さらば愛しき女よ



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初公開日(参考)1956年03月
分類

長編小説

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さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))

1976年04月01日 さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))

刑務所から出所したばかりの大男、ヘラ鹿(ムース)マロイは、 8年前に別れた恋人ヴェルマを探しに黒人街の酒場にやってきた。 しかし、そこで激情に駆られて殺人を犯してしまう。 偶然、現場に居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、 行方をくらましたマロイと女を探して紫煙たちこめる夜の酒場をさまよう。 狂おしいほど一途な愛を待ち受ける哀しい結末とは?(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.25pt

さらば愛しき女よの総合評価:8.35/10点レビュー 88件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

スティーブ・スカラ

個人的には、原形の短編「女で試せ」の方が訳文、結末ともに好みですが
名作であることは間違いありません。

壬生
0T87GBOB
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

2作目でようやくハマってきた

相変わらず難解で読みにくかった。しかし前作とは違う翻訳者のを取ったからなのか、私自身がチャンドラーに少し慣れたのか、前作よりはスラスラと読むことができた。ストーリとしてもこちらの方が好みだった。
決着があまりにスムースだったのが残念に思う。今作はあらゆる登場人物がマーロウに対して異常なまでの協力をしている。簡単にことが運ぶので、緊張感の欠如はあった。銃を撃ったことはないようだし。

この世界観に少しずつハマってきたようだ。独特で冷ややかなユーモアは癖になる。主人公であるフィリップ・マーロウが特別なのではなく、脇役も彼と同じような口の聞き方をする。皆が皆そうなのでツッコミたくなるが、これはもうチャンドラーの世界に誘われたのだろう。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.2:
(4pt)

雰囲気だけ

あまりストーリーとしては面白くありませんでした。

わたろう
0BCEGGR4
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

大男の純情と美女のしたたかさと

チャンドラー長編2作目にして不朽の傑作。
私がこの作品と出逢ったことの最大の不幸は先に『長いお別れ』を読んでしまったことにある。もしあの頃の私がフィリップ・マーロウの人生の歩みに少しでも配慮しておけば、そんな愚行は起こさなかったに違いない。あれ以来、私は新しい作者の作品に着手する時は愚直なまでに原書刊行順に執着するようになった。
そんなわけでチャンドラー作品の中で「永遠の№2」が私の中で付せられるようになってしまったのだが、全編を覆うペシミズムはなんとも云いようがないほど胸に染みていく。上質のブランデーが1滴も無駄に出来ないように、本書もまた一言一句無駄に出来ない上質の文章だ。

マーロウが出逢ったのは身の丈6フィート5インチ(約195センチ)はあろうかという大男。大鹿マロイと名乗ったその男は8年前に殺人罪を犯して刑務所に入っていた。そして出所して早々かつて愛した女ヴェルマを捜していた。マロイはヴェルマを求め、黒人街の賭博場に入るがそこでまたも殺人を犯してしまう。マーロウは否応なくマロイの女ヴェルマを捜すことを手伝うことに。またマーロウは盗まれた翡翠の首飾りを買い戻すために護衛役として雇われる。しかし取引の場所でマーロウは頭を殴られ、気絶する。意識を取り戻すとそこには依頼人の死体が横たわっていた。

事件はいつもの如く、簡単と思われた事件で殺人に巻き込まれ、それがもう一方の事件と関係があることが解り、結末へという道筋を辿るのだが、この作品が他の作品と一線を画しているのはとにかく大鹿マロイの愚かなまでの純真に尽きる。昔の愛を信じ、かつての恋人を人を殺してまで探し求める彼は手負いの鹿ならぬ熊のようだ。そして往々にしてこういう物語は悲劇で閉じられるのがセオリーで、本書も例外ではない。 悪女に騙された馬鹿な大男の話と云えば、それまでだが、そんな単純に括れないと抗う気持ちが残る。
本書でもマーロウは損な役回りだ。特にヴェルマの捜索は無料で引き受けてしまう。だが彼は自分の信条のために生きているから仕方がない。自分に関わった人間に納得の行く折り合いをつけたい、それだけのために自ら危険を冒す。

