八人の招待客
※タグの編集はログイン後行えます
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
八人の招待客の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
八人の招待客《Murder On New Year's Eve》(1936年) 八人の中の一人《The Jack Of Diamonds》(1937年) 本の裏カバーに、リチャード・ウェッブとヒュー・ホイーラーの写真があり、初めて拝見。感激だなあ! 2篇とも短めの中編で、過去に邦訳はあるそうですが手に入りっこありませんので、単行本化たいへんありがたい。 読後感としては、「八人の中の一人」は単純だけれど現代的で明快、古典ミステリを読み込んだ読者なら犯人のめぼしはつきやすいでしょう。★は3つ半。「八人の招待客」はプロットは単純ながら登場人物の行動描写がいまいち整理不足に思われ、読後すっきりした気がしない感じで、★は2つ半。平均して、本としては★3つとしておきます。いや、新訳出版に敬意を表して★4つか!いやいや、1ページ16行で218ページ、これで2,200円は高いから、やっぱり★3つだな(^-^; ま、いずれにしても一気に最後まで読ませるストーリーテリングの冴えはさすがです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分がまだ存命の内に本作を出版してくれたことに感謝。そりゃ、現在の視点で見れば、評論家よろしく言いたいことも あろうけれど、まだまだ発掘(翻訳)されていない逸品は、それこそゴロゴロあると思う。だからさ、この企画の今後の来たと応援、皆でしようよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ほかの方が著者のことなどは詳しく書かれているので、作品そのものに対してのみ書きます。 「八人の中の一人」は、マンハッタンの高層ビル40階が舞台。大晦日の夜、会社合併に関連して集まったなかの7人に殺害予告状が舞い込む。それを見つけた社長秘書キャロルとその7人は、エレヴェーターは止まり、電話も通じず、ヒューズもとんで真っ暗闇の中に閉じ込められる。やがて最初の殺人が起こり…。 連続する殺人、日めくりカレンダーなどの小道具の使い方などは、『そして誰もいなくなった』を想起させるが、物語全体のキーは、キャロルの恋愛にある。 「八人の招待客」の方は、共通の敵である脅迫者を殺害するためにヴァンダルーンが地方の自宅に脅迫者を含めた7人を招待する。しかし、招待客の一人が裏切り、計画が水の泡になりかけるが…。 こちらは、ほかの方も書いているように『オリエント急行殺人事件』がすぐに浮かぶ。全体としては、予期せぬ客人と執事が大きなキーとなる。最後まで読むと、ドロシー・L・セイヤーズの諸作と『黒後家蜘蛛の会』が頭に浮かんだ。 両作とも舞台とか映画(ドラマ)に向いているかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
パトリック・クェンティン(Q・パトリック)の中編2編の翻訳。分量的には、『八人の中の一人』(1936年)が約94頁、『八人の招待客』(1937年)が約105頁で、『八人の招待客』の方が最後にひとひねりあるため、ちょっと長い。 Q・パトリックには、リチャード・ウェッブとマーサ・ケリー時代、ウェッブ単独時代、ウェッブとメアリー・アズウェル時代があるが、1934年からはウェッブとヒュー・ホイーラーの合作となって、日本でおなじみのパトリック・クェンティンという筆名が誕生し、『俳優パズル』等の傑作群が書かれた。しかし、二人はQ・パトリックという筆名もそのまま残したので、パトリック・クェンティン時代にQ・パトリックの名義で書かれた作品も存在する。今回の2編もそういう作品である。 しかし、普通の日本人読者としては、こんな面倒なことに関わるのは勘弁してほしい。それで、ウェッブとメアリー・アズウェル合作ミステリー(原作名義はQ・パトリック)も、ウェッブとヒュー・ホイーラーがジョナサン・スタッジ名義で書いた本も、日本語訳はパトリック・クェンティンという名義で刊行されてきた。今回もそれでよかったと思われるが、妙なこだわりで、Q・パトリックというややこしい名義になってしまった。 さて、今回は、『そして誰もいなくなった』(1939年)に類似する先行作、という趣旨での刊行である。 2中編とも本邦初訳ではなく、新訳であり、別冊宝石と宝石に既訳がある。既訳の題名は『大晦日の殺人』と『ダイヤモンドのジャック』で原題通りだが、今回は内容及び上記の趣旨に合わせるこういう題にしたとの断り書きがある。 内容はあまり書かないようにしたいが、どちらも快調な展開の、よくまとまった中編ミステリーの佳作で、新訳と単行本収録は有意義と思う。特に『八人の中の一人』の方は、40階建てのオフィスビルの最上階を大晦日の夜に、雪の山荘パターンの密室にしてしまうという大胆で、現代的な趣向に感心する。 それでは、この2作は、『そして誰もいなくなった』に類似する先行作といえるか??? まあ、『八人の中の一人』は、密室的状況で紙による殺人予告があり、密室的状況で1人ずつ死んでいき、カレンダーも一日ずつ破られて行くので、類似するといえないことはない。 しかし、『八人の招待客』の方は、ちょっと無理だろう。こちらはむしろ、『オリエント急行の殺人』的状況と思う。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 4件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|