ枠で本作がオンエアされたのですよ。確か一週間全5回のミニシリーズだったけど、連日TVに齧りついていました。そして次の週にはこの創元推理文庫版を神保町の書店で入手したわけで。

    ドラマは戦前の日本に舞台を移した翻案もので、主人公の隠退した名刑事には俳優座の重鎮であり、前年からTVドラマ「水戸黄門」で主演していた東野英治郎。老婦人はやはり俳優座の盟友で小津安二郎「東京物語」などでお馴染み東山千栄子、他に劇団民藝で頭角を現しつつあった大滝秀治や東宝特撮に欠かせない田崎潤など多士済々で、主人公「ジョン・リングローズ」の名を「塙平七」などと洒落っ気のあるネーミングもありました。

    「赤毛のレドメイン家」と並ぶフィルポッツの名作とされる本作の評価は皆さんのレビューでも明らかですが、半世紀も前の白黒ドラマを今日観る機会はまず無く、残念な思いはつのります。全ては遠い追憶の彼方なのでしょうか…。
    闇からの声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:闇からの声 (創元推理文庫)より
    4488111025
    No.9:
    (4pt)

    犯人との心理戦は超一流であるがミステリとしては今一つ

    引退した名刑事リングローズは休暇のために旧知の友人が営むホテルを訪れるがそこで深夜に少年が助けを求める叫び声を聞く。同宿の老婦人の話ではその部屋では一年ほど前に少年が同じような叫び声を上げて病死したという。リングローズは闇に葬られた卑劣な犯罪の存在を確信しその真犯人を暴く事を決意する。

    本作は序盤で犯人が特定されその後はいかにして犯人を追いつめるかがテーマとなる「刑事コロンボ型」の物語展開である。共犯者が対象となる前半は展開が遅くやや冗長であったが第10章「第二の戦闘開始」からは狡猾な真犯人との駆け引きや心理戦が緻密に描かれグイグイと引き込まれた。また終盤の舞台となるイタリアのコモ湖周辺の風景描写も目に浮かぶようで田園小説の作家と言われるだけあって見事である。ただ全体的に同じ事の繰返しや事件とは無関係な記述等で読後は疲労感が残った。

    序盤における犯人の特定は物語としては納得できるがあくまでも仮説にすぎない。現実的に考えた場合この程度の根拠でここまで相手を悪人扱いしていいものか疑問である。犯人側の動機も深くは解明されておらず結局は勧善懲悪に終わっているのは安易ではなかろうか。また事件を外面的に見ると冒頭の「闇からの声」を除けば平凡なものであり犯人側の対応がもっと冷静であれば解決は無理だったはずである。知的ゲームとして見れば面白いが現実の犯罪として見たときはやや消化不良の感がある。

    二十代の頃に最初に読んだ時は傑作として感激した記憶があったので期待して再読したのだがそれほどの評価とはならなかった。特に登場人物に魅力を感じられなかった。ヒーロー扱いのリングローズも善悪の間でもう少し人間として悩んでほしかった。「赤毛のレドメイン家」と同様に名作として圧倒されたがミステリとしては今一つという感じである。
    闇からの声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:闇からの声 (創元推理文庫)より
    4488111025
    No.8:
    (1pt)

    冗長なサスペンス・ドラマ

    倒叙でもなし、本格でもなし、中途半端な作品。 かつてはそれでも評価を得られたのであろうから、古典の一つとして読むしかない。 それでも冗長であり、読了が難儀であった。 作者が高名、というだけ。 優れているのは解説者と翻訳者のほうではないだろうか。
    闇からの声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:闇からの声 (創元推理文庫)より
    4488111025
    No.7:
    (5pt)
    【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

    探偵対犯人の心理戦。

    本書は最初から犯人が判っているので、「フーダニット」ものでは勿論無い。探偵役である引退した名刑事が、何と被害者の幽霊から事件の存在を知り(その謎も面白さのひとつ)、別人に成り済まして犯人に近付き、何とか証拠を押さえようとあれこれ芝居を繰り広げると云うもの。何のことはない、我々には既に『刑事コロンボ』シリーズでお馴染みになった、探偵対犯人の肚の探り合い、心理戦である。その意味では目新しさは失われているものの、人物描写が巧みで読者を飽きさせない。所謂「文学」と偉そうに呼べそうな重厚さには欠けるものの、秋の長夜にはピッタリの味わい深い佳品である。出来得ればフィルポッツの他の作品も復刊、乃至新訳を出して欲しい。
    闇からの声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:闇からの声 (創元推理文庫)より
    4488111025



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