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そして医師も死す



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【この小説が収録されている参考書籍】
そして医師も死す (創元推理文庫)

そして医師も死すの評価: 7.00/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(6pt)

じっくりと読む方にはお薦めです

古風な推理物です。
作りは古いけれども、しっかりとした構造建築物のような小説でした。

推理小説という点を脇に置いて、私は登場人物が生活している様子を読むのが好きなので(食べ物、映画、書物、娯楽、アルコールなどなど)暮らしぶりを読むのも楽しかった。
もう少し具体的な食べ物の詳しいくだりがあると、もっと記憶に残る小説になったかも。

或る土地で殺人がおこり、その場所で犯人が捕らえられる。
ディバインは、(まあー外国の人だけど)市井の人たちの小説が合ってると思う。

ももか
3UKDKR1P
No.1:
(8pt)

これぞ英国本格派の傑作(半世紀前の作品だが)

巻末の解説によると、本作品はディヴァインの著作としては2作目ながら本邦初訳だとか。1962年発表なので実に半世紀以上前の作品だが、まさに「トラディショナルな本格ミステリ」と呼ぶにふさわしい、風格を感じさせる作品である。
スコットランドの地方都市で診療所を経営する医師ターナーは、2ヶ月前に事故死した共同経営者のヘンダーソン医師が実は殺されたのではないかと告げられる。自分でも事故説に疑問を持っていたターナーは犯人探しに乗り出し、医師殺害の動機、機会、手段を持つ人物を絞り込んで行くのだが、周辺からはターナー本人とヘンダーソンの未亡人も犯人ではないかと疑われてしまう。さらに、ヘンダーソンの隠された秘密が明らかになり、重要な目撃者と思われた人物が殺害され、事態はますます混沌としてしまう・・・。
フーダニッドの王道を行く構成で、あっと驚くようなトリックや騙しの要素は皆無で、後から振り返れば犯人を指し示す情報は全て、物語の早い段階から読者に提示されている。それでもほとんどの読者は最後まで(ターナーが解説するまで)犯人の絞り込みができないだろう。それだけ登場人物のキャラクター設定が巧みで、読者をミスリードする技術が抜群に優れている。
半世紀の経過などまったく感じさせない傑作として、本格派ファンには絶対のオススメだ。

iisan
927253Y1

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