守銭奴の遺産
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守銭奴で有名な高利貸のジャービス・スワンが、自室で何者かに盗品の短剣で刺されて殺されました。その部屋は壁に鉄板をはりめぐらせ、天井と床はコンクリートばり、ドアにも鉄板、6本のボルトで施錠、窓は取り外すことの出来ない鉄格子入り。部屋そのものが金庫のような密室でした。この謎に警察を引退した55歳のリングローズと現役35歳の切れ者アンプラー警部補が挑みます。二人は捜査の過程で、ジャービスの秘書兼運転手のウィリアム、ジャービスの甥のレジナルド、姪のジェラルディンに出会い、好感を抱いて親しく付き合うようになります。密室の謎が解けないまま第二第三の殺人が起きます。やがてたどり着いた真実とは、自分勝手な論理で悪人を始末し、善人に利益を施す犯人の存在でした。しかも逮捕しない!裁きは神の手に委ねられたのです!フィルポッツは新しいタイプの犯人を描きたかったようですが、ちょっと現実離れしてしまいましたね。この作者の他の作品に登場する知的で自己中心的なサイコパス犯人たちのほうがまだリアルでした。漫画のデスノートの夜神月に近いものがあります。 | ||||
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フィルポッツはイギリス出身の作家で別名ハリトン・ヘクスト。ダートムア地方を舞台にした田園小説で大家の仲間入りを果たし、60代から推理小説を書き始める。代表作『赤毛のレドメイン家』『誰がコマドリを殺したか』が知られる。特に前者は江戸川乱歩がロマンティシズム探偵小説の傑作と称える。 本書は1926年に出版された"The Marylebone Miser"の全訳。1953年『別冊宝石』に「密室の守銭奴」の題で抄訳が出ていたこともあり、乱歩はこの小説も紹介している。彼の意見ではフィルポッツの本領は本書のような純粋な謎解きやパズル小説にはなく、「レドメイン」にはるかに劣るという。 冒頭に提示される密室殺人、ジグソーパズルの一片一片を探し求めるという探偵役リングローズの推理法、殺害方法を発見する意外な手がかり、そして犯人の異常な性格に創造性が感じられ、本格推理小説として捨てがたい魅力がある。 | ||||
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