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夏の沈黙
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夏の沈黙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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【ネタバレあり!?】 (2件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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あまり期待せずに手に取りましたが、なかなか面白いミステリーでした。 スペインで20年も前に起きたある出来事に翻弄され、苦悩するヒロイン。 彼女がエゴイスティックな女性だと思わせる前半の描写にうなずいていると、 中盤以降、物語は大逆転。悪意の網を張り巡らしていた側が 大きな意識転換をはからざるを得なくなります。 ミステリーとしても楽しめますが、夫婦の愛、親子の関係の微妙さ、人間の罪悪感など 色々な要素を含み、多くの国で評判になったのも理解できる佳作。 作者の人間に対する目はなかなか優れているな、と感じました。 明るい話ではないですが、余韻の残る作品です。 | ||||
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注目のデビュー作ということで、読みたいなと思っていました。 キャリアウーマンで良い夫を持つ主人公と余り良い状況にあるとは言えない年金暮らしの男性。 この2人の視点でストーリーが進んでいきます。 出だしは、ミステリアスというか、どう絡んでいくのか楽しみながら読みました。 が、結末を知って、かなりがっかりしました。 結末を知って思い返すと、まず主人公の反応がおかしい。 自分のことが書かれている本とわかっている以上、 どの出来事を書いているのかわかるわけで 反応が過剰すぎると思う。 復讐のそもそもの出発点や背景として、いびつな親子関係があるのかもしれませんが どうも心情的にしっくりこない。 主人公側をハッピーエンドにしたかったのかもと思うのですが 主人公の夫の変わりようが。 正直、ここまで注目集めるほどなのかと思いましたね。 | ||||
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充実したミステリである。ヒロインはTV番組製作者で成功者の49歳のキャサリン。もう1人の主要登場人物は妻に先立たれたある老境の元作家・教師のスティーヴン。物語はキャサリンが新居でフト手に採った本の中で、キャサリンが20年間誰にも知られずに守り通して来た"秘密"が暴かれている事を知って愕然となるシーンから始まる。この発端は中々魅力的である。以下、キャサリンの一人称の章と20年前(以降)のスティーヴンの一人称の章とのカットバックで物語が構成される。時折、キャサリンの夫であるロバート及び息子のニコラスの一人称の章も挟まれる。 キャサリンが手に採った本の題名は「行きずりの人」。そして、スティーヴンの亡妻が執筆した本の題名も「行きずりの人」......。早見えの方は、スティーヴンの復讐物語だと思うかも知れないし、キャサリンの"秘密"とは一体何かという点も興味をそそる。しかし、ここからが本作の真骨頂である。抜群のリーダビリティで、キャサリン、スティーヴン、ロバート及びニコラスの四者四様の心理模様を浮き彫りにする描写、次第に"秘密"の内容を明らかにして行く筆力と構想力には感心した。私は一気読みしてしまった。そして、最後に待っている黒白を反転する意外な真相......(多重解釈可能性を残している点がまた憎い)。 本作は親子・夫婦間の愛憎物語であると共に、復讐の"女神"<ネメシス>の物語にもなっているのだ。冒頭で、既に様々な伏線が張られている点にも感心した。ミステリ・ファンの方にとっては手に採って損のない秀作だと思った。 | ||||
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かなり複雑なストーリーでも読んできましたが、老人にとって解りにくい本でした。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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著者はロンドン在住の女性作家で、映像関係の仕事(ディレクター→ライター)を経て、本書で小説家デビュー。何がどうなっているのかよくわからないが、本書の出版をめぐって、イギリスの大手7社が競合し、さらに、イギリスでの刊行前に、二十五の国で、出版が決まったそうである。原題は、「disclaimer」だから、否認、拒否、免責になるようだ。 登場人物は、実質的には、2家族6人だけである。 レ―ヴンズクロフト家が、49歳の番組制作者のキャサリン、夫のロバート、夫婦の子供の25歳のニコラス。 ブリグストック家が、70歳過ぎの元教師のスティーヴン、妻で作家のナンシー、夫婦の子供のジョナサン。ジョナサンは20年前に、5歳のニコラスを救うために溺水事故死、ナンシーは9年前に病死している。 舞台は、現在のイギリスと、20年前のスペイン(海辺の小さな町)であり、叙述は、基本的に三人称的一人称だが、スティーヴンの側から書かれるときのみ一人称となる。 現代編の内容は、スティーヴンによる、キャサリンへの復讐の物語であり、復讐の小道具として、自作の本や、古い写真が使われる。謎らしい謎はなく、復讐を企てる者の正体もすぐにわかってしまう。また過去編のジョナサンの事故死自体にも特に謎はない。本書のほぼ唯一、重要、最大の謎、は、20年前のジョナサンの事故死の前夜、海岸のホテルで、29歳の人妻キャサリンと、19歳のジョナサンの間に何があったかである。 以下感想を記す。ネタバレあるかもしれない。 物語も、謎も、比較的単純だが、作者の筆力によって、一気に最後まで読まされてしまう。面白い本であることは間違いない。 しかし、終わってみるといろいろ気になる点はある。一番気になるのは、20年前に実際に起きたことが、○○であった、というのが本書のどんでん返しだが、キャサリンは当然、最初からそのことを知っていることである。(つまり、読み返してみると、反応がちょっと変、過剰??) しかししかし、どうみても、「実際に起きたこと」よりは、小説中の小説で丁寧に描写されている「実際には起きなかったこと」のほうが、甘美で、魅力的である。その意味では、真相は何かということよりは、本書の「本のミステリー」としての二重構造を楽しむべきなのかもしれない。 読者に真相が判明してからの、作者の処理は手際よく、好印象の結末になるように配慮されている。ちょっとご都合主義の感もあるが、巧みである。 | ||||
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