(短編集)

トラブル・イズ・マイ・ビジネス: チャンドラー短編全集4



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トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

2007年12月01日 トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

本書にはチャンドラーが1939年後半以降に発表した8篇の短篇と2篇のエッセイが収録されている。「マーロウ最後の事件」は、初出時からフィリップ・マーロウを主人公にした唯一の短篇。これまで「簡単な殺人法」として知られてきたエッセイは「むだのない殺しの美学」という的を射たタイトルを得て生まれ変わった。すべて新訳でチャンドラーの全短篇を年代順に網羅する画期的全集、ここに完結。 (「BOOK」データベースより)




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No.1:
(7pt)

ヴァラエティ豊かだが、ちょっと疲れました

早川書房におけるチャンドラーの本邦未発表の作品を含めた全短編を、時系列に纏め、全て新訳で編纂された短編集も本作で最終巻。
最終巻の本書は前3集に比べて、もっともバラエティに富んだものとなった。
通常のハードボイルド系ミステリがメインなのは違いないが、それに加え、エッセイ、そして奇妙な味の短編2編に最後は映画用のプロット1編となっている。
下品な云い方をすれば最後の巻なので、チャンドラーが書いた物を余すことなく寄せ集めた雑編集本とも云えるが、3集目において同じような話の繰り返しにいささか辟易としていたので、逆に新鮮だった。

さて通常のハードボイルド系ミステリは表題作、「待っている」、「山には犯罪なし」、「マーロウ最後の事件」、「イギリスの夏」の5編。
表題作「トラブル・イズ・マイ・ビジネス」はフィリップ・マーロウが主人公。
けっこう散文的な内容。しかし、依頼を受けて最初に訪れたところに死体があるっていうのはもはやチャンドラーの物語のセオリーのようになってきている。殺す対象が違うような感じもし、犯人の動機もちょっと説得力に欠ける。
ただ出てくる登場人物が全て特徴的。最初のアンナからジーター、アーボガスト、ハリエットにフリスキーとワックスノーズの悪党コンビ。そしてマーティー・エステルと、一癖も二癖もある人物が勢ぞろいだ。この作品からプロットよりも雰囲気を重視しだしたのかもしれない。

次の「待っている」はホテル探偵トニー・リセックが主人公でちょっと変わった雰囲気の作品だ。
一夜の出来事。それぞれの人物が何かを待っている物語。静かな夜に流れるラジオの音楽など、ムードは満点。限られた空間で起こる一夜の悲劇。それはトニーをこの上なくやるせない気持ちにさせる。その夜、トニーは兄を失ったが、代わりに何かを得たのか?それは解らない。

「山には犯罪なし」の主人公はLAの探偵ジョン・エヴァンズ。フレッド・レイシーなる男から送られた小切手同封の仕事の依頼の手紙から、ある山の保養地で秘密裏に行われている一大偽札事件に巻き込まれるという話。
もう典型的なチャンドラー・ハードボイルド・ストーリー。今まで読んできた短編と展開は同じく、探偵は右往左往と迷走しつつ、事件の本質に辿り着く。違いといえば、偽札に関する事件がナチスの隠し資金の生産という規模の大きな犯罪に至るところか。
とはいえ、最後の結末はなんなのだろうか?凡人の私には理解の出来ない結末だし、それゆえ、失望させられた。
一つ含蓄溢れた台詞があったので、ここに抜き出しておく。
「主人はあまりにも秘密を持ちすぎます。女性のまわりで秘密を持ちすぎるのは間違いです。」

実は今まで語られた短編で出てくるマーロウは初出時は別の主人公であり、純粋にレイモンド・チャンドラーがマーロウを最初から主人公にした短編はこの「マーロウ最後の事件」のみとの事。内容はまさしく満を持してマーロウを投入しただけのある作品となっている。
このシリーズでずっとチャンドラーの短編を読んできたが、ここに至って、ようやくマーロウ登場と思わせる短編に出会えた気がする。ここにいるマーロウこそ、チャンドラーが「むだのない殺しの美学」で最後に述べた理想の探偵象なのだ。女に優しく、惚れもするが、プライドを賭けて中途半端な真似はしない。気に入った依頼人の仕事は命に関わる事だろうが、やりぬく。
そして最後に明かされる真相もなかなかで、しかも今回マーロウの手助けをするアン・リアードンの造形は行間から色気が匂い立つようだ。実はこれ、以前アンソロジーで読んでいるのだが、恥ずかしながら設定のみは覚えていたものの、結末は失念していた。しかもその時感じた感想はほとんど上で述べたのとほとんど同じだ。
しかし、そのアンソロジーではアイキー・ローゼンシュタインはなんとイッキー・ロッセンとなっているのが、疑問。
そしてその時にも感じた不具合な邦題。原題の通り「The Pencil」に即した邦題の方がいいだろう。ちょっと過大広告すぎる。