本書の原形となった短編は「トライ・ザ・ガール(女を試せ)」だが、チャンドラーはそれ以後も大男をマーロウの道連れにした短編を書いているから、よっぽどこの設定が気に入ったのだろう。そしてそのどれもが面白く、そして哀しい。
そしてマーロウのトリビュートアンソロジーである『フィリップ・マーロウの事件』でも他の作家が大鹿マロイを思わせる大男とマーロウを組ませた作品を著している。つまり本書はアメリカの作家の間でもかなり評価が高く、また好まれている作品となっている。
あとなぜだか判らないが、忘れらないシーンとして警察署のビルを上っていくのをマーロウが気づくところがある。この虫はやがて18階の事件を担当する捜査官の机まで来ている事にマーロウは気づく。このシーンがやけに印象に残っている。その理由は未だに解らない。

本作の感想はいつになく饒舌になってしまった。そうさせる魅力が本書には確かに、ある。


Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.84:
(5pt)

村上春樹さんの翻訳を読みたかったので買いました。

村上春樹さんの翻訳を読みたかったので購入しました。
大学時代に別の翻訳を読んだのですが、内容を忘れていたので、2倍楽しめました。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.83:
(5pt)

チャンドラー代表作にして、ハードボイルド・ミステリの金字塔

チャンドラーの代表作であり、本作を読まずしてハードボイルド小説は語れないほどの傑作。前作の「大いなる眠り」に比べストーリーが整理されており読みやすく、最後には意外な真相が用意されていて、ミステリとしての出来ばえもすばらしい。
街並みの描写や登場人物のセリフなど、キメ細かな描写によって1940年代の米国の雰囲気が生々しく伝わってくるし、悪役を含め登場キャラ全てが個性的で生き生きと表現されている。特にある登場人物(犯人)が最後にとる行動が、とてもビジュアル的で鮮鋭に描かれており、強烈に印象に残る。
本作はハードボイルド・ミステリの金字塔であり、欠点といえば、とにかくマーロウがカッコよすぎることぐらいだろう。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.82:
(5pt)

ハードボイルドのステレオタイプを作った作品

ロンググッドバイに続いて、チャンドラーの2作目として読みました。
最初に驚いたのは、マシンガンのように放たれる比喩を含む描写の数々。
ロンググッドバイでは、ここまで多くなかったと思い、読み返してみたらやっぱりそうでした。
両作の間には十年以上も開きがあるので、チャンドラー自身がまだ若かったということなのでしょうか。
例えば、ある場所から別の場所に舞台が移り変わるたびに、2、3ページに渡って情景描写が差し込まれます。
人物の外見描写も普通よりかなり長く、比喩が多いですね。
これが、チャンドラー人気の理由なんでしょうね。
ミステリーとしても、とても面白く、楽しめました。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.81:
(2pt)

新宿鮫 毒猿の源流かも

海外の小説、ゲームに限らず、銃で制圧されて捕虜になってどこかに監禁されてというシーンが頻出する
洋ゲーだと大体一回は必ず入ってるくらい人気のプロットだ
たぶん巌窟王とか鉄仮面のころからの伝統なのかもしれない
ここでもとっつかまって麻薬ばんばんうたれてとある。ある意味、はいはい、なろうなろうみたいな定番なのかも。1940年にこんなの書かれた日には、そりゃ戦争負けるわとしか。
暴れる君の意外な純情、時代劇や新宿鮫とかで定番のネタ、ここから来たのかもしれない
今じゃありえない人種差別ばりばり君 マーロウこんなにぼこぼこにされて普通の人なら脳内出血そのほかもろもろで死んでると思う
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.80:
(4pt)

村上版翻訳タイトルの妙味

言わずもがな「さらば愛しき女よ」(清水版)が事実上スタンダードになっている日本。原題の『Farewell, My Lovely』のLovelyはたしかに美人を指して言う事もあるからなのだろうけれど、本文をよく読むと、主人公フィリップ・マーロウが共感し憎めない愛すべきと述べているのはむしろムース・マロイやレッドに対してであるわけで。
確かに一見してムース・マロイの粗暴だけれど一途な愛を向けて去る、あるいはすでに変貌し思い出の中にしかいなかったという視点から見れば「さらば愛しき女よ」となるのかもしれないけれど、いささかハードボイルドな小説にあってロマンティックなタイトルにすぎるようにも思えてならない。かといってどちらとも取れるし、それは読者の選択に委ねられている。
「ロング・グッドバイ」でも見られるようにそうした一見曖昧なタイトルはレイモンド・チャンドラーならではの「タイトルに多重の意味を含ませる」という手法であり小説世界作り方のひとつなのかな、と。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627



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