夏の沈黙



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    初公開日(参考)2015年05月
    分類

    長編小説

    閲覧回数2,831回
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    夏の沈黙 (創元推理文庫)

    2017年07月12日 夏の沈黙 (創元推理文庫)

    テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。仕事はうまくいき、夫は優しく、息子も就職して独立している。だが、彼女のそんな人生は、引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間に暗転した。その本の主人公は私だ。しかもそれは、20年間隠しつづけてきた、あの夏の秘密を暴こうとしている! 25か国で出版され、衝撃の結末で世界に旋風を巻き起こしたデビュー・ミステリが、遂に文庫化!(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    夏の沈黙の総合評価:6.67/10点レビュー 9件。Cランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (8pt)
    【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

    完成度が高過ぎるデビュー作

    英国の大手出版社の小説創作コースを卒業したばかりの新人のデビュー作なのに、出版権が破格の高額で落札され、しかも英国での出版の前に25カ国での出版が決まったという、まさに前代未聞の話題を呼んだ作品。そんな大騒動も納得できる、素晴らしく完成度が高いサイコミステリーである。
    テレビ業界で成功を収めている49歳のキャサリンは、息子の独立を機に、夫婦二人だけで暮らすために引っ越しをした。引越しからしばらく経って落ち着き始めた頃、自分では買った覚えの無い本を見つけて読み始めてみると・・・そこには、20年前の忌まわしい出来事と彼女のことが書かれていた。完全に隠して来たはずの出来事をここまで詳細に再現しようとするのは、あの男の家族なのか、知らなかった目撃者なのか? 動揺したキャサリンは事態も自分自身もコントロールできなくなり、仕事も家庭も崩壊の坂を転げ落ちだしてしまった。
    前半では、キャサリンの視点からと本を送った人物の視点から交互に物語が展開され、隠された秘密が徐々に明らかにされて行く。本を送った老人の妻への愛情の濃さが過剰で辟易させられるが、動揺するキャサリンにも後ろめたい部分があるようで、20年前の秘密が徐々に明らかにされるごとにサスペンスが高まって行く。
    物語の後半部分では、キャサリンと老人が直接的にコンタクトを取り、想像を絶するクライマックスを迎えることになる。
    残酷なシーンや恐怖を呼び起こすような描写がある訳ではなく、克明な心理描写だけで愛に潜む狂気の恐さを生々しく実感させる、この筆力は特筆もの。女性作家ならではの心理サスペンスの醍醐味がたっぷりと味わえる大傑作。心理サスペンスファンには、文句なしのオススメだ。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.8:
    (3pt)
    【ネタバレあり!?】 (2件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

    読後感は良くない。

    じわじわと本筋に近づくのであるが、それが入り組み過ぎていて、流れに乗れずもどかしくなる。誤解が
    歪んだ悪意を増幅させる、気が付くと真実は・・・。
    夏の沈黙Amazon書評・レビュー:夏の沈黙より
    4488010458
    No.7:
    (5pt)
    【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

    中盤から面白さが増します

    20年前の秘密。
    それがなかなか明かされません。
    前半、秘密のままで繰り返されるので、やや辟易としてくる中盤以降、
    見事に話が展開していきます。

    中盤で銅鑼が打ち響いて、がらりと真逆の世界に変化する
    あのデヴィッド・リンチ監督を連想してしまいました。

    最後まで読んで、納得、評判通り、面白かったです。

    20年前の海辺、ひとときの幸せな光景があまりにも素敵で、
    かえって切なくなります。
    幼い子供が、眠くなって母親のお腹にすっぽりともたれかかったり、
    抱き上げた子供の頭から砂糖の匂いが立ち昇ったり、束の間、昔の
    私自身の子供との記憶と重なりました。
    著者も子育ての経験があるのでしょう。
    親子の愛情の描き方が、見事です。
    夏の沈黙Amazon書評・レビュー:夏の沈黙より
    4488010458
    No.6:
    (4pt)

    ストーリーの運び方のうまさに感心しました

    あまり期待せずに手に取りましたが、なかなか面白いミステリーでした。
    スペインで20年も前に起きたある出来事に翻弄され、苦悩するヒロイン。
    彼女がエゴイスティックな女性だと思わせる前半の描写にうなずいていると、
    中盤以降、物語は大逆転。悪意の網を張り巡らしていた側が
    大きな意識転換をはからざるを得なくなります。

    ミステリーとしても楽しめますが、夫婦の愛、親子の関係の微妙さ、人間の罪悪感など
    色々な要素を含み、多くの国で評判になったのも理解できる佳作。
    作者の人間に対する目はなかなか優れているな、と感じました。
    明るい話ではないですが、余韻の残る作品です。
    夏の沈黙Amazon書評・レビュー:夏の沈黙より
    4488010458
    No.5:
    (2pt)

    何だかがっかり

    注目のデビュー作ということで、読みたいなと思っていました。
    キャリアウーマンで良い夫を持つ主人公と余り良い状況にあるとは言えない年金暮らしの男性。
    この2人の視点でストーリーが進んでいきます。
    出だしは、ミステリアスというか、どう絡んでいくのか楽しみながら読みました。
    が、結末を知って、かなりがっかりしました。
    結末を知って思い返すと、まず主人公の反応がおかしい。
    自分のことが書かれている本とわかっている以上、
    どの出来事を書いているのかわかるわけで
    反応が過剰すぎると思う。
    復讐のそもそもの出発点や背景として、いびつな親子関係があるのかもしれませんが
    どうも心情的にしっくりこない。
    主人公側をハッピーエンドにしたかったのかもと思うのですが
    主人公の夫の変わりようが。
    正直、ここまで注目集めるほどなのかと思いましたね。
    夏の沈黙Amazon書評・レビュー:夏の沈黙より
    4488010458
    No.4:
    (4pt)

    親子・夫婦間の愛憎物語であると共に、復讐の"女神"<ネメシス>の物語にもなっている秀作ミステリ

    充実したミステリである。ヒロインはTV番組製作者で成功者の49歳のキャサリン。もう1人の主要登場人物は妻に先立たれたある老境の元作家・教師のスティーヴン。物語はキャサリンが新居でフト手に採った本の中で、キャサリンが20年間誰にも知られずに守り通して来た"秘密"が暴かれている事を知って愕然となるシーンから始まる。この発端は中々魅力的である。以下、キャサリンの一人称の章と20年前(以降)のスティーヴンの一人称の章とのカットバックで物語が構成される。時折、キャサリンの夫であるロバート及び息子のニコラスの一人称の章も挟まれる。

    キャサリンが手に採った本の題名は「行きずりの人」。そして、スティーヴンの亡妻が執筆した本の題名も「行きずりの人」......。早見えの方は、スティーヴンの復讐物語だと思うかも知れないし、キャサリンの"秘密"とは一体何かという点も興味をそそる。しかし、ここからが本作の真骨頂である。抜群のリーダビリティで、キャサリン、スティーヴン、ロバート及びニコラスの四者四様の心理模様を浮き彫りにする描写、次第に"秘密"の内容を明らかにして行く筆力と構想力には感心した。私は一気読みしてしまった。そして、最後に待っている黒白を反転する意外な真相......(多重解釈可能性を残している点がまた憎い)。

    本作は親子・夫婦間の愛憎物語であると共に、復讐の"女神"<ネメシス>の物語にもなっているのだ。冒頭で、既に様々な伏線が張られている点にも感心した。ミステリ・ファンの方にとっては手に採って損のない秀作だと思った。
    夏の沈黙Amazon書評・レビュー:夏の沈黙より
    4488010458



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