悪意の夜



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初公開日(参考)2018年08月
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長編小説

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悪意の夜 (創元推理文庫)

2018年08月22日 悪意の夜 (創元推理文庫)

夫を事故で喪ったアリスは、亡夫の書斎でミス・ラッシュという知らない女性の名が書かれた封筒を見つける。そこへ息子のマルコムが、美女を伴い帰宅した。美女の名前はラッシュ……女性が去ったのち、封筒も消えていた。彼女は何者で、息子に近づいた目的、夫の死との関連は? アリスの疑惑と緊張が深まるなか、ついに殺人が……。迫真のサスペンスにして名探偵による謎解きミステリでもある、ウィリング博士もの最後の未訳長編。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

悪意の夜の総合評価:7.43/10点レビュー 7件。Cランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(6pt)

最後に腰砕け・・・

ヘレン・マクロイを代表する「ウィリング博士」シリーズの10作目、1955年の作品。シリーズの特徴である、犯人探しの本格派ミステリーをオカルト風味で盛り上げたサスペンス作品である。
転落死した夫の遺品の整理を始めたアリスは、「ミス・ラッシュ関連文書」と書かれた、中身が無い封筒を発見する。聞き覚えの無い名前を疑問に思ったアリスだったが、一人息子のマルコムが連れてきた魅力的な女性が「クリスティーナ・ラッシュ」と名乗ったのに驚愕する。しかも、彼女が帰った後、封筒が消えていた。クリスティーナ・ラッシュとは何者なのか、夫との関係は何なのか、何の目的でマルコムに近づいてきたのか? 疑心暗鬼にとらわれたアリスは、強引にミス・ラッシュの正体を暴こうとするのだった・・・。
ミス・ラッシュの正体に迫るプロセスはなかなかのサスペンスで、犯人探しの面白さが味わえる。しかし、事件の動機の解明になると、途端に平板で中途半端になってしまう。探偵役のウィリング博士も魅力的ではないのが惜しい。
シリーズの中では最後に邦訳された作品ということで、シリーズ愛読者には必読。それ以外の方には、まあ時間があれば読んで損は無いという程度だ。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.6:
(3pt)

『家蠅とカナリア』のほうがまだましか。

何年か前に、ヘレン・マクロイのベイジル・ウィリング博士シリーズ『家蠅とカナリア』を読んだが、残念ながら期待外れの作品だった。
 それ以後『家蠅とカナリア』以外でヘレン・マクロイの作品を読んだことがなかったが、同じベイジル・ウィリング博士シリーズの10作目の本書『悪意の夜』(原題:The Long Body)が未訳であり、昨年刊行されたのを知って興味を持ち読むことにした。
 この作品が発表されたのは、1955年(昭和30年)であるから、半世紀以上も昔に書かれたものである。
 が、良い作品は時代を超えた普遍性がある面白さがある、と、期待して読みはじめた。
 卒直に評価すると、読みはじめてすぐ、証拠となる書類だけを犯人が抜き取り、封筒だけ残していくという設定に違和感を覚えてしまった。
 なぜ犯人は、封筒ごと盗んでしまわなかったのか、などと頭にこびりついたら読み進む興味がなくなってしまった。
 めったに存在しない夢遊病者を物語の主人公にすることも気になってくるとページを繰る手が鈍ってくる。
 これは評者だけの感想かも知れないが、残念ながらミステリとして出来の良い作品ではないと思いながら読み終えまた。
 駒月雅子さんの読みやすい翻訳に敬意を表して星3ヶにしておきました。
悪意の夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:悪意の夜 (創元推理文庫)より
4488168132
No.5:
(4pt)

惜しむらくは…

ああ惜しい…というのが率直な感想。
夢遊病などマクロイ自家籠中の心理学的要素、恐怖や猜疑心の震えるような人物描写、夫の過去に怯えるヒロインと謎めいた悪女の対立など存分に道具立てが揃いながらも、プロットが熟成されることなく生煮えで、結末もやや尻すぼみの感がある。この倍の分量で細部を書き込めば更に説得力が増しただろう。
とはいえマクロイほどの手練れ故、導入部から中盤までのサスペンスの醸成は見事だし、物語の鍵となる手紙の隠し場所の意外性や、あまり知ることのない第一次大戦下の米軍の詳細な描写など美点も多い。なによりウィリング博士シリーズの長編の翻訳が全て成されたのは慶賀の他なく、ファンなら読む価値は当然ある。
悪意の夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:悪意の夜 (創元推理文庫)より
4488168132
No.4:
(3pt)

中途半端な作品

謎かけはマクロイらしい非常に魅力に満ちたものであるのだが、名探偵ウィリング博士を登場させながら博士の扱いがぞんざいである事、「夢中歩行」やこの小説の原題である「the long body」という精神心理学上非常に面白い題材を扱いながら、作品にはうまく活かされていない事、サスペンスとしても本格物としてもあっさりしすぎている事で非常に中途半端な印象を受けた。
マクロイの作品は全て読んでおきたいというファンであればともかく、作者にこだわらず面白い作品を読みたいという方はこの作品はスキップしても構わないと思う。
悪意の夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:悪意の夜 (創元推理文庫)より
4488168132
No.3:
(5pt)

めくるめく感覚に嵌ります

好きなブロガーさんがヘレン・マクロイの愛読者で、興味をもって読むようになりました。
読むたびに凄い女流ミステリ作家さんがいたものだと思います。謎もサスペンスも描写も
素晴らしく、描写が綺麗です。めくるめく感覚に嵌ります。
でもこれでベイジル・ウィリング博士物の未訳作品がなくなったそうです....残念です。
悪意の夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:悪意の夜 (創元推理文庫)より
4488168132
No.2:
(4pt)

独特の存在感

ヘレン・マクロイ(Helen Mccloy)著、駒月雅子訳『悪意の夜』(創元推理文庫、2018年)1955年発表のアメリカのミステリー小説である。名探偵ウィリング博士シリーズの一冊である。このシリーズで日本で最後に翻訳された書籍になる。

原題は「The Long Body」。「長い身体」は本書で重要な意味を持っている。タイトルに相応しい言葉である。一方で邦題『悪意の夜』はサスペンスを盛り上げるタイトルである。

ウィリング博士が探偵役である。独特の存在感を醸し出している。真相究明のために重要な謎を解く。但し、一般の探偵小説の探偵役のような華々しい活躍はない。前半は全く登場しない。事件の謎解きの大半は手紙が明らかにする。正統派の探偵物と比べてキャラが立ちにくい役であるが、それでも印象に残る。作家の筆力のなせる技である。

英米のミステリーを読んで感心することは被疑者被告人の人権についての意識の高さである。親子の会話でも「この国の法律には有罪が立証されるまでは無罪と見なすという大原則がある」という台詞が出てくる(60頁)。本書は半世紀前の話であるが、現代日本よりも進んでいる。当時のアメリカには赤狩りがあり、決して人権保障の理想郷ではないが、何気ない会話に日本との差を感じる。日本ではアングロサクソンの法体系を弱肉強食的と否定的に捉える見解があるが、むしろ学ぶところが多い。

本書ではアメリカとメキシコの国境が取り上げられる。中南米はアメリカの裏庭と称されるが、それでも国境管理には緊張がある。トランプ大統領の国境の壁建設がクローズアップされているが、歴史のある問題と感じた。
悪意の夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:悪意の夜 (創元推理文庫)より
4488168132



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