今回初めて読む「イギリスの夏」は正確にはハードボイルド系ミステリとは呼べないかもしれない。イギリスの田舎町を訪れたアメリカ人が遭遇する愛憎の末のある頽廃的な悲劇を扱っている。
印象はハーレクインのような小説。イギリスの田舎の退屈で退廃した感じの雰囲気の中、全ての登場人物が没落していく。閉じられた社会に限られた人間同士。そこでは微妙な均衡で人間関係を保っているが、一度崩れるとそれは破局に向かう。そこに紛れた異邦人ジョン。彼のイギリスで出くわす一種悪夢めいたひと夏の出来事だ。

今回の短編集で異色なのはチャンドラーが次の2編のような「奇妙な味」とも云える幻想小説が収録されていた事だ。ともに再読なのだが、実は読んだのは学生の頃でもう十数年前。すっかり内容は忘れてしまっていた。
まず「青銅の扉」。
これは夫婦仲の悪いうだつの上がらない亭主が散歩中、出くわした馬車に連れられ、ある骨董商の競売に参加し、そこで青銅の扉を手に入れるところから物語は始まる。この重厚な扉は実は時空の狭間とも云うべき無の空間に繋がる扉で、主人公がこの扉で気に食わない人間を次々に消してしまうという話だ。
もう1篇「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」はその題名から本格ミステリを想起させるが違う。
これもうだつの上がらない亭主が主人公で、彼がビンゴ教授と名乗る奇妙な紳士から、嗅ぐと透明になるという嗅ぎ薬を手に入れる話。その透明になる薬を利用して妻の浮気相手を殺すのだが、そこから通常の透明人間譚とは違った全く予想外の展開を成す。
つまりチャンドラーは警察というのは本格ミステリに描かれるようにおバカではなく、そう簡単に容疑者を信じたりするものではない、あくまで問い詰め、とことんまで追い詰めるのだ。そして自説が間違っている事に気づいても決してそれを認めないのだというアンチテーゼを示したのだとも考えられる。密室殺人とファンタジー風味の透明になれる薬をチャンドラーがブレンドするとこんな話になるのだ。

次はプロットを1編。最後に収められた「バックファイア」は本邦初紹介の作品だ。妻を殺された男が知らず知らずに妻を殺した犯人と友情を築く話。そして男が妻殺害の容疑者を知ると・・・。
こういう設定はなかなか面白いと思う。ちなみにこの作品は買い手がつかなかったらしいが、それはそれで疑問に思う。

さて最後はエッセイ「むだのない殺しの美学」と「序文」。
「序文」はまさにある短編集に収められた序文なので、ここではあえて触れない。というよりも何もここまで収録しなくても・・・というのが正直な感想。ここまで収録するならば、チャンドラーが諸々の作家の作品に書いた解説も収録すべきだろう。あるかどうかは知らないが。

さて元に戻って「むだのない殺しの美学」だが、これはチャンドラーが探偵小説に関する自らの考察を述べた一種の評論。論中で古典的名作を評されているA・A・ミルンの『赤い館の秘密』、ベントリーの『トレント最後の事件』、その他作家名のみ挙げた諸作についてリアリティに欠けるという痛烈な批判をかましている。
その前段に書かれている「厳しい言葉をならべるが、ぎくりとしないでほしい。たかが言葉なのだから。」という一文はあまりにも有名。
本論では探偵(推理)小説とよく比較される純文学・普通小説を本格小説と表現している。そしてこの時代においては探偵小説は出版社としてはあまり売れない商品だと述べられており、ミステリの諸作がベストセラーランキングに上がる昨今の状況を鑑みると隔世の感がある。

チャンドラーはこの論の中で、フォーマットも変わらぬ、毎度同じような内容でタイトルと探偵のキャラクターである一定の売り上げを出す凡作について嘆かわしいと語っている。しかし私にしてみれば、チャンドラーの作品もフォーマットは変わらず、探偵や設定、そして微妙に犯行内容が違うだけと感じるので、あまり人のことは云えないのでは?と思ってしまう。
またセイヤーズの意見に関して同意を示しているのが興味深い。その中でチャンドラーは傑作という物は決して奇を衒ったもの、人智を超えたアイデアであるとは限らず、同じような題材・設定をどのように書くかによると述べている。これは私も最近、しばしば感じることで、ミステリとはアイデアではなく、書き方なのだと考えが一致していることが興味深かった。

