雲なす証言
- ピーター卿 (3)
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ドロシー・L・セイヤーズの作品は「毒を食らわば」以来2作品目である。ストーリーは圧倒的につまらなかったが、あっと驚くトリックは良かったのがその作品の感想だった。しかし、「この雲なす証言」はとにかく感想を述べるのが辛い。褒めるべき点が全く見つからないのだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
セイヤーズの長編の特徴は(まだ特徴を語るほど読んでいないがまあ現時点での気づいた点という事で)発端の事件自体はシンプルなのだが、その事件の周辺に関わる些事や各関係者の行動についてそれぞれどういう意味があったのかを解明する事で実はこんな事件だったのだという予想以上に混迷した姿を見せる所にあると思う。 | ||||
| ||||
|
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ピーター・ウィムジイ卿シリーズの二作目です。ミステリーとしての謎解きはもちろんですが、交わされる会話の楽しさは格別です。まだピーター卿に出会っていない人には、第一作の「誰の死体?」から順に楽しんでいって欲しいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「クリスティと同時代の、もうひとりのミステリの女王」として知られている作家の作品であるから当然真っ向勝負のフーダニットと思って読み始めたら、まったく勝手が違って、どう読むべきかしばらく混乱してしまいました。「伏線はどこに?証拠はどこに?」と血眼で捜しても、アンテナに引っかかってくるものがほとんどないのです。3/4ほど読み進んだところで、これはフーダニットではなく、ピーター卿の冒険の顛末を喜劇調で語る娯楽読み物なのだと気づきました。 そうとわかれば伏線捜しは放り出して、最後の法廷劇を気楽に楽しんで読了しました。 この小説には3人の女性が出てきますが、その境遇や性格がそれぞれ対照的に描かれ印象的でした。 恋人のためについた嘘で実の兄が殺人容疑を受けてしまい板挟みで苦しむメアリ(ピーター卿とも兄弟)、嫉妬深く暴力的な夫に脅えながら目立たないように生きる美貌の人妻、自由奔放で浪費家の娘。それぞれ最後は自分にとってめでたい結末を迎えるものの、その後の運命も気になります。 最初から死体で登場するキャスカート大尉はうち2人の女性と関係がありますが、最後に飽かされる壮絶な人生は、第1次世界大戦で激変した世界の影響をもろに受けたことが窺え、短いけれど心に深い感慨を残します。 本の帯に、「筆者(誰?)はヴァン・ダインの人と作品を想いました」とあり、読む前は意味不明でした。最近ヴァン・ダインはその評伝が邦訳されたことから真の姿が知られ始めましたが、第1次大戦による価値観の激変に翻弄され、作品にはそれが濃厚に出ているという意味で、確かにキャスカート大尉のプロフィルと重なり合うところが多い気がします。 とにかくこの作品でセイヤーズのイメージは大きく変わりました。まだストックがたくさんあるので、これからは肩の力を抜いて笑いながら読み続けられましょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ウィムジーの兄が殺人で疑われ・・・というお話。 冒頭からいきなり話に引き込まれる展開で、そこから巻措く能わずの進行をする推理小説。スラスラ読めてページを繰る手が速くなる、ウィムジー卿とその仲間の推理と冒険に付き合わされる作品でした。 キャラクターも主人公のウィムジーを始め、その仲間や謎めいた被害者とその関係者の肖像がよく描かれており、感心させられます。この活き活きしたキャラクターの魅力もこの小説の魅力に貢献しているように思えました。 欠点を挙げるとすると、プロットが結構複雑に編まれているので精読を要する所や、著者のペダントリーでしょうが、英語以外の言語が多数使われていてそれが翻訳でも逐一フリガナで振ってあるのは親切に思えますが、若干読みにくく思える所でしょうか。 解説によると、著者のセイヤーズはユーモアのある闊達な人だったということで、今まで未訳の時に流布されていた難解で韜晦というイメージからは必ずしもあたっていなかったという、セイヤーズのイメージを刷新する論評になっていて、為になりました。作品も一作目からの飛躍を感じさせて読み応えがありました。 クリスティーと同じくらいプレゼンスのあるというのが納得できる第二作。機会があったら是非。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリーとして読むよりは、戦前の英国貴族の風俗、暮らし、英国文化を楽しむ本として読んだら☆5かもしれない。推理小説としては、果たしてどうかといえは、少々満足のいかない出来かもしれない。 私はセイヤーズにはまってしまい、全部読んでしまったが、私を含めたセイヤーズ好きにとってはとっても面白い思うが、そうした読者ばかりとは思えないので、ご注意を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一応、最初に言っておきますとこの事件の真相は他の作品でも使われている手法ではありますので決して「ない」というものではないです。ただし、手法的には賛否両論の手法なのであります。なので散々考えさせられた割にこれだと時に怒り狂う恐れがあります。のであんまり過度な期待は寄せないように!!今回のピーター卿は悲劇も悲劇、貴族としてのピンチを迎えます。お家ピンチです。なぜならば彼の兄が殺人の嫌疑をかけられてしまったから。被害者と口論をしていたことが仇となってしまった模様です。ピーター卿ももちろん事件を解明しようと躍起になるのですがなにやら真実を知っている人がいても口をつぐまれてしまったりして何かと苦労が多そうです…もちろんこのあとも災難続きとなっています。ちょっとかわいそうになります。真相にはちょっと意外性があるためげんなりとしてしまうことでしょう。だけれどもどう見ても犯人は…と思っている人はドツボにはまってしまうかも…真相部分があれではあるけれども総合的には悪くは無い作品です。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 7件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|