妖異金瓶梅



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

7.67pt (10max) / 3件

6.93pt (10max) / 15件

Amazon平均点

4.67pt ( 5max) / 27件

楽天平均点

4.55pt ( 5max) / 22件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
2pt
サイト内ランク []B総合:843位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

5.00pt

78.00pt

30.50pt

10.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1954年01月
分類

長編小説

閲覧回数3,215回
お気に入りにされた回数6
読書済みに登録された回数18

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

妖異金瓶梅  山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)

2012年06月22日 妖異金瓶梅 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)

性欲絶倫の豪商・西門慶は絶世の美女、潘金蓮を始めとする8人の妻妾を侍らせ、酒池肉林の日々を送っていた。彼の寵をめぐって女たちの激しい嫉妬が渦巻く中、第七夫人と第八夫人が両足を切断された無惨な屍体で発見される。混乱の中、西門慶の悪友でたいこもちの応伯爵だけは事件の真相を見抜くが、なぜか真犯人を告発せず…?美姫たちが織り成す凄惨淫靡な怪事件。中国四大奇書の一つを大胆に解釈した伝奇ミステリ。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

妖異金瓶梅の総合評価:9.17/10点レビュー 30件。Bランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(9pt)

奇書のさらにその先を行った奇書

『西遊記』『三国志』『水滸伝』とならんで中国の四大奇書に数えられる、『金瓶梅』の世界を舞台にした異色の本格ミステリ。
『金瓶梅』自体が『水滸伝』のスピンオフ作品という位置づけなので、ある意味この作品はスピンオフのスピンオフの位置づけでしょうか?

明の時代の中国。豪商にして大好色漢である西門慶は正妻に加え七人の妾、さらには侍女なども含め多くの美女を邸内に抱え、乱れに乱れた性生活を送る……という
登場人物含めここまでの設定、あらすじは原作の『金瓶梅』を完全になぞるものになりますが、そこに女の愛憎・嫉妬・情欲が絡み合った数多くの傷害・殺人事件が発生することで、連作短編形式の本格ミステリ小説の体を成していきます。
原作の『金瓶梅』がそうであるように、設定上必然的に性的な場面が非常に多く、官能小説的な面も多分に含まれるため、人によってはそこをご注意(ご期待)ください。

これ一冊で”歴史小説”にして”推理小説”にして”官能小説”という極めて異色、まさに奇書のさらにその先を行った奇書という感想ですが、作中の各章で起こる事件はアリバイ崩しやホワイダニットなどが主眼となった想像以上に「まっとうに」本格ミステリしている作品でした。

最初は人物の名前が当然のことながら皆中国名なことをはじめ、読みにくいという雰囲気だったのですが、すぐに慣れ、むしろ50年以上前に発表された小説とは思えない読みやすさでした。
『忍法帳シリーズ』もそうですが、本当に山田風太郎御大の作品は、まるで現代の作者がタイムスリップしているのではないかと思うぐらい今読んでも文章・感性ともに古臭さを感じません。
それどころか現在からさらに50年後の人間が読んだとして、今をときめく作家の作品はその時、古臭いと言われても、彼の作品はそう言われないのではないかと思ってしまいます。

▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[]ログインはこちら

マリオネットK
UIU36MHZ
No.2:
(7pt)

不思議な国

中国の歴史の勉強になりました、

わたろう
0BCEGGR4
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

「妖異金瓶梅」の感想

ちょっとしたきっかけで、ふと「妖異金瓶梅」を思い出してしまいましたので、1984年に購入した本書を再読しました。
現在発売されている角川文庫版には、単行本未収録の異稿版「人魚灯篭」も含まれているようですが、私が所持している本には、残念ながら含まれておりませんでした。

さて、本書は、中国四大奇書の一つに数えられる「金瓶梅」(「水滸伝」のスピンオフ物語)の登場人物を使って書かれたミステリ(なので18禁)で、14編の連作短編です。
豪商・西門慶(せいもんけい)は世の乱れをよそに、その邸内に8人の愛妾を住まわせ、楽しい日々を過ごしていますが、その中で殺人事件が起きるという設定です。
探偵役には、西門慶の元悪友で、今は落ちぶれて太鼓持ちをして居ると言う応伯爵(おうはくしゃく)。
彼は事件の真相を見抜きますが、なぜか真犯人を告発しないで黙っていると言う、ちょっとユニークな探偵です。

第一話の「赤い靴」では、謎解きを中心に据えた普通のミステリだと思って読んでいましたが、第二話の「美女と美童」以降、ちょっと変わった形式になって行きます。
二話以降では、第一話からの話の流れで、読者には犯人だろうと思われる人物が予想できるように描かれていて、倒叙ミステリのような犯罪小説のような話でした。