最後に締めくくられるのは魅力のある主人公を設定すれば、それは芸術足りえる物になるという主張だ。そこに書かれる魅力ある主人公の設定はフィリップ・マーロウその人を表している。その是非については異論があろうが、間違いなくチャンドラーはアメリカ文学において偉大なる功績を残し、彼の作品が聖典の1つとなっていることから、これも文学の高みを目指した1人の作家の主義だと受け入れられる。つまり本作は最終的にはチャンドラーの小説作法について述べられているというわけだ。

ようやくチャンドラー短編集もこれで終わり。去りがたいというよりもやっと終わったかという一種の徒労感がある。
2集目までは十数年ぶりのチャンドラー作品との再会を喜び、悦に浸っていたが、3集目まで来ると、なんだか同じような話を何度も読まされた感を払拭できず、辟易した。
で、この4集目は長編『大いなる眠り』以後ということで、若干ワンパターンが改善されたように感じた。以前は見られなかった「青銅の扉」、「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」なる探偵に拘泥しない奇妙な短編も創作されているし、そしてやはり「マーロウ最後の事件」は全短編の中で随一の出来映えだ。

しかし、今までの全短編を含めて、総じてその難解なストーリー展開は結構苦痛を強いると思う。好きでないとなかなか浸れないだろう。そしてこの心境の変化に私自身、正直驚いてもいる。
文章は確かに素晴らしい。数ある文学者の中でもそれは至高の位置にあるだろう。しかしストーリーを語るのが上手いかと云われれば、イエスとは云い難い。もちろんクイクイ読めて、叙情豊か且つ爽快感をもたらす作品もいくつかある。しかし、展開はバリエーションに乏しい。これがチャンドラーの弱点だと思う。
あの頃の記憶は美しいままの方が良かったのかと思うが、今の年齢でチャンドラーを読みたかったという気持ちがあった。これがまた十数年後に読むと心持ちも変わるのだろうか?


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No.4:
(4pt)

作家の距離適性について

レイモンド・チャンドラーは長編作家である、と断言したい。そして異論のある者も存在しないと確信している。
 陸上選手が生まれつき持ち合わせた速筋・遅筋の割合に応じて自らの主戦場とすべき距離を選ぶように、作家もまた文章的資質に応じ短編・中編・長編、あるいは掌編・大長編といったそれぞれの棲み処を選ぶ。たとえば、同じ名をもつ作家レイモンド・カーヴァ―は、長くとも数十ページに収まる短編以外の小説を残さなかった。ジョン・アーヴィングが物語を語るとき、それは内包すべき数々の要素のあまりの分量によって、必然的に長編にならざるを得ない。彼らは自分のストロングポイントがどこにあるのか、自分に適した長さはどの程度なのかということを自覚している。そしてレイモンド・チャンドラーもまた、自分が最も輝かしい実力を発揮できるのは長編だと知っていた。短編が不得手だからではなく、あまりに長編の名手だったからだ。
 文章を必要最低限まで、少なくとも過剰なまでの修飾は排さなくてはならない短編形式では、チャンドラーの魅力たる事物への饒舌さが生きてこない。彼の長編と比べ、短編に含まれる景色は明らかに色褪せている。人々は生命力を欠き、奥行きを持たない。チャンドラーの小説の魔法は、作家が思う存分筆を振るうことにあるのだと感じずにはいられない。
 とはいえ文章それ自体はチャンドラー節とでも呼ぶべき固有のもので、読んでいて退屈しない。プロットの味気無さを補い切れはしないものの、失望させるには至らない魅力がある。優れたシーンの存在はプロット全体を凌駕するという信念を体現しているといえよう。結局のところ、チャンドラーの文章が読めれば内容はひとまず措いておける。
 これは短編集ではあるが、個人的な白眉は「無駄のない殺しの美学」なる素敵な邦題を与えられたエッセイだった。ハードボイルド探偵小説を書くことについて、その分野の第一人者が綴るのだから必読である。本エッセイを読んだ後、記されたチャンドラーの視点を保ちつつ長編を読むのが本書の正当な活用法だと思う。
トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.3:
(5pt)

