チャイナ橙の謎
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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余計な登場人物が多すぎる。 | ||||
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本作の趣向は、狂人の仕業としか思えない奇妙な状況をいかに論理的な説明をつけるかということにあると思う。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ページの折れ曲がりが酷すぎて読むどころの騒ぎじゃない。梱包いくらなんでも雑すぎるだろ。 頼むから必要最低限の梱包くらいきっちりしてくれや。 過剰包装とかではなくちゃんとした梱包な。 所持ポイント全部使ったらAmazonなんか二度と利用するものか。 | ||||
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エンタメ作としてはとても面白かったが、本格ミステリの謎解きを楽しむには、異文化理解の壁を感じるばかりだった。例えば聖職者の衣装なんて、ちっとも知識がないので、ネクタイうんぬんのくだりは疑問符だらけ。それに、私は仕事でもノーネクタイなのだが、ネクタイをしてない男性はアメリカでは奇異なんだろうか? でも普通にいるでしょ、そんな人いくらでも。 「本陣殺人事件」を想起したけど、この密室を作る物理トリックは私の理解力を超えている。が、何よりもここ数年来ノーネクタイの人間として、推理を楽しむ前提に、文化の違いと言う大きな隔たりを感じる作品。まあ、こんな事に難癖付けるのは、本格ミステリの読者としてルール違反なんだろうね。 | ||||
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国名シリーズの新訳版、早くも第8作目に到達。 日本名の入った番外編を含めても、あと2冊で、終わりとは、感慨深いものがあります。 本作品は、数十年前の中高生の頃に読んだものの再読。 その醍醐味は、殺人現場内で動かせるものは、全て逆になっていたという、「あべこべの殺人」の奇抜な設定と、「密室トリック」の絶妙な掛け合わせでしょう。 【あべこべの殺人】 なぜ全てが逆なのか? 初読が遥かな昔のため、解決へ向けてのロジックもうろ覚え。 しかし、「読者への挑戦状」の後、エラリーの推理が始まると、記憶が甦ってきて、これはこれで、推理の楽しさを味わえました。 思えば、ミステリが好きになるきっかけの一つが、このロジックでした。 そういう意味で、大変に懐かしく、初読時を思い出しました。 【密室トリック】 これに対し、悔いの残っていたのが、このトリック。 初読時、エラリーの推理を読んでも、情景が頭に入って来なかったのです。 そんなわけで、自分の理解力に自信喪失した作品でした。 ところが、本書の巻末解説に、一度読んだくらいでは理解できない、という趣旨のことが書かれていて、自分だけではなかったと、安心しました。 ですから、これから読まれる方については、解決編を読んで、よく分からなくても、落胆しないでください。 なお、巻末解説のネタバレ部分(既読者向け)には、イラストで分かりやすい説明があり、長年の疑問が氷解しました。 巻末解説に力を入れている角川文庫新訳版ならではのものだと思います。 大変に助かりました。 ありがとうございます。 「ローマ帽子」や「ギリシャ棺」に比べると、ロジックがシンプルで、比較的低年齢の方でも、読みこなせる作品だと思います。 本作品で本格ミステリ好きが増えたなら、これほど嬉しいことはありません。 | ||||
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クイーンの作品は登場人物が多く、しかもいろんな呼び方で表現されるため、ともすると誰が誰だかわからなくなってしまう。外国人の名前を覚えるのが苦手な私には大変読みにくい作家の一人でしたが、本作品は登場人物が少なく訳もこなれており十分に楽しめました。 ただトリックが一度読んだだけでは全然わからない(わかる人がいるの?)。解説では巻末に親切な絵まで載せてありこれをみても最初はやっぱり分からない。何度も絵を見ていて何となく理解したような気になりました。 解説がなければ評価は少し下がったと思います。従って本作品は解説込みでこの本で読むのがよいと思います。 | ||||
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20年程ぶりに再読。初読の際の印象はあまりよくありませんでした。この作品以前に書かれた作品とはどうも毛色がちがうのです。前作の『シャム双生児の秘密』までは、出来不出来はあってもプロの警察官ですら見逃してしまうようなささいな物証から、切れのあるロジックで犯人や犯人がたくらんだトリックを名探偵エラリーが暴くという一貫したテーマがありました。『飯城 勇三』氏がいうところの「意外な推理」の面白さにみちていました。第三作『オランダ靴の秘密』でいえば、犯人が犯行時に穿いていたと思われる靴の特徴がキーなる。たった一足の靴から論理を積み上げ犯人を絞り込んでいく。細かいことを考えることが嫌いな人には「どうでもいいこと」かもしれませんが好き者にとってはたまらない面白さにみちています。 『チャイナ蜜柑の秘密』も「意外な推理」の面白さが作者のねらいであることは、変わらないのです。が、いわゆるチェスタートン風の「逆説的」な推理の面白さであり以前とは面白みが明らかにちがいます。たとえるなら、「彼は、晴天なのに雨傘を持ち歩いていた。それは、彼がここ数日天気が続くとおもっていたからだ」といった一見首をかしげるようなロジックなのです。 上着、ズボンも前後逆さにに着せられ、発見される身元不明の人物。現場の部屋の状況を観察すると動かすことが可能なものはすべて逆さまになっている。棚は表裏が逆になり、敷物もひっくり返され、卓上ランプは笠がしたになるように置かれている。 あべこべ、あべこべ・・・不条理が作品に満ちているのです おまけに最後にエラリーが暴く真相もぶっ飛びすぎて、特に日本人には身近でない風習をねたにしているのでどうもピンとこない。 こんな感じなんで初読時の印象は「なんでこんなのか書いたのか?」と決していい印象はありませんでした。 ところが、今回再読してみて、意外に面白いのに正直驚いたのです。初読時は、意味不明だった作品を覆う不条理感がなんともいい。「そうそう、パズラーってこういう洒落っ気が必要なんだよね」といった印象でしょうか?『靴に棲む老婆』『ダブル・ダブル』の味わいの源流ってこの作品かもしれまん。『Yの悲劇』にもそうした要素はあるですが、あっちはシリアス系です。『Yの悲劇』にあったグロテスクなユーモアを徹底させた上で深刻ぶらない感じて読者に提供する・・・それが『チャイナ蜜柑の秘密』なのかもしれません。 もっとも、これは好事家の意見で、おそらく一般的な日本人からすると、『国名シリーズ』のなかでもっとも異質の作品ではないか?どうも、昔からこの作品の日本での評価は低いです。まあ、妥当なところだと思います。 ただ、昔クイーンを読んだし、いまも好きなんだよね。というかたら、再読をお進めします。意外といけますよ。 | ||||
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