ダブル・ダブル
- マザー・グース (7)
- 第三期エラリー・クイーン (12)
- 見立て殺人 (53)
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
| ||||
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する
| ||||
---|---|---|---|---|
実に摑みどころの無い事件である。 | ||||
| ||||
|
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
他作品と比べて、エラリーが物的証拠や論理的思考でなく直感に頼っている感じがする。犯罪現場や遺体の描写なども最小限で、(ミスリードも含めて)読者が推理する余地が少ない。それだけ「痕跡を残さない優れた犯罪者」なのかもしれないが。 読む人はそれを理解したうえで割りきったほうが良いです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
後期エラライ・クイーンの作品は「9匹の猫」以外は冗長で、これもそう。クイーンはX4部作があまりに素晴らしく、それとの差が大きすぎる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この期に及んでエラリイ・クイーンを読もうなどとは思いませんでしたが、越前敏弥さんによる新訳が出たと知って、「ダブル・ダブル "Double, Double"」(エラリイ・クイーン ハヤカワ・ミステリ文庫)を読むことになりました。 1950年リリースの古典。舞台は、ライツヴィル。古典とは言えパズラーですからネタバレを控えて、ライツヴィルの住人たちの中、金持ちが亡くなり、貧乏人が死に、物乞いが行方不明になり、泥棒が殺害され、それは何かの思し召しかと疑うエラリイ・クイーンがいて、そして幾人かが犠牲になる連続殺人事件が展開されます。<Who-Done-It>以上に<Why-Done-It>がすこぶる魅力的な一篇だと思います。その論理は堅固きわまりなく、パズラーに付き纏う違和感の少なさには驚きを禁じえない。 周辺の話をしましょう。 クイーンと物乞いの娘・リーマの会話の中、チャンドラー、ケイン、ガードナーが言及されています。篇中、新聞社社主のマルヴィーナは、このパズラーの中では浮き上がった存在として登場しますが、そのことについてクイーンが意図したことは何だったのか?これもまた、私にとってはダブル・ダブルでした(笑)。 そして、このミステリの最大の魅力は、自然児でありながら教養人でもあるリーマの存在にあります。「緑の館」、「ピュグマリオン」(「マイ・フェア・レディ」と言ってもいい)、加えてそのリーマの姿は「ザリガニの鳴くところ」のカイアのキャラクターに継承されているような気さえします。 様々な二面性、二元論が統合されてパズラーの「論理」を凌駕する時、物語はジャンルを越えてこの世の<善きもの>を私たちに与えてくれるようです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今回のヒロイン、リーマは、野性的に育ったため、ピュアで世間知らず、森の妖精のような女性です。けれど、美しさと知性は備わっており、エラリーを悩ましくさせます。ライツヴィルで起きる連続死亡事件の捜査に乗り出したエラリーは、病院内にリーマを潜入させ、院長の秘密を探らせるのでした。最初は、「ん?この殺人での受益者ってこの人しかいないよね?単純な事件?」と思いましたが、そこはどんでん返しありです。童謠にもとづく連続殺人だとエラリーは推理しますが、当初から計画された殺人ではなく、真犯人が途中から乗っかったものでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ライツヴィルという架空の町を舞台に、名探偵エラリイ・クイーンが四たび難事件に挑む。今回は、無秩序に起きた変事が、いかにも互いに関連があるように匂わせた匿名の手紙が送られてくるところから幕を開ける。その相関関係はけっこうややこしく、まずは読者は状況設定をしっかり頭に入れておく必要がある。 話が進むに従って、毛玉がほぐれるように童謡殺人というテーマが浮き彫りになっていく。しかしすべては偶然なのか? それともやはり殺人なのか? 茫としたまま物語はクライマックスへとなだれ込み、九死に一生を得たエラリイは意外な犯人を追い詰める。そして一連の事件の全容が明らかになるのであった…。 と、あらすじばかり書いても仕方ないけれど、個人的にはちょっと盛り上がりポイントがつかめず、乗り切れないまま読み終わったのが正直なところだ。しかしこれはあくまでほかの童謡殺人ものと比べてみて…ということに、後になって気づいた。そうなのだ、本作にはサスペンスがほとんどないのである。 実は、これこそが本作の特徴なのかもしれない。本来、童謡殺人はサスペンスの醸成が主なねらいだと思うが、論理派のクイーンはそれをあっさり捨てている。代わりにクイーンが挑んだのは、童謡殺人の必然性の追求だ。そして犯人の意図が予期せぬ自然の法則に乗っ取られる不思議を描くことで、作品世界に広がりを持たせようと試みている。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 17件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|