屍の記録



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初公開日(参考)1957年01月
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長編小説

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屍の記録 (ミステリ珍本全集12)

2016年06月30日 屍の記録 (ミステリ珍本全集12)

明治・大正・昭和と代々の当主が失踪を遂げる京都伏見の造り酒屋に潜む悪意の罠! 狐の祟りとされる伝説に隠された真相とは? 鮎川哲也『黒いトランク』と13番目の椅子を争った幻の本格ミステリが、ついに復活します!(「BOOK」データベースより)




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No.1:
(5pt)

ジュブナイル級の人間消失トリックを許容できるかどうか

鷲尾三郎というと大河内常平・楠田匡介・岡田鯱彦らと並んで60年代後半以降に著書が再発されず、古書価がえらく高騰した戦後作家。

▲「屍の記録」(長篇)
とかく脱力しそうな人間消失トリックで、好事家には有名な作。
だがそれを除けば、由緒ある古都の酒蔵に代々連続するオカルティックな凶事とそれに立ち向かう主人公のラブロマンスが交錯するストーリーは実にいい。
バカバカしく子供騙し過ぎるかもしれないけれど、探偵小説なんて抑々つくり物・御伽噺みたいな要素が美味しいのだからね。
現実に擦寄り過ぎた結果のミステリが社会派な訳で、世知辛い現代の中で産業ミステリやサラリーマンミステリみたいな小説をわざわざ読みたいとは思わない。
最低限のリアリティは必要だけども、探偵小説好きから言わせればその古さ・奇妙さ・前時代っぷりがセクシーなのであって、
本作における実際ありえない仕掛けの本格扱いに嘲笑があったとしても、これはこれで存分に面白い。

▲「呪縛の沼」(長篇)
こちらも本格調で、撃抜かれた密室死がメインテーマ。だが探偵役の英法学者・三木要の個性に特筆すべきところがなく、
これなら上記「屍の記録」のウエットなプロットと、なにかと隙の多い探偵作家・牟礼順吉の方が味がある。
三木要はラストにて開陳する大勢の容疑者達の入り乱れた暗い過去をどうやって全部探り当てたのかも疑問。

△「雪崩」(中篇)
アプレゲール・カップルが罪に罪を塗り重ねてしまう倒叙物。
性行為がフリーではなかった戦前人にとって、アプレ達の無軌道な行為は当時ショッキングだったろうが、現代の眼から見るとたいした事ではない。
アプレものの弱さはそんなところにある。

△「生きている人形」(短篇)△「魚臭」(短篇)△「死の影」(短篇)
これら3短篇は単行本初収録との事。 「魚臭」「死の影」は犯罪のない、もろスーパーナチュラルな小品。
「生きている人形」は生きるため躰を犠牲にしなくてはならない京祇園舞妓の悲しい運命を描いたもので、
江戸川乱歩「人でなしの恋」に近いようで異なるしっとりした倒錯の世界。
京都弁での進行もあり印象深くて良かったけれど、それだけに結末場面とタイトルに読み手の気持をガッチリ掴むもう一捻りが欲しかった。

「早くも」というべきか「ついに」というべきか、この全集も本巻で刊行打ち止めとのこと。
屍の記録 (ミステリ珍本全集12)Amazon書評・レビュー:屍の記録 (ミステリ珍本全集12)より
4864031584



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