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闇からの声
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闇からの声の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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小学6年生の夏、白黒テレビで見た、東野栄治郎主演のドラマ「闇からの声」 ずっと心の中にいつか読まなければ…という思いがありましたが、50年もたって ついに読みました! 東野栄治郎といえば水戸黄門ですが、私はこのドラマの「塙平七」の印象があまりにも つよかったので、水戸黄門のほうが違和感あります。 引退した名刑事のジョン・リングローズが、イギリス海峡に面した旧領主亭ホテルに 招かれて宿泊した時、真夜中に、突然聞こえてきた子どもの叫び声。 それから、謎を解く旅が始まる。すべて解決し、殺人犯が絞首台に送られたあと、 リングローズがもういちどホテルに立ち戻ったときに、声の謎がすべて明かされる。 読後の満足感と余韻が心地よい。 | ||||
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中学2年だった'70年の夏休み、NHKの銀河ドラマ枠で本作がオンエアされたのですよ。確か一週間全5回のミニシリーズだったけど、連日TVに齧りついていました。そして次の週にはこの創元推理文庫版を神保町の書店で入手したわけで。 ドラマは戦前の日本に舞台を移した翻案もので、主人公の隠退した名刑事には俳優座の重鎮であり、前年からTVドラマ「水戸黄門」で主演していた東野英治郎。老婦人はやはり俳優座の盟友で小津安二郎「東京物語」などでお馴染み東山千栄子、他に劇団民藝で頭角を現しつつあった大滝秀治や東宝特撮に欠かせない田崎潤など多士済々で、主人公「ジョン・リングローズ」の名を「塙平七」などと洒落っ気のあるネーミングもありました。 「赤毛のレドメイン家」と並ぶフィルポッツの名作とされる本作の評価は皆さんのレビューでも明らかですが、半世紀も前の白黒ドラマを今日観る機会はまず無く、残念な思いはつのります。全ては遠い追憶の彼方なのでしょうか…。 | ||||
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引退した名刑事リングローズは休暇のために旧知の友人が営むホテルを訪れるがそこで深夜に少年が助けを求める叫び声を聞く。同宿の老婦人の話ではその部屋では一年ほど前に少年が同じような叫び声を上げて病死したという。リングローズは闇に葬られた卑劣な犯罪の存在を確信しその真犯人を暴く事を決意する。 本作は序盤で犯人が特定されその後はいかにして犯人を追いつめるかがテーマとなる「刑事コロンボ型」の物語展開である。共犯者が対象となる前半は展開が遅くやや冗長であったが第10章「第二の戦闘開始」からは狡猾な真犯人との駆け引きや心理戦が緻密に描かれグイグイと引き込まれた。また終盤の舞台となるイタリアのコモ湖周辺の風景描写も目に浮かぶようで田園小説の作家と言われるだけあって見事である。ただ全体的に同じ事の繰返しや事件とは無関係な記述等で読後は疲労感が残った。 序盤における犯人の特定は物語としては納得できるがあくまでも仮説にすぎない。現実的に考えた場合この程度の根拠でここまで相手を悪人扱いしていいものか疑問である。犯人側の動機も深くは解明されておらず結局は勧善懲悪に終わっているのは安易ではなかろうか。また事件を外面的に見ると冒頭の「闇からの声」を除けば平凡なものであり犯人側の対応がもっと冷静であれば解決は無理だったはずである。知的ゲームとして見れば面白いが現実の犯罪として見たときはやや消化不良の感がある。 二十代の頃に最初に読んだ時は傑作として感激した記憶があったので期待して再読したのだがそれほどの評価とはならなかった。特に登場人物に魅力を感じられなかった。ヒーロー扱いのリングローズも善悪の間でもう少し人間として悩んでほしかった。「赤毛のレドメイン家」と同様に名作として圧倒されたがミステリとしては今一つという感じである。 | ||||
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倒叙でもなし、本格でもなし、中途半端な作品。 かつてはそれでも評価を得られたのであろうから、古典の一つとして読むしかない。 それでも冗長であり、読了が難儀であった。 作者が高名、というだけ。 優れているのは解説者と翻訳者のほうではないだろうか。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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子どもの頃読んだ本でした。手に入れることができてうれしいです。 | ||||
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比較的知られていないが、サスペンス推理小説の傑作だ。 登場人物の性格描写がリアルで、筋に無理がなく最後まで退屈することなく読める。特にラストの犯人と主人公が対決するところは、真に迫っていて胸が痛くなるぐらいだった。 まだ読んでない羨ましい人、是非読んでみて。 | ||||
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『赤毛のレドメイン家』が圧倒的に有名なフィルポッツの作品です。 引退した名探偵のリングローズは、息子を窮地から救ってやったホテルの主人から招待を受けます。彼が泊まった夜にいきなり子供の泣き叫ぶような声が聞こえてきますが、事情を調べた所その子供は1年以上も前に亡くなっていたというお話です。 どうやって犯人を追いつめていくのかが描かれており、推理小説というよりもサスペンスでしょう。 ただ、老作家本来の文章の上手さが発揮されており読んでいて退屈しません。 いきなり犯人側の意識が挟まった時にはビックリしましたが、その後のリングローズ側の疑心暗鬼っぷりに対する面白さや見抜かれている事を明確に知っている読者にドキドキ感を与えており効果を上げていると感じました。 最後の最後でオチもつけており、小説本来の面白さでいえば『赤毛のレドメイン家』よりもこちらのほうが断然オススメです。 | ||||
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「名作」として有名な『赤毛のレドメイン家』よりずっと面白い。謎解きの過程もドキドキさせ、無理がなく、最後もいい。古典的名作は、トリックがその後使い古されてしまって、却って今読むと犯人がすぐわかってしまったりするが、これは最後まで面白く、怖さも充分で後味はさわやか。読んで損はなし。 | ||||
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フィルポッツと言えば、「赤毛のレドメイン家」がものすごく有名だが、本書の方が、地味かもしれないが、ずっとおもしろい。引退した警察官リングローズは、ある旅館に泊まった夜、血も凍るような悲鳴を聞く。旅館の女将に尋ねると、何と1年前に奥の部屋で不審な死を遂げた子供の泣き声だという。幽霊か? 興味を覚えたリングローズは、調査を開始するが…。1925年に書かれた話なので、古めかしさは否めないし、くだくだしい描写が少なくないのが難点。それでも結構おもしろかった。特に後半の、リングロースと犯人との心理的な駆け引きと言うか、虚々実々の知恵比べは、ハラハラドキドキして楽しめた。また、最後に明かされる「幽霊」の正体にも、拍手したい思いだった。 | ||||
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