「イギリスの夏」「バックファイア」未読の作品が読めて嬉しい。

全集の最終巻である。
レイモンド・チャンドラーの全中短篇を、何名かの翻訳者に割り振っての新訳を施して年代順に編集した全集もいよいよ完結だ。
1938年から1939年前半にかけて発表した五篇の中短編が収められた第3巻は既読の作品のみであったので、流石に目次に目に通してそれ迄とした。
本書では1939年後半以降に発表した八篇の中短篇と二篇のエッセイが収録されている。

実はチャンドラーの中短篇は、最初は別の名前の主人公だったものを、後年フィリップ・マーロウに変えて再掲したものが多い。チャンドラー自身は、主人公は処女作以来一貫した人物として書いた積りだと述べているので、名前の違いは大した問題ではないのであろう。
但し、短篇全集 1に収録の「スペインの血」と、短篇全集 2に収録された「シラノの拳銃」、それから本書に於ける「待っている」の主人公等は絶対にマーロウとは別人だろうというのは個人的に思うところではある。
そんな作品群の中で、「マーロウ最後の事件」のみが初めからマーロウを主人公にした唯一の中篇である。加えて、チャンドラーの死後に発表された遺作と呼べる作品なのである。

また、エッセイは別として、「青銅の扉」と「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」はいつもとは変わった作風で、探偵推理小説ではなくダークファンタジーといった趣きのものだ。特に「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」に至っては、三人称形式ながら登場人物の心情にも筆を入れており、ハードボイルドスタイルを排した作品と言える。
本書に於ける未読作は、「イギリスの夏」と「バックファイア」である。前者をチャンドラーは「ゴシック・ロマンス」と称したと言う。確かに全編を通してかなりメロドラマ的で、このことも、更に探偵物でもないこともチャンドラー作品としては奇異なことではあるが、それよりも何よりも舞台がイギリスの地というのは他には無い大きな特徴だ。イギリス人を評するチャンドラー目線がそこかしこに挿し込まれるのも面白い。
そして後者は、映画の企画用に書き下ろしたものなのだと言う。買い手が付かなかった為に脚本化されることもなく、この粗筋のまま僅かに出版されたのだそうだ。
稀書の数々を読む機会を得ることが叶った全集であったが、これらの発刊のきっかけとなった村上春樹の新訳本出版には敬意を表するところである。

収録作品
「トラブル・イズ・マイ・ビジネス」 訳:佐々田雅子
「待っている」 訳:田口俊樹
「青銅の扉」 訳:浅倉久志
「山には犯罪なし」 訳:木村二郎
「むだのない殺しの美学」 訳:村上博基
「序文」 訳:村上博基
「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」 訳:古沢嘉通
「マーロウ最後の事件」 訳:横山啓明
「イギリスの夏」 訳:高見浩
「バックファイア」 訳:横山啓明
トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.2:
(5pt)

未読の長編もそのうち読みたいです。でも「ミレニアム」もあるし。とにかくアマゾンで買った本を早く読まないと。

この数年チャンドラーからも読書からも離れていました。読破した本はわずかです。この本は特殊です。異色作2つとエッセイ、映画企画書の粗筋。やっぱりチャンドラーは面白い。SF翻訳家、浅倉久志さんの訳した短篇(異色作その1)や異色作その2「ビンゴ教授」も面白かった。僕はこの短篇全集1巻から順番通りに読んで来ました。解説にいちいち旧訳の紹介がしてあるので旧訳の方が良いのだろうかと思います。でも、この全集が出るまで、チャンドラーの短篇全部読もうと思ったら集めるの大変だったそうです。
トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.1:
(5pt)

解説も渾身の力作です

当初、大人気のフィリップ・マーロウシリーズ「ではない」短編までも編集部の意向により”マーロウ”と改名されて発表されていたようです。
解説も非常に丁寧で多分にエモーショナルではありますが(笑)とても役に立ちます。
探偵がこづきまわされ殴られてめちゃくちゃな目にあいながらも、ひとりだけ真相を見抜き独自の行動原理に基づいて動くさまが、なんともしびれるくらいカッコいいのです。銃社会のアメリカらしい、怖くてかっこいいハードボイルドストーリーです。
ミステリーだけでなく、幻想小説ふうな一作や評論も収録されており楽しめる内容です。
トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:トラブル・イズ・マイ・ビジネス―チャンドラー短篇全集〈4〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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