白骨の処女
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この小説は昭和の初期に書かれたもので、何人か殺されますが、全然血なまぐささを感じない、明快な、時として中学生並みの文体が特徴です。こんな明快な文章を、あの、大戦間の混沌とした日本の、昭和初期大衆小説の大家をたくさん見出した編集者だった作家が書くなんて…それはそれで新しいです。 一気に読むと面白さが分かります。あれ?でも最初の殺人は何のために誰が起こしたんだ?動機としては浅はかではないか?とか思ったりしましたが、血縁をめぐる連続殺人に、そして殺されて行方不明になっていた娘は実は…。読んでのお楽しみ。 | ||||
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乱歩らの編集者だった著者による30年代に書かれた長編ミステリー作品。 アリバイ崩しものと謳っているが、メインではなく、あくまで最初の事件だけに限ったトリックであり、トリック自体も今から読むと子供騙しである。 正直これでアリバイ崩しものの元祖的傑作!と言うにはかなり無理があるような・・・。 プロットも入り組んでいる割にミステリー的な面白さに欠けるしで、よくも悪くも編集者が書きがちなまとまってはいるが、どこかで読んだことがあるような強烈な面白さには欠けるパターンの典型のような気がする。 凄く面白そうな感じだが、実際読むとまあ普通である。 | ||||
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「テンポのいい文体はまったく古びていない!」と紹介には書かれていますが、今だと平仮名表記になる言葉が漢字になっている箇所が多いのでテンポ良くは読めないです。 また推理物として特筆する面白さはないです。 古い小説が好き、等どうしても気になる方以外はわざわざ本書を選ばなくて良いと思います | ||||
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どうして買ったのかは忘れてしまい、本棚の積ん読コーナーにあったのをなんとなく手に取りましたが、面白く読めました。 昭和初期の作品であり、推理小説をあまり読まない私でも2/3あたりで犯人やトリックの目星は大体つくので、その部分に面白さを過度に求めるのは酷でしょう。 ついついハマってページを繰ってしまうのは、 ・講談のようなテンポのよさ ・当時の風俗や会話口調が生き生きと伝わってくるところ ・面白い探偵小説を書いてみせるぞという意気込みを感じるところ ・トリック、人間の性や心理、過去からの因果など、今の推理小説の必須要素が全部入っていること からなんだろう、と思います。 こういったある分野の原点のような作品をさらっと文庫で出版する河出書房新社に敬意を表します。 | ||||
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この長篇がまさか文庫で復刊されようとは!Viva、河出! 元々全て書下ろしによる昭和7年新潮社「新作探偵小説全集」全10巻のひとつで、 それ以来なぜか一度も復刊される事もなかった。「論創ミステリ叢書」のような高額本以外でこういう風に手軽に読めるようになる事は大変価値がある。 本作の概要を、昭和7年当時の全集内容見本より一部引用。 〝春麗かなる美貌の令嬢瑛子の不可思議な失踪と同時に、帝都の一隅に或る青年の怪死體が發見されて、事件は急轉直下的に廻轉する。 一方、北國の富豪山津常太の過去を包む呪ふべき秘密を中心に、戦慄すべき惨劇と宿命との一大交響楽は火の車の如く展開する。 その指揮棒を振るは魔か人か!顫へ戦く人影、古風な金指環、北龍荘の怪、完全無欠のアリバイ、崩れゆく断層、等々々。〟 私は初刊本を古書で買って以来の再読だったが、その時よりも面白く読めた。 編集者・雨村ならではの余計な部分を削ぎ落し全篇快調な筆捌き、新潟・東京二都のロマンティックな戦前モダン風景、 存外アリバイの構図などもしっかり書かれていて蒼井雄「船富家の惨劇」果ては松本清張「点と線」のプロトタイプに成り得ている(褒め過ぎか?)。 『新青年』でよく見られるユニークなルビも、この文庫では面倒臭がって省く事もなくキチンと載せているのが偉い。 さすが河出、ラノベ絵カバー・語句改変に忙しい角川や光文社とは違う。ちなみに初刊本に併録されていた短篇「負債」は本書には未収録。 このところ久生十蘭・日影丈吉、あとシブいところでは三角寛なども文庫化していた河出だが、 この勢いで日本の探偵小説の埋もれた作品を次々と復刊していってもらいたいもの。 前述の新潮社「新作探偵小説全集」の中で近年の復刻から忘却されている作家といえば、佐左木俊郎の「狼群」か。 あ、大事な事を書き忘れていた。本書の解説は山前譲氏。 | ||||
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