運命の証人
- 本格ミステリ (563)
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第一部の最初のほうは人間関係がちょっとわかりにくかったけれど、読み進めるとおもしろさに引き込まれました。私はぼーっとした読者なので、なんで第一部、第二部……と分かれているのか気がつくのが遅かった(^^ゞ 濃密な人間関係の中で、ある者は裏切り、ある者は裏切らない。そのへんの兼ね合いにワクワクします。今後読めるディヴァイン作品があまり残っていないなんて、残念! | ||||
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四部構成で、連続殺人犯の容疑を掛けられている事務弁護士のジョンの運命を綴ったミステリ。まず、冒頭の1968年の法廷シーンでジョンの有罪を全員が"知っている"絶望的な状況が描かれる。尚、各部毎に"驚き"があるという触れ込み。 第一部では、第一の被害者が殺害された1962年4月の少し前の同年2月に遡って若き日のジョンの交友が青春小説の如く描かれる。その中心は内気なジョンが一目惚れした女性がノラで、そのノラがジョンの親友の会計士ピーターの婚約者だったという点である。また、ピーターの妹のエリオット(この時15歳)はジョンに気があるらしい。その他、ピーターが浮気性の父親のアーサーと揉めていた事、ジョンの友人の弁護士のティムもノラに目を付けていた事、飲酒運転していて事故を起こした友人で医師のフランクの身代わりを同乗していたジョンが"断った"事、ノラがアーサーの秘書である事などが語られる。そして最後に、ピーターが首吊り自殺(?)し、ジョンとノラが結婚した事が語られる。第二部では、1967年4月が舞台でノラは生きている。「第一の被害者=ノラ」と思い込んでいた。夫婦仲の険悪さ、ノラとティムとの不倫(ジョンは離婚を申し出るがノラは拒否する)、ジョンとエリオットとの親密な関係などが描かれるが、エリオットは「ピーターは殺された」という趣旨のアーサー宛ての告発状を持っていた。警察はジョンを疑うが、そんな告発状を出すメリットはジョンには無い。そして、今は亡きピーターの検死医がピーターの首にロープではない傷があった事を認識していた事が判明する。更に、ジョンには金を要求する恐喝状が届いた上に、ジョンは新しい秘書のサンドラの血塗れの殺害現場に出くわして凶器のナイフを引き抜いてしまい、ハリエットにその姿を見られてしまう。 第三部は第一部の法廷シーンの続き。ジョンに不利な状況証拠を整理しただけ、と思いきや、ハリエットが「ジョンは清廉潔白」と証言した事でジョンの"やる気"が出て、アーサー宛ての恐喝状とジョン宛ての恐喝状との相違が陪審員に影響を与え「無実」判決に。しかし、ハリエットは姿を消す。第四部は解決編だが、犯人に意外性が無い上に、ここだけロジックを短兵急に詰め込んだという印象が強く不満が残る出来(これなら短編ミステリで充分)。人間ドラマとしては良く描けているがミステリとしては今一つという残念な作品だと思った。 | ||||
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〇1968年のD.M.ディヴァインのThe Sleeping Tigerの本邦初訳。ディヴァインの長編13編のうち、12番目に翻訳された作品。これで、未訳の長編は1編のみとなった。 〇原題は本文中で「眠れる虎」と翻訳されており、主人公プレスコットの友人のピーターが、プレスコットを形容した言葉である。題としては、自分の裁判に無関心で殺人事件の被告席にいたプレスコットが、ある証言をきっかけに、眠りから目覚めて、戦い始めることを意味していると思われる。 〇一方、プレスコットを巡る女性二人は性的な意味で使っている。すなわち、「眠れる虎」が起きて・・。 一、概要 四部構成。 第一部・・二つの殺人事件で被告席に座っているプレスコットの姿が描かれるが、誰が被害者か分からない。すぐに6年前の過去に遡り、第1の事件が起きて、第一部が終わる。 第二部・・法廷に戻ったあと今度は約半年前に戻り、第1の事件に関わるドラマの果てに第2の事件が起き、プレスコットが犯人として逮捕される。 第三部・・裁判。 第四部・・その後。 二、私的感想 〇プレスコットと二人の女性をめぐるラブ・ストーリーが大変よかった、面白かった、楽しかった。 〇ミステリーとしては四部構成が楽しめた。 〇真相、真犯人は・・・ 〇真犯人の人間性を示す伏線が・・・うまい。 三、私的結論 〇この作品、大好きである。残り物には福がある。 | ||||
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