初めて読んだ時は、あまりにも簡単な動機で殺人が行われてしまうし、その方法も中国の話には良く出てくるような残酷な様子なので、あまり気持ちよく読める作品ではありませんでした。
でも、今回読み返して見て、探偵役の応伯爵がちょっとユニークな人物だし、主人公の一人・潘金蓮(はんきんれん)と言う女性が、とても生き生きと描かれているので、(30年前と較べると、許容範囲が広くなっているのか)結構面白く読みました。

ただ「凍る歓喜仏」以降の4編は、それまでの短編とちょっと様子が違い、梁山泊のメンバーも登場し、西門慶の死をきっかけに、その愛妾たちも亡くなってしまい、崩壊していく様子が書かれています。ちょっとした長編を読んでいるような感じです。
今回、30年ぶりの再読ですが、今でも十分楽しめました。

トラ
WFY887SY
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.27:
(5pt)

あふれ出るエロティシズム

このあふれ出るエロティシズムよ。素晴らしい!!かつて官能小説にはまったことがあるのだが、官能小説はどれも描写が赤裸々であり、リアルに徹しているが、山田風太郎氏は、リアルに徹さずともわれわれ読者の想像力を存分に掻き立ててエロを生み出す。エロよりエロティックなのだ。脳の前頭葉にある性ホルモンがどっと漏出してくるような感じなのだが、かといってグロテスクなところがない。残虐な殺戮シーンや虐待シーンがあるにもかかわらずだ。天才だと思う。
妖異金瓶梅 (角川文庫 緑 356-28)Amazon書評・レビュー:妖異金瓶梅 (角川文庫 緑 356-28)より
4041356288
No.26:
(4pt)

カバーイラスト=佐伯俊男!何物にも代えがたき魅力

今は亡き"月刊プレイボーイ"の記事で
ヘレン・ユースティス『水平線の男』や
都筑道夫『猫の舌に釘をうて』と
一緒に紹介されたのを見て、
探求書してたら、本屋に新刊並んでた。
推理小説としての出来はモチロンのこと、
前掲書に負けずとも劣らぬアクロバティックな趣向が楽しめる逸品。
時代は流れ、版元やレーベルを変え今も健在なれど、
作品そのものの魅力をストレートに表現できてるのは
角川文庫版の"佐伯俊男"のみといって過言でない!
必読にして必見!
妖異金瓶梅 (角川文庫 緑 356-28)Amazon書評・レビュー:妖異金瓶梅 (角川文庫 緑 356-28)より
4041356288
No.25:
(5pt)

レビューを読まずに買え!

他のレビューを見ていると、書評家気取りで酷いネタバレかましているものをチラホラ見かけます。是非そんなネタバレを仕入れてない状況で堪能していただきたい一品です。
『金瓶梅』という中国の古典小説を題材にしているため、とっつきにくく感じる方もおられるかと思いますが、金瓶梅の人物を使っているだけで、原作知らなくても特に問題はありません。
妖異金瓶梅  山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)Amazon書評・レビュー:妖異金瓶梅 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)より
4041003431
No.24:
(5pt)

ぶれない女

西門慶は女は誰でもウェルカム。
二枚目に金持ちで話術もプロ。
動画配信からコミック47ではまりました。
文庫を探しまくってようやく手に入り小説の中に引き込まれ魔術の作品。

妖艶で気の強い金蓮。
小説であまり気にならなかった瓶児。
年齢が50女。小説の方が良い。
西門慶を一番愛していたのは金蓮。
一途で可愛い女性。
絶世の美女だけど彼女の魅力はそれだけではない。
小説の方が泥々生々しさがストレートに感じた。
エロチックさ?感じなかった。むしろ純愛小説。
金蓮にとり武松は初恋。
最後は成就しこの世から。思いがけない結末に涙が。善にも悪にもなる迷いない金蓮。女から見たら格好いい。
自分らしく生きる。

死を覚悟しないと生きられない場所…嫉妬狂い無残な死体の女達。 
金蓮の最後は彼女らしい。
妖異金瓶梅  山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)Amazon書評・レビュー:妖異金瓶梅 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)より
4041003431
No.23:
(5pt)

読後感

西門慶、潘金蓮を中心に人間の業について、女性の執念深さの描写で描かれていました。
妖異金瓶梅  山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)Amazon書評・レビュー:妖異金瓶梅 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)より
4041003431



その他、Amazon書評・レビューが 27件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク