不自然な死
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セイヤーズは凄い! | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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レストランで、友人の警部と食事中に、不審な点がある場合には検視審問を要求すべきかという問題について、ピーター卿が話していると、そばに居合わせた男が、ある病人の死に際して司法解剖を要求したら遺族から苦情が出てひどい目にあったという話をする。……ピーター卿はその話に興味を覚え、独自のやり方で捜査を始める……という話。 かなり初めの方で、誰が犯人かは分かってしまい、あとは犯人の手口とアリバイ崩しがメインです。 ……でも同じ著者の後期の小説より、登場人物も少なく話もまとまりがあり、簡潔で分かりやすいです。最後の方は、逃げる犯人を追い詰める場面や、間一髪で新たな犠牲者が出るところを救うとか、多少"手に汗“的な展開があります。 ……なぜピーター卿が、これが犯罪であることと犯人が誰か分かったかというのは、"僕にはわかる“としか説明されていない。……それを読者に推理させるのが推理小説だと思いますが……。 ……読者に推理する余地を与えないのは、この著者の"特徴“ですが、それもこの小説でも当てはまります。 ……ともあれ、私が今までに読んだセイヤーズ氏の推理小説の中では、この話が一番面白かった。 | ||||
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Unnatural Death(1927年) セイヤーズの作品を原著刊行順に読んでいるので、これがまだ3作目ですが、今までのところ一番面白かったですね。犯人が最初からわかっていて、犯行方法を追求する話です。 人知れず完全犯罪を企てる犯人に対し、ボロを出させようとピーター卿の打つ手打つ手が意表を突いています。そのために追加の殺人が起きたりもするので、卿が思い悩み、神父さんに告解する問答場面、おそらく本作の肝でありましょう。「あなたが正義と思ったことをおやりなさい」という神父の言葉は、卿のみならず全読者に向けた激励かもしれません。 ユーモアと教養に溢れた本作は典型的な英国ミステリの伝統に則り、物語の楽しみを提供してくれます。その作法はドイルのホームズ譚にも通ずるもの。 本作発表の1927年はヴァン・ダインが「カナリヤ殺人事件」を刊行した年で、同じ貴族探偵を擁する英米二人のスター作家の同年の作品となりますが、ある種共通の素養を持ちながらも、娯楽として社会が欲するものを提供するために異なるやり方でそれを駆使した結果、とても対照的な作風になった感じがします。個人的にはヴァン・ダインの方が波長が合いますが。 | ||||
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癌で死んだ老婦人に殺人の疑いがかかり・・・というお話。 不審死の疑いのある死亡事故を調査するというお話は割とありきたりだし、犯人もある程度の所で憶測でき、尚且つその通りの展開になるという予定調和的な作品でした。まだ、三作目という事で若書きの域をでていない感が拭えない印象が強いと言わざるをを得ない、この著者にしては習作や水準作という不本意な評をせざるを得ませんでした。 と言っても、そこはセイヤーズという事で、犯人の冷酷さのキャラクター造形や、いつもながらのペダントリーや博学さに満ちた文章は知的で読み応え十分、翻訳の方も小説の端々に散りばめられた文学作品の引用や当時実際あった事象を調べるのに相当苦労したであろう事が察しられて労いたくなります。この衒学趣味を好むか好まないかでセイヤーズの作品を好きになるか嫌いになるかの分水嶺になると思いました。 このシリーズの中では水準作の小説。お暇ならどうぞ。 | ||||
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犯罪の手口は、現代では知れているものですが、それでも次々と展開がはやく、面白く読む事が出来ました。 傑作でももちろん有るのですが、熟練の手による快作・・・推理小説好きにとっては、ご馳走様という グルメ作でした。 一読の価値有り。 | ||||
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これは起きないだろう、と思っていることが 実際に起きてしまう作品です。 この事件では不可解な死を する女性が出てきます。 殺人の痕跡が出てこないところからも この事件に潜んでいる犯人は とてつもなくずるがしこい奴だということが よくわかることでしょう。 そしてまさか起きないことを やってのけるぐらいです。 これはさすがのピーター卿ばかりでなく 従僕であるバンターすら巻かれてしまったりと なかなかのツワモノです。 だけれども致命的なミスひとつで 結局はありえないと思われた 事実をつかまれてしまうんですけどもね。 珍しく今回は 周辺の人が 大変な目に遭わされます。 この狡猾なもののせいで。 つかまって何より… な作品でした。 | ||||
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