顔のない男
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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作家というのは長編タイプと短編タイプという2種類に分かれるとよく云われる。勿論、どちらも得意―というかどちらも読ませる作品を書く―作家というのもいるが、セイヤーズに関して云えば、私は彼女は長編向きの作家だという結論を出す。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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貴族探偵 ピーター・ウィムジイ卿の探偵譚7編が収録された短編集。 収録作品は、「顔のない男」「因業じじいの遺言」「ジョーカーの使い道」「趣味の問題」「白のクイーン」「証拠に歯向かって」「歩く塔」の7編。どの作品も可もなく不可もなく、オーソドックスな探偵小説ですが、各編ともチェスやトランプ、クロスワードパズル、仮装パーティーなどが小道具として使われていて、遊び心にあふれています。これが英国流ユーモア&ウイットというやつなんだろうな、と一人で納得。このピーター卿譚のほかに、本書には「ジュリア・ウォレス殺し」と「探偵小説論」が載っており、「ジュリア・ウォレス殺し」は裁判の記録や関係者の証言をもとに、実際にあった殺人事件について詳細が述べられていくのですが、そこは探偵小説作家のセイヤーズ、観察眼も鋭く巧みな推理を披露していき、犯罪実話小説のような仕上りになっています。「探偵小説論」は、著者が編纂した探偵小説・ホラー小説のアンソロジーの序文として書かれたものだそうで、探偵小説の歴史をひも解き、現在を語り、これからの展開を考えた読み応えのある小論。個人的にはピーター卿の短編よりも、「ジュリア・ウォレス殺し」と「探偵小説論」のほうがおもしろく読めました。こっちがメインでもよかったのでは、なんて言ったらピーター卿に失礼かな。 | ||||
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