五匹の赤い鰊
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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その名が示すようにこれは推理小説でいうレッド・ヘリング物、つまり疑わしき潔白者が何人もいる小説で、セイヤーズにしては珍しく、純粋本格推理小説である。 | ||||
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これでピーター卿シリーズ揃った。 冒頭からの冗長な部分を我慢出来ればOKかな。 | ||||
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※一部ネタバレ イングランドと接するか、イングランドに近いスコットランドの田舎町で、嫌われものの画家が死体で発見され、同地に滞在中のピーター·ウィムジイ卿が捜査に乗り出す。……被害者が、殺された日の翌日も生きているように見せかけるために、犯人は、翌日の朝キャンバスに絵を描いて、死体はその下の渓流の中だった。 ……殺されたことを見破るのと、犯人特定の決め手になるのは、絵を描く上で、割合初歩的な知識が必要です。 ……それと、タイトル通り、ダミーの容疑者が5人もいて、それぞれにアリバイが無く、それぞれが事件の夜に被害者の男と会ってケンカかなんかしていた……それでこのあとこいつがこうして、その後どこに行って誰と会って……と記憶するのが大変で、途中でもう犯人特定は諦めて、ただ犯人が誰で、どういうトリックだったかだけ分かればいいやと思って読み進めました。 ……しかしそのトリックというのが、間に合ったはずのない電車に乗るのに、自転車に乗って、走る車につかまってスピードアップしたとか、駅にいて、確かにどこそこ行きの電車に乗ったようにみせて、反対側のドアから降りたとか、それが出来るなら何でもありじゃないかと言いたくなるような、雑なトリックで、かなり読んでいてがっかりさせられました。 ……個人的に、ドロシー·L·セイヤーズは、推理小説の腕は大したことないのに、オックスフォード大学出ということで、実力以上にもてはやされている感じがします。……アガサ・クリスティーと並び称されるようですが、私に言わせれば、実力は、アガサ・クリスティーには遠く及ばないと思う。 ……ドロシー·L·セイヤーズを読むより、アガサ・クリスティーを読んだほうがずっといいと思う。 ……セイヤーズ氏は、文章を書く才能はあるみたいだから、推理小説じゃなくて、普通の小説を書いたほうがよかったんじゃないかという気がする。 | ||||
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スコットランドの田舎町で殺人が起こり・・・というお話。 この頃よくあった典型的な推理小説というとそれまでですが、著者が博学で、教養の豊かさを感じました。メインの殺人事件よりも、自然の描写等に小説としての豊かさや余裕を感じたりもしました。 逆に細部で出鱈目や勘違いが多く、集中力に欠けたのか、アリバイ凝りすぎたのか少し残念でした。同じ頃出た推理小説の名前が多く言及されておりますが、中でもクロフツの作品に影響をうけたかとか感じました。上記に様にアリバイに凝りすぎておりますが、アリバイ崩しがこの頃画期的だったのでしょうか。 黄金時代のイギリスの推理小説を満喫できる佳作。機会があったら是非。 | ||||
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たいへんきれいな状態で届きました。ありがとうございました。 | ||||
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日本のいまどきの推理小説はというと、残念ながらテレビの下らぬ刑事物に材料を提供して御満悦のレベルのしろものが多いが、ドロシー・L・セイヤーズの「作品」(真に「小説」の域に達しているという意味で)はいずれも傑作と評してよいと思う。この『五匹の赤い鰊』も、登場人物たちの人物や人間関係をめぐる分析などにおいて十分に練り上げられ、ウィムジーの些か嫌味な人間性描写も抑制されて、読者の方では(推理小説らしく)先がなかなか見えて来ない迫真のストーリー展開を堪能することができる作品と言えよう。 浅羽莢子さんは、日本における本格的なセイヤーズ紹介者として定評のある翻訳者なのだが、、、この方は世代がちょっと古いこともあるのか、正直言って、翻訳の日本語に違和感を覚えることがしばしば。 しかも、この翻訳には誤訳やら、中学生の直訳かと思わせるような未熟な文章もあちこちに見受けられる。全篇にわたってスコットランド弁が散りばめられ、またそれがこの作品独自の味わいを出して重要な要素になっているが、浅羽さんはそれを無理矢理にあり得ない珍妙な日本語に写してしまった。その試みは極めて不自然で、大失敗に終わったとしか言いようがない。ちょっと辛いが、最初から英語原文で読んだ方がマシかもしれない。実は、彼女の『ナイン・テイラーズ』の訳も気に食わない評者なのだが、この作品については、校正段階であたかも手入れしているかのように、本書の空きスペースに自分の試訳を書き込んでしまう程のひどさだった。まことに残念! これを読むには巻頭に付いている地図がどうしても必要なのだが、これが実に使いにくい。評者の持っているペーパーバック版では1ページに収めて縮尺もかなり小さくしてしまった(一部は印刷を重ねて来たせいで潰れてしまい不鮮明)ため見にくいのだが、創元版では2ページに拡大して見やすくなったものの、ストーリーに関わる重要な場所が綴込みのほぼ継ぎ目に集中して、本文と対応させるのにとても苦労させられる。訳者や編集者の配慮が必要だったと思う。 一方、この作品の解説(解説者自身は"怪説"と称するが)は秀一だと思った。作家セイヤーズを見事に描けている。そもそも小林晋氏の文章が気が利いていて、読んで楽しい。駄訳の解説にするには惜しかった。 | ||